総合型選抜の勉強法!合格するまでの全手順【準備から対策まで】

総合型選抜の勉強法!合格するまでの全手順【準備から対策まで】

この記事では準備から対策まで、総合型選抜に合格するまでの勉強法を解説します。

「総合型選抜試験で合格するにはどんな勉強をすればいいんだろう?」
「具体的にどう対策すべき?」

総合型選抜の受験を検討している時、どのような勉強法で対策を進めたら良いか迷うこともありますよね。

総合型選抜の試験は人物重視で小論文や面接など、一般入試と異なり大学によっても内容が違うので、受験する大学に合った勉強が必要です。

そこで、この記事では具体的な手順も交え、総合型選抜試験の合格に向けた勉強法を解説します。試験別の対策方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

この記事の要約
  • 自分のペースで学習したい人は独学、独学が不安な人は塾での勉強がおすすめ
  • 総合型選抜への勉強は将来の目標を明確にすることから始める
  • 提出書類は先立って作成しておこう

なお、総合型選抜試験の合格に向け、どの対策塾に通えばいいのかわからない人は「推薦対策塾診断」をお試しください。

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目次

総合型選抜試験の勉強法

総合型選抜の勉強法は、大きく分けて学校の勉強を含めて独学で対策するのと、塾を活用する2通りがあります。

それぞれにメリットがあるので、自分に合った勉強法を選びましょう。

  • 独学
  • 塾に通う

独学

メリットマイペースで進められる
デメリット情報量が少なくなりがち
こんな人におすすめ自分で時間や勉強量を管理したい人

「独学でも総合型選抜の試験に合格できるの?」と疑問に思う人もいるかもしれませんが、独学で合格することは十分可能です。

独学で使用する教材の例
  • 対策本
  • 通学時などに使える音声の教材
  • YouTubeやDVDなどの映像教材
  • WEBサイトやアプリ

総合型選抜の受験に特化した参考書も多数出版されており、それらを活用することで独学で準備を進めることができます。また、学校の先生も進路相談や、面接や小論文対策をしてくれるので、総合型選抜のための対策をすることは可能です。

塾に通うための時間を勉強にあてられるなど有効活用もできるので、自分のペースで進めたい人には独学が向いています。

塾に通う

メリット塾に蓄積されたノウハウを活用できる
デメリット通塾の場合は移動時間がかかる
こんな人におすすめサポートを受けながら受験対策を進めたい人

学校での学習に加えて、塾に通うのも総合型選抜のための勉強法の一つです。

塾は費用がかかりますが、塾に蓄積された総合型選抜で合格するための方法を活用することができます。1人だとどのように勉強を進めたら良いかわからない人は、塾でサポートを受けた方が合格のための道筋を描くことが可能です。

文部科学省が2021年に実施した「子供の学習費調査」によると、高校の年間の学習塾費について公立高校は平均12万397円、私立高校は17万1,149円となっています。月額1〜2万円が目安となります。

公立私立
高校の年間平均学習塾費12万397円17万1149円
3年生の年間平均17万790円22万5035円
3年時の月額換算約1万4000円約1万9000円

塾によって総合型選抜に特化したところや、一般受験対策も進められる大手予備校など特色があるので、自分に合う塾を選びましょう。

総合型選抜の対策に特化した塾についても知りたい人は、次の記事も参考にしてください。

総合型選抜の勉強法【4STEP】

総合型選抜は大学によって試験内容が異なるため、志望校の出題傾向に合わせて勉強できるかが重要です。

ここからは、総合型選抜試験の合格に向けた勉強の進め方を、4つのステップにまとめて解説します。

  • STEP1:将来の目標を明確にする
  • STEP2:志望動機をまとめる
  • STEP3:志望校の出題傾向を調べる
  • STEP4:志望校の試験対策に取り組む

STEP1:将来の目標を明確にする

まず、大学に入学してやりたいこと、その先の将来やりたいことなど、目標を明確にしましょう。

目標を明確にすることで自分が進むべき大学や学部探しに役立ちます。一方で、目標が曖昧だと、面接で将来についてうまく語れないなど試験の評価に影響する可能性があります。

総合型選抜の面接では、大学に入学してからのビジョンを問われることが多いです。将来設計をしっかりして、自分が大学でどのような研究に取り組みたいのか、どんな大人になりたいかを考えることが大切です。

総合型選抜受験に向けて将来の目標を描く例
  • 大学で法律を研究し司法試験に合格する
  • 大学の研究で議論する力をつけ論理的思考力を磨く
  • 国際社会で活躍できる人材になる
  • 起業して社会に貢献できる事業に取り組む

高校生の時は先のことまで考えるのが難しいかもしれませんが、自分がやりたいことや、なりたい自分の姿を大切にしてください。

STEP2:志望動機をまとめる

将来の目標を考えたら、次は進学したい大学の志望動機をまとめましょう。

志望動機は、なぜこの大学で学びたいか、自分が大学が求める人物像に合っているかを伝える上で非常に重要です。志望動機がはっきりしないと、大学からは「本当にこの学生はうちの大学で学びたいのだろうか」と疑問をもたれかねません。

志望理由書など、大学に提出する応募書類にも記す内容になるので自分なりの志望動機をしっかり考えましょう。

志望動機の作り方の例
  • 高校時代に留学した経験を活かして国際関係学部で学び、世界で活躍できる人になりたい
  • 高校での部活動でチームワークの大切さを学び、経営学のチームマネジメントを研究したい
  • 小さい頃からの夢の自動車関連の仕事に就くために、工学部で環境負荷が小さい動力の研究うに取り組みたい

志望動機は一度まとめたら学校の先生や塾の講師に添削してもらい、ブラッシュアップしていくのがおすすめです。

STEP3:志望校の出題傾向を調べる

志望校が決まったら、その大学の総合型選抜の試験の出題傾向を調べましょう。

出題傾向を知ることで具体的な対策につながり、合格にも近づけます。傾向を知らずにやみくもに対策しても効果的とは言えません。

総合型選抜は過去の試験問題をホームページで公開している大学もありますが、非公開のところも多いです。要項で基本的な試験内容を確認した上で、口コミサイトやSNSを活用して過去にどのような問題が出題されたか情報収集すると良いです。

例えば、早稲田大学の総合型選抜は学部によって下記のような出題傾向があります。

国際教養学部・志望理由書を含む書類審査
・英語資格
・英文の筆記試験
・面接はなし
創造理工学部
建築学科
・願書や活動報告書などによる書類審査
・筆記試験(鉛筆のデッサンがある)
・面接
志望校の出題内容を調べるポイント
  • 過去に出された小論文のテーマを調べる
  • 学科試験があるかどうかを確認する
  • 面接が個別かグループか形式を調べる
  • プレゼンテーションがあるかを確認する

過去問が非公開の大学の場合は、大手の塾だと情報量が多く出題傾向が把握しやすいメリットもあります。

総合型選抜の試験内容をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

STEP4:志望校の試験対策に取り組む

目指す大学や学部が決まり、志望動機も固めたら志望校の具体的な試験対策に取り組んでいきましょう。

総合型選抜の試験はペーパーテストでは測れない人物を重視し、合否の判定にも時間がかかることから、一般入試よりも試験の時期がかなり早いです。高校3年の9月から本格化すると考えて早めに対策しましょう。

志望校の試験対策の流れ
  • 出願スケジュールを把握し書類を準備する
  • 小論文の執筆と添削を繰り返す
  • 模擬面接で想定問答を用意する

大学によっては受験の条件として資格の取得が含まれるケースもあります。受験に必要なものは余裕を持って準備できるように、試験日から逆算して予定を組むことが大切です。

【試験別】総合型選抜の勉強法

総合型選抜は学力以外の人物像や学習意欲を重視するため、大学によって試験内容に特色があります。そのため、小論文や面接など、試験に応じた勉強を進める必要があります。

ここからは、次の試験別に総合型選抜の勉強法を解説します。

  • 出願書類
  • 小論文
  • 面接対策
  • プレゼンテーション
  • 学力試験

出願書類作成の勉強法

出願書類は受験生と大学の最初の接点となるため、とても重要です。内容が大学が求めている基準に満たないと、書類審査の時点で低い評価となってしまい、実際の試験に影響する可能性もあります。

自分で作成する書類については、とにかく書いて学校の先生や塾の講師に添削してもらう作業を繰り返すことが大切です。大学が求める人物像をまとめたアドミッションポリシーに合っているかがポイントになります。

総合型選抜の受験で求められる主な書類
  • 願書
  • 調査書(高校が作成)
  • 志望理由書
  • 自己推薦書
  • 活動報告書
  • 学習計画書

書類は何度も書き直して、第三者の客観的な評価を聞き、より良いものにしていくことが大切です。自分がこれなら大丈夫と納得したものができるまで取り組みましょう。

総合型選抜に必要なものやスキルを詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

小論文の勉強法

小論文は学校の授業で書く機会は少ないため、総合型選抜に向けて特化した対策が必要になります。

小論文の勉強の進め方の例
  • 対策本で出題テーマや書き方を学ぶ
  • 学校や塾の先生に添削してもらう
  • ニュースなどの時事問題にも関心を持つ
  • 実際の試験時間に合わせて小論文を書く

まずは小論文の型を学ぶことが大切です。テーマに応じた自分なりの答えを用意し、その主張を根拠を交えながら展開していくのが小論文です。最初に書き方がわからない場合は、対策本の例文を参考にするなど、お手本を真似て勉強を進めると良いでしょう。

面接対策の勉強法

人物を重視する総合型選抜の試験の中で、面接は合否の重要な判断材料となります。

ただ、面接は1人で対策するのが難しい試験科目です。繰り返し練習することでスムーズな受け答えができるようになるので、学校の先生など誰かのサポートを受けながら対策を進めましょう。

総合型選抜の面接の対策法
  • 自己PRや志望動機など頻出質問の回答を用意する
  • 口コミサイトや塾や学校の情報網を駆使して過去に聞かれた質問を調べる
  • 模擬面接を繰り返す
  • 模擬面接の動画を撮影して受け答えの表情や声を確認する

プレゼンテーションの勉強法

総合型選抜ではプレゼンテーションを試験科目としている大学もあります。

プレゼンテーションは、大学で学びたいことや社会問題など、与えられたテーマについて自分の考えを試験官に発表するものです。プレゼンは思考力や相手にわかりやすく伝える力が問われます。パワーポイントを使った資料作成など、時間がかかる場合もあるので早めに対策を進めましょう。

プレゼンテーションの勉強法の例
  • 志望校の出題テーマを調べる
  • 過去問のテーマでプレゼンの構成を考える
  • 実際にプレゼンをして第三者の評価を聞く
  • プレゼンの様子を撮影して自分で改善点を探す

学力試験の勉強法

総合型選抜で小論文や面接に加えて、学力試験を科目とする大学もあります。

人物重視とはいえ、基本的な学力が備わっているかを判断するために、学力試験が課されます。大学によって独自の問題が出題されるケースと、大学入学共通テストを利用する場合もあるので、志望校の要項を確認しましょう。

大学独自の問題の場合は、過去問から傾向を把握し、対策が必要です。共通テストを使う場合は1月のテストを受ける必要があり、受験に使う科目の勉強を塾や参考書などで進めましょう。

総合型選抜における学力の重要度について知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

総合型選抜で合格するための5つのコツ

総合型選抜は人物や学ぶ意欲を見られるため、対策が難しい試験でもあります。それでも、自分の強みや実績、将来のビジョンなどを明確に伝え、高評価を得るためのポイントがいくつかあります。

ここからは、総合型選抜で合格するための5つのコツについて解説していきます。

  • 自分の強みと大学のアドミッションポリシーを合致させる
  • 学校の成績(評定平均)を上げる
  • 部活動など課外活動の実績を作る
  • 英検などの資格を取得する
  • 口頭試験対策に力を入れる

コツ1:自分の強みと大学のアドミッションポリシーを合致させる

総合型選抜では自分の強みと大学のアドミッションポリシーを合致させましょう。アドミッションポリシーは大学が最も重視する要素だからです。

アドミッションポリシーは大学が求める人物像を言葉にしたもので、受験要項やホームページに記載されています。

大学のアドミッションポリシーの例
  • 論理的思考力を持ち、問題解決に積極的に取り組める学生
  • 他を尊重し、国際社会で活躍することを目指す学生
  • 人と協力しながら新たな価値を創造する意欲がある学生

学校生活や課外活動の具体的なエピソードを交えながら、自分の強みとアドミッションポリシーの共通点を大学に伝えましょう。

総合型選抜におけるアドミッションポリシーについてより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

コツ2:学校の成績(評定平均)を上げる

総合型選抜の試験に向けて、学校の成績(評定平均)を上げることも意識しましょう。評定平均も合否の判断基準となるため、少しでも良い成績を取ることが合格にもつながります。

大学によっては受験するための評定平均の基準を設けており、達していないと受験すらできないこともあります。また、評定平均は高校1年から高校3年の1学期の成績で算出されるため、急に大幅に上げることは難しいです。

総合型選抜や指定校推薦での受験を視野に入れている場合は、高校1年の頃から対策することが重要です。総合型選抜での評定の重要性について知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

総合型選抜と内申点の関係について詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。

コツ3:部活動など課外活動の実績を作る

総合型選抜では部活動などの課外活動も評価の対象となるため、実績作りが大切です。

運動部で全国大会何位というような輝かしい成績も大事ですが、それよりも重視されるのは何を目的にどのように取り組んだかや、努力したプロセスです。目標を達成するために工夫した点や、仲間と協力した点など、エピソードを語れるように準備しましょう。

ボランティア活動やNPO法人の地域貢献活動など、校外での取り組みも実績としてアピールできます。総合型選抜での部活動など課外活動の活かし方について知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

コツ4:英検などの資格を取得する

総合型選抜では、英検などの資格もプラスに判断される材料となります。

大学や学部によっては英検を受験資格としているところや、準1級以上で試験が免除になるところもあります。

総合型選抜で役立つ資格の例

資格の取得は学ぶことに対する意欲が評価される部分もあるので、興味がある資格があれば、受験に間に合うように早めに取得するのがおすすめです。

総合型選抜における英検の必要性をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

総合型選抜で有利になる資格を詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。

コツ5:口頭試験対策に力を入れる

総合型選抜で合格するためには、面接などの口頭試験対策に力を入れましょう。

人柄や雰囲気、話す内容などで、この大学で学びたい意欲がどのくらいあるかを見られるのが面接です。アドミッションポリシーを意識して、大学が求める人物像に自分が合致していることや、入学後のビジョンをしっかり伝えましょう。話す表情や入室から退室までのマナーを意識することも大切です。

個人面接の他にも集団面接やディスカッションが志望校で実施される場合は、事前に模擬面接や模擬討論をするなど、対策をしましょう。

まとめ

今回は、総合型選抜で合格するための勉強法について解説してきました。

総合型選抜は試験内容が独特で大学によっても異なるため、志望校に合わせた対策が必要になります。早めに勉強を始めて、一般受験の対策と並行して進めるのがおすすめです。

将来の目標を描き、総合型選抜の受験も検討しながら、ぜひ自分に合った大学を見つけてください。

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