総合型選抜ってどんなメリットやデメリットがあるのかな?
自分は総合型選抜で受験した方がいいのかな?
総合型選抜は旧AO入試にあたる入試制度で、2024年度には全大学入学者の約16.1%が総合型選抜で合格しています(文部科学省「国公私立大学入学者選抜実施状況」)。
ただ、実際に受けるべきか判断するには、メリットとデメリットを正確に理解する必要があります。
本記事では、総合型選抜のメリットとデメリットを解説します。総合型選抜がどんな人に向いているかも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
総合型選抜の特徴を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

- 総合型選抜は意欲・活動実績で学力をカバーできる
- 選考期間が長く、一般選抜との両立が必要になる
- 将来やりたいことが明確な人に向いている入試制度
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総合型選抜を受験する5つのメリット

さっそく、総合型選抜で受験するメリットを、5つにまとめて紹介します。
メリット1:一般選抜より合格が早く決まる

一般選抜(※1)に比べ、合格が早く決まる点は総合型選抜で受験するメリットの1つです。
次のように例年、総合型選抜の合格発表は一般選抜よりも早い傾向にあります。
| 合格発表の時期 | |
|---|---|
| 一般選抜 | 2~3月 |
| 総合型選抜 | 11月以降 |
早い時期に進学先が決まることで、大学進学までの時間を精神的な余裕を持って過ごせます。大学で学ぶ専門分野について自分で学んだり、ボランティア活動に参加したりと、時間を有意義に活用できるのです。

総合型選抜試験のスケジュールについて詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

メリット2:学力では難しい大学にも合格するチャンスがある

学力では難しい大学に合格できるチャンスが生まれるのも、総合型選抜で受験するメリットの1つです。
総合型選抜は、提出書類や面接・小論文など様々な試験を通じて、意欲や適性を総合的な視点から評価します。志望する大学に学力が足りていない場合でも、意欲や適性をアピールすることができれば、合格のチャンスがあるということです。

また一般選抜に比べ、総合型選抜の競争倍率は低い傾向にあり、合格の可能性が高くなる場合もあります。ただし、大学によって倍率は異なるので、最新の入試情報を確認してください。
| 大学(学部) | 2023年度 入試倍率 | |
|---|---|---|
| 総合型選抜 | 一般選抜 | |
| 慶應義塾大学(文学部) | 2.1 | 3.2 |
| 国際基督教大学(教養学部) | 2.0 | 3.4 |
| 東京理科大学(経営学部) | 1.0 | 2.9 |
| 工学院大学(工学部) | 1.6 | 3.6 |
総合型選抜の倍率や合格率を詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。


メリット3:自分の強みを活かして勝負できる

自分の強みを活かして勝負ができるのも、総合型選抜で受験するメリットです。
総合型選抜では学力以外にも、自分がこれまでに力を入れてきた活動をアピールできます。次のような課外活動は評価対象になるため、学力に自信がない人でもレベルの高い大学に合格できる可能性があるのです。

また、将来やりたいことや、大学で学びたいことなどの目標が明確であるということも、自分の強みとしてアピールできます。自分の強みが、志望する大学のアドミッションポリシーと合致していれば、合格の可能性はより高くなりますよ。
メリット4:一般選抜と併願できる

一般選抜と併願できるのも、総合型選抜で受験するメリットの1つです。
総合型選抜は一般選抜よりも早く終わるため、総合型選抜で不合格になった場合、一般選抜にも挑戦できます。そのため、総合型選抜で受験を考えていても、並行して一般選抜の対策をしておく人がほとんどです。

ただし、大学によっては総合型選抜の選考が1月ごろまで続き、一般選抜のスケジュールと重なる場合もあるため、志望大学の選抜スケジュールを確認しておくことをおすすめします。
メリット5:受験を通じて社会で役立つスキルが身につく

受験を通じて社会で役立つスキルが身につけられるのも、総合型選抜で受験するメリットの1つです。
総合型選抜では、志願理由書の記述だけでなく、次のような試験に向けた対策を行う必要があります。
- 面接
- 小論文
- プレゼンテーション

その対策を通して、思考力や文章表現力・コミュニケーション能力などのスキルが身につけられるのです。スキルは、大学での授業や就職活動、さらには社会人なってからも確実に役に立つスキルであると言えます。
総合型選抜の受験を通して、社会人として役に立つ一生物のスキルを、高校生のうちに身に付けることができる点は大きなメリットです。総合型選抜の試験内容を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

なお、総合型選抜試験を見据え「自力で志望校に合格できるかな…」と不安な人は「推薦対策塾診断」をお試しください。
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総合型選抜を受験する5つのデメリット

メリットに続き、ここからは総合型選抜で受験するデメリットを、5つにまとめて紹介します。
デメリット1:同時に複数校を受験できない

同時に複数校を受験(併願)できない点は、総合型選抜で受験するデメリットです。
総合型選抜の募集要項では、ほとんどの大学が「専願」を条件としています。基本的には合格した場合、必ずその大学に進学します。
志望校が明確に決まっていない状態で、とりあえず出願してみることは総合型選抜ではおすすめしません。総合型選抜の場合、自分の進路や適性をしっかりと考えたうえで出願する必要があります。

総合型選抜の併願について詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。

デメリット2:選考期間が長い

選考期間が長い点も、総合型選抜で受験するデメリットの1つです。
大学ごとで異なるものの、多くの総合型選抜試験は下記のスケジュールで進みます。
総合型選抜では9月から出願がスタートし、その後順次入試が行われ合格発表は11月1日以降です。出願してから合否がわかるまでの期間が2~3ヶ月程度あり、この間に一般選抜の対策を並行して行わなければなりません。

試験までの期間は、精神的にも肉体的にもかなりハードになることを覚悟しておく必要があります。
デメリット3:一般選抜に比べ合格基準が不明確

一般選抜に比べて合格基準が不明確な点も、総合型選抜で受験するデメリットの1つです。
一般選抜では、テストの点数で合否が決まるため基準がはっきりしています。模試の点数から自分のレベルを把握し、どのような対策をすべきか分析することも可能です。
しかし、総合型選抜は受験生の意欲や適性を評価する入試であるため、一般選抜に比べ合格基準が曖昧です。選考方法も面接や小論文・プレゼンテーションなど、大学や学部によって異なります。

合格基準の不明瞭さから、どれだけ対策をしたら自分が合格できるのかが分からず、不安を覚える受験生も多いかもしれません。
デメリット4:対策が難しい

試験への対策が難しい点も、総合型選抜で受験するデメリットの1つです。
総合型選抜では出願書類の準備から試験まで、学力試験とは異なる対策が必要です。ほとんどの大学の出願書類には「志望理由書」があり、志望理由や自己PR・活動実績などの詳細な記載が求められます。
総合型選抜の一次選考に出願書類を用いる大学もあり、書類の準備からすでに合格に向けた選考が始まっています。

また、総合型選抜の選考方法である面接や小論文・プレゼンテーションなどには明確な合格基準がないため、対策が難しいと言えます。
対策本や過去問も少なく、一人で試験対策を進めるのが難しいため、総合型選抜の対策に特化した塾や家庭教師を活用する人も多いようです。
デメリット5:入学後に学力のギャップが生じる

一般試験の合格者に比べ、入学後に学力のギャップが生じる点も、総合型選抜で受験するデメリットの1つです。
総合型選抜は、学力では難しい大学にも合格するチャンスがあります。しかし、一般選抜で合格した生徒と学力差がある場合、入学後に授業についていけなくなる可能性があります。

大学の授業は、一般選抜で合格した生徒の学力を基準に進み、一定の基準をクリアして単位を取らなければ進級できません。
そのため、合格後、そして大学入学後も、継続して勉強する姿勢を持つことが重要です。
総合型選抜は受けるべき?

総合型選抜を受けるべきかは、自分の強みや状況によって異なります。
そこで、ここからは次の2つの判断基準を解説します。
- 受験を決める判断基準
- 迷ったときのチェックポイント
受験を決める判断基準
「自分の強みを学力以外でアピールできるか」が、総合型選抜を受けるかどうかの最大の判断基準です。
総合型選抜は、学力だけでなく、意欲・活動実績・アドミッションポリシーとのマッチ度を総合的に評価する入試です。次の条件に当てはまる人は、受験を前向きに検討してください。
- 将来やりたいことや、大学で学びたいことが明確に決まっている
- 部活・ボランティア・課外活動など、アピールできる実績がある
- 面接・小論文など、学力以外の試験に自信がある
- 志望校のアドミッションポリシーと自分の経験が重なっている
逆に、次の場合は一般選抜が向いています。
- 進学先でやりたいことが特に決まっていない
- 高校生活で熱心に取り組んだ活動がない
- 人前で自分をアピールするのが苦手
総合型選抜で受かる人は、志望する大学のアドミッション・ポリシーを深く理解し、自身の経験や強みを、その大学での学びと具体的に結びつけて語れる人です。
また、学校推薦型選抜との比較も重要です。同じ学部で両方の選抜方式が実施されている場合は、倍率・出願条件・選考のポイントをしっかり比較してください。
高校の成績に自信があれば、学校推薦型選抜が向いています。活動実績で勝負したいなら、総合型選抜を選ぶのがおすすめです。
迷ったときのチェックポイント
受けるか迷っているなら、次のチェックポイントを確認してから判断するのがおすすめです。
まず、志望校が総合型選抜を実施しているかを確認してください。私立大学では約93.4%、国立大学では約79.3%が導入しています(文部科学省「令和6年度国公私立大学入学者選抜実施状況」)。
次に、以下の3点を確認してみてください。
- 出願条件(評定平均・欠席日数・資格)をクリアしているか
- 一般選抜と並行して対策できる時間的な余裕があるか
- 専願・併願の条件を踏まえたうえで、第1志望として出願できるか
出願条件をクリアしていても、一般選抜の対策が手薄になると、総合型選抜不合格後の進路が厳しくなります。私立大学の総合型選抜志望者は学力試験対策をしていないことも多く、不合格となった秋以降に準備を始めても間に合わないリスクがあります。
合格体験記では「総合型選抜に集中しながらも、一般選抜の勉強は継続していた」という声が非常に多く見られます。総合型選抜と一般選抜を並行して準備することが、合格率を最大化する最善の方法です。
「総合型選抜で受けたいけれど、一般選抜も不安」という場合は、最初から両立を前提に計画を立てることが、合格への確実な一手です。
総合型選抜によく抱く疑問

そこで、ここからは総合型選抜に関するよくある疑問を、6つにまとめて紹介します。
- 一般入試より簡単ですか?
- 不合格後でも一般入試に切り替えられる?
- 評定平均が低くても合格できる?
- 対策はいつから始めるべき?
- どんな人が受かりやすい?
- 受かりやすい大学の見分け方はある?
一般入試より簡単ですか?
総合型選抜が一般入試より簡単とはいえません。評価の軸が異なるだけで、それぞれに難しさがあります。
一般選抜は学力試験の点数で合否が決まるため、努力が結果に直結しやすいです。一方、総合型選抜は志望理由・活動実績・面接など多面的な評価が行われます。
総合型選抜と相性が良い受験生にとっては「比較的取り組みやすい」と感じられることもあります。ただし、画一的な合格策が存在しない点や、準備すべき内容の広さから、難しさを感じる場面も少なくありません。向き不向きがはっきり表れやすい試験形式です。
大学のレベルによっても難易度は変わります。国公立大学の総合型選抜は私立大学よりも難易度が高い傾向にあります。多くの私立大学では倍率が5〜10倍程度となり、一般入試と同等またはそれ以上になるケースもあります。
「自分の強みを活かせる入試か」という視点で考えることが、正しい判断につながります。
総合型選抜の難易度を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

不合格後でも一般入試に切り替えられる?
総合型選抜で不合格になっても、一般選抜への切り替えは可能です。ただし、事前の準備が不可欠です。
総合型選抜の合格発表は11月以降であるため、不合格がわかってから一般選抜の勉強を始めると、1月下旬から始まる試験まで2〜3か月しか残りません。
総合型選抜でも学力が問われる傾向が強くなっています。選択肢を広げる意味でも、入学後に学力不足で授業についていけない事態を避ける意味でも、総合型選抜が第1志望であっても一般選抜対策はしておくのが理想です。
また、同じ大学の総合型選抜を複数回実施している場合、一度不合格になっても再挑戦できるケースがあります。ただし、志望理由や人物評価での不合格の場合は短期間での挽回が難しいため、冷静に状況を判断することが大切です。
総合型選抜試験に落ちた後で、志望校を目指す具体的な方法を詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。
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評定平均が低くても合格できる?
評定平均が低くても合格できる可能性はありますが、出願できる大学が限られる点は覚悟する必要があります。
早慶上智・MARCHの出願基準としてもっとも多かったのが評定平均4.0のラインです。これは学校内で上位2割弱しか獲得できない水準です。
ただし、評定平均が低くても合格を目指せる方法はあります。
- 評定平均を出願条件に含まない大学・学部を探す
- 部活動・ボランティアなど課外活動の実績でカバーする
- 志望理由書・小論文・面接の完成度を高める
総合型選抜の合否は評定平均や学力だけで決まるわけではなく、評価項目が複数あります。評定平均が低い場合は、他の評価項目でカバーする戦略を取ることが重要です。
日東駒専・産近甲龍などの中堅私立大学では、評定平均の基準が3.0〜3.5程度に設定されているケースも多くあります。
評定不問の入試方式を設ける大学も存在するため、評定に不安がある人は志望大学の募集要項を早めに確認してください。
総合型選抜に必要な評定目安を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

対策はいつから始めるべき?
総合型選抜の対策は、高校2年生の夏から始めるのが理想です。
理由は、評定平均・活動実績・資格取得など、短期間では改善できない評価項目が多いからです。国公立・難関私立大学の合格者の50.98%は、高校2年生のうちに準備を開始しています。その他私立大学の合格者と比べると、約2.8倍の差があります。
時期別にやるべきことをまとめると、次のようになります。
- 高校1〜2年生:評定を上げる・課外活動に取り組む・資格取得を進める
- 高校3年生春:志望校を絞り込み、志望理由書の下書きを開始
- 高校3年生夏:出願書類を完成させ、面接・小論文の練習を始める
- 9月以降:出願・選考に臨む
高3から始める場合も合格は可能ですが、スタートが遅いほど戦略的に動くことが求められます。高3夏からスタートする場合は、志望理由書・小論文・面接の対策を短期間で並行して仕上げなければなりません。
対策が遅れていると感じる場合は、総合型選抜に特化した塾を早めに活用することをおすすめします。
いつから総合型選抜の試験対策を始めればいいのか、開始時期の目安をより詳しく知りたい人は下の記事を参考にしてください。

どんな人が受かりやすい?

アドミッションポリシーと自分の経験を結びつけて語れる人が、総合型選抜で受かりやすい人です。
具体的には、次の特徴を持つ人が有利といえます。
- 将来やりたいことが明確で、志望理由に具体性がある
- 部活・探究活動・ボランティアなど、継続的に取り組んできた実績がある
- 自己分析が深く、自分の経験を自分の言葉で語れる
- 評定平均が3.5以上あり、小論文・面接でも論理的に話せる
総合型選抜で受かる人は、自ら「問い」を立てて行動できる人です。ただアクティブなだけ、自己PRがうまいだけでは不十分で、高校時代を通して探究に意欲的に取り組み、一定の成果を出した人が強いといえます。
逆に落ちやすいのは、志望理由が「この大学に行きたいから」という抽象的な内容にとどまっている人や、準備不足で面接に臨む人です。大学が何を求めているかを理解せずに受験すると、どれだけ実績があっても合格には結びつきません。
合格体験記では「アドミッションポリシーを読み込み、自分の経験と重ねて志望理由書に落とし込んだ」という声が多く見られます。大学のどの先生の授業を受けたいか、入学後に何を研究したいかまで具体的に調べておくことが、合格への大きな差になります。
総合型選抜試験に受かる人・落ちる人の特徴を詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。

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受かりやすい大学の見分け方はある?
「受かりやすい大学」を見分けるには、次の3つの指標を組み合わせて判断するのがおすすめです。
- 過去の入試倍率が2倍以下か
- 評定平均の出願条件が低い・または不問か
- 自分の強みが活かせる選考方式か(面接重視・書類重視など)
総合型選抜で受かりやすい穴場大学の共通点は、低倍率・募集人数の多さ・評定平均不問・地域貢献重視などです。ただし、あくまで傾向であり、大学ごとの募集要項の確認は必須です。
注意すべきは、「倍率が低い=合格しやすい」とは限らない点です。出願条件が厳しいために受験者が少なく、結果的に倍率が低く見えているケースもあります。
また、「受かりやすい大学を選ぶ」より「自分の強みを最大限活かせる大学を選ぶ」という視点の方が、合格後の充実した学生生活にもつながります。
志望大学の選考内容・アドミッションポリシー・過去の合格者の特徴を丁寧に調べることが、最終的な合格への近道です。
総合型選抜に受かりやすいおすすめの大学を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
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まとめ
この記事では、総合型選抜のメリットとデメリット、どんな人が総合型選抜に向いているかについて解説しました。
総合型選抜の受験にはメリットもたくさんありますが、デメリットもあります。どちらもよく検討したうえで、あなたにとって最適な受験方法を選んで志望校への合格を勝ち取ってくださいね。


