総合型選抜(旧AO入試)はいつから準備すべき?対策時期の目安と手順

総合型選抜(旧AO入試)でやるべきこと!合格に必要な準備と対策

この記事では手順も交え、総合型選抜はいつから準備すべきなのか、対策時期の目安を解説します。

「総合型選抜はいつから準備すればいいんだろう?」
「準備を始めるのが遅れても合格できるのかな?」

総合型選抜試験を受けようと考えてはいるものの、具体的にいつから準備を始めればいいのかわからない人は多いですよね。

結論、総合型選抜試験は早めに対策を始めるほど、合格できる可能性は高くなります。

ただし、早く始めれば必ず合格できる、というわけでもありません。総合型選抜は、学校ごとの独特な試験の全体像を把握したうえで、効果的な対策を進めることが重要です。

この記事では、試験内容別に、総合型選抜の準備時期の目安を紹介します。学年別でどの時期に何の試験の対策をすべきかも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

この記事の要約
  • 総合型選抜の準備は早めに始めた方が有利
  • 総合型選抜の準備ややるべきことが多い
  • 高2の夏休みまでに始めるのが理想的

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目次

総合型選抜への準備は早いほど効果的

冒頭で触れたとおり、総合型選抜試験への準備は早く始めるほど効果的です。具体的には、総合型選抜試験への準備は早く始めることで、次のような利点があります。

  • 合格率が上がる:小論文や面接などの点数化が難しい試験の対策に時間をかけられる
  • 対策しやすい:あらかじめやるべきことを決めていれば余裕を持って対策し試験に臨める
  • 塾選びに時間をかけられる:1〜2年生のうちなら転塾もしやすい

小論文や面接・プレゼンテーションなど、総合型選抜の試験内容は大学ごとで異なるため、志望校にあう対策が必要になります。そのため、準備を早く始め、総合型選抜用の勉強も並行して進めるのが合格するためのポイントです。

高校2年・夏休みまでの開始が理想

総合型選抜の準備は高校2年の夏休みが終わるまでに始めるのが理想的です。

総合型選抜の試験は一般受験よりも早く、高校3年の秋頃から本格化します。高校2年の夏休みはちょうどその1年前という時期です。1年間あれば学校の評定平均を上げることや、課外活動の実績作りなど、自分に必要だと思う要素に取り組むことができます。

足りないものを補いながら、小論文や面接など総合型選抜のための対策を進める必要があります。もっと早くから準備を始めるのも良いです。高校の勉強が進み、志望校や行きたい学部が1年生の頃よりも2年生の方がイメージしやすくなるともいえます。

高校3年の春から対策する生徒が多い

総合型選抜の受験に向けて、多くの生徒は高校3年の春から準備を始めます。

部活動に取り組んでいる生徒は、運動部の場合は高校総体(インターハイ)の予選が高3の春にあり、そこを区切りに引退して受験勉強に専念する人が多いです。

また、高2までは一般受験を想定して勉強していたため、総合型選抜や推薦入試の選択肢を知らず、進路を真剣に考えるようになる高3の春から総合型選抜の合格を目指す生徒もいます。

総合型選抜と並行して指定校推薦を取りたい場合も、指定校の校内選考が7〜9月に行われることが多いため、春から併せて対策する生徒が多いです。

高校3年から準備しても合格は可能

総合型選抜は高校3年から準備をしても合格できるだろうかと不安になる人もいるかもしれませんが、高3からの対策でも合格することは十分可能です。

総合型選抜は大学ごとに試験の内容や出題傾向が異なります。そのため、志望校に合わせた対策を効率良くすれば、短期間でも合格の可能性を高めることはできます。

ただ、いくつか注意しなければならない点もあります。課外活動の実績を作るためには時間がかかり、英検などの資格が受験に必要な場合はテストを受けられる回数が限られてしまいます。

高3から準備をする場合は総合型選抜に特化した塾を活用するなど、利用できるものは活用しながら対策すると良いでしょう。

【試験別】総合型選抜対策の開始目安

総合型選抜は出願書類の作成や小論文、面接など試験内容ごとの対策が必要になります。

ここからは、次の試験別に、いつ頃から総合型選抜試験の対策を始めるのが良いかを解説します。

  • 提出書類の準備
  • 学力試験
  • 小論文対策
  • 面接対策
  • プレゼンテーション

提出書類の準備:高校2年から

総合型選抜の書類を実際に書いて提出するのは高校3年になってからですが、できるだけ早めに高2の間から準備を進めるのがおすすめです。

3年時にまとめる自己PRなどをイメージしながら、課外活動に取り組むこともできます。大学によって求められる書類も異なるので、志望校を絞りながら必要書類をピックアップしていくことも大事な準備の一つです。

総合型選抜で提出が求められる主な書類の例
  • 願書
  • 調査書
  • 志望理由書
  • 自己推薦書
  • 活動報告書
  • 学習計画書

志望理由書や自己推薦書が試験で重要な書類ですが、課外活動などの実績をまとめる活動報告書や大学に入ってから学びたいことを書く学習計画書の提出を求められるケースもあります。

上記の書類を含め、総合型選抜に必要なものを詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

学力試験:高校1年から

各教科の成績を上げること、学力試験の対策は高校1年時から取り組みたい項目です。

大学によっては評定平均(成績)の基準を設けていて、クリアしていないと受験すらできないところもあります。また、総合型選抜の選考においても評定平均が合否の判断材料となります。高校3年になってから大幅にアップさせるのは難しいため、1年の時からコツコツ積み上げていくことが大切です。

総合型選抜で学力テストが試験内容に含まれる大学もあります。学力試験の対策は、もしも総合型選抜に不合格となった場合に、一般受験にもつなげられるのでしっかりと対策していきましょう。

総合型選抜の学力試験についてより詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。

小論文対策:高校3年の春から

総合型選抜の試験で出題されることが多い小論文対策は、遅くとも高校3年の春から始めた方が良いです。

小論文では、大学で論文を書くための基礎的な力が試されます。課題に対して、自分なりの答えを作り、その主張のための根拠を交えながら、論理的に文章を構成しなければなりません。

作文などと違って、高校生が普段の勉強で書く文章とはスタイルが異なるため、早めに対策をして書き方に慣れることが重要です。できれば志望校の過去問を調べて、出題傾向を把握し、日頃のニュースに関心を持って知識を増やしていくことも攻略の鍵となります。

面接対策:高校3年の春から

総合型選抜で合否の重要な判断材料となる面接は、高校3年の春ごろから早めに対策したい試験項目です。

総合型選抜の目的として、学力テストだけでは測れない人間性を重視して多様な人材を選ぶことがあります。その点で、面接は個性を見るための試験内容でもあり、受験生にとっては自分を面接官にアピールするための重要な舞台といえます。

初めから面接でうまく受け答えができる生徒は稀です。模擬面接などで場数を踏んで慣れることが大切で、話す内容に加えて表情や声のトーン、入室から退室までの動作などを細かく準備する必要があります。

プレゼンテーション:高校3年の春から

総合型選抜の試験で、大学によってはプレゼンテーションが出題されることがあります。過去の事例から志望校の試験内容に含まれている場合は、高校3年の春ごろから対策した方が良いです。

プレゼンテーションが出題されるのは、大学入学後にも論文の発表機会があり、現代社会で自分の考えや論理を相手にわかりやすく伝えるのは重要な能力の一つだからです。自己PRや志望理由をまとめる場合や、テーマが与えられることがあります。

パワーポイントを使って視覚的にわかりやすい資料を作るなど、事前準備が必要なケースもあります。短期間で上達するのは難しい試験内容のため、早めに準備し、他人に見てもらって評価を受けるといった方法で対策を進めましょう。

高校1〜2年時に取り組むべき総合型選抜の対策

総合型選抜の対策は、高校に入学してすぐに始めても早すぎるということはありません。入学してから総合型選抜の試験までは2年半ほどしかなく、長期的な戦略を立てて取り組むことが合格につながります。

ここからは、高校1〜2年時に取り組むべき総合型選抜の試験対策について解説します。

  • 部活や課外活動の実績を作る
  • 将来の目標を描き自己分析や志望動機を考える
  • 志望校のアドミッションポリシーを調べる
  • 必要に応じて資格を取得する

部活や課外活動の実績を作る

高校1〜2年の間は、部活動や課外活動の実績を作ることを意識しましょう。

部活動では日々の練習が成果につながることと、成績だけではなくどのように取り組んだかというプロセスの部分も総合型選抜では重視されます。生徒会活動や、文化祭の実行委員など、学校行事に関わる活動もリーファーシップなどの点でアピールできるポイントになります。

ボランティア活動のような学校以外の組織が主催する取り組みに参加することも、社会を学ぶうえでプラスになります。1〜2年の間は興味のあることに思い切りチャレンジするのがおすすめです。

将来の目標を描き自己分析や志望動機を考える

高校1〜2年の間に、総合型選抜の受験を意識して将来の目標を描き、自己分析や志望動機を考える時間を作ると良いです。

3年になってからも必要な要素ですが、3年になると受験対策も忙しくなり、十分な時間が取れない可能性もあります。1〜2年だと、まだ将来の目標が定まっていないこともあるかもしれませんが、自分がやりたいことを探す作業もしっかりとした総合型選抜の対策です。

この大学に行きたいという目標や憧れから選ぶのも一つのきっかけになります。1年の間から将来について考える習慣を作ることが試験対策にもつながります。

志望校のアドミッションポリシーを調べる

行きたい大学がいくつか見つかったら、高校1〜2年の間に志望校のアドミッションポリシーは早めに調べるようにしましょう。

アドミッションポリシーとは、大学が求める人物像を言葉にしたもので、各大学や学部によって特色があります。総合型選抜で最も重視されるポイントと言っても過言ではありません。

アドミッションポリシーで求められる要素の例
  • 探究心
  • 国際社会で活躍する志
  • リーダーシップ
  • 社会に貢献する意思
  • 協力しながら物事を成し遂げる力

そのため、早くから自分の性格や強みを分析し、どこがアドミッションポリシーと共通しているかを見つけることが出願書類の作成や、面接での志望動機を考えるうえでも重要になります。

総合型選抜におけるアドミッションポリシーについてより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

必要に応じて資格を取得する

高校1〜2年の間に、必要に応じて総合型選抜で有利になる資格を取得すると良いです。

英検TOEICTOEFなどの英語系の資格を始め、その他の外国語検定、簿記やIT系の資格など幅広くあります。資格を取得することで、語学のコミュニケーション能力や、学校の勉強以外の分野についての学習意欲などが総合型選抜でも評価されます。

受験する学部によっては英語の資格取得を出願条件としているところや、英検準1級など高いレベルの資格をクリアすることで学力試験が免除される大学もあります。資格の取得には時間がかかるので計画的に1〜2年の間から取り組むのがおすすめです。

総合型選抜で有利になる資格を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

高校3年時に取り組むべき総合型選抜の対策

高校3年になると一気に受験ムードが高まり、対策も本格化します。総合型選抜の準備も志望校を決めることや、試験本番を意識した対策など、より具体的になっていきます。

ここからは、高校3年時に取り組むべき総合型選抜の試験対策について解説します。

  • 志望校のオープンキャンパスに参加する
  • 【6月まで】志望校を決める
  • 【8月まで】出願書類をブラッシュアップする
  • 【試験日まで】本番を想定した小論文や面接の対策をする
  • 【合否発表前後】一般受験の対策をする

志望校のオープンキャンパスに参加する

大学が入学希望の学生に大学の雰囲気を体感してもらうオープンキャンパスは、7月から秋にかけて行われるところが多いです。

総合型選抜を受験する場合もオープンキャンパスには参加することをおすすめします。入学したら実際に学ぶキャンパスに行くと、イメージも膨らみ、やる気も高まります。

総合型選抜の面接でも、オープンキャンパスで感じた大学の良さや、ここで学びたいという気持ちがあればアピール材料にすることもできます。

オープンキャンパス以外には、大学の学祭に足を運ぶことも雰囲気を体感する方法です。現役の学生が多い分、オープンキャンパスよりも普段の大学に近い雰囲気を感じることができます。

【6月まで】志望校を決める

総合型選抜を受験する場合は、高校3年の6月頃までには志望校を決めましょう。

総合型選抜は「専願制」としている大学があり、併願ができないところも多いです。合格したら必ず入学することが条件で、不合格となってしまった場合は一般受験を受けることになります。

そのため、志望校は自分の成績や学力、課外活動の実績などを総合的に判断しながら、合格の可能性が高い大学を選んだ方が良いです。私立の早いところでは6月や7月からエントリーが始まるので、それまでに志望校を固めましょう。

【8月まで】出願書類をブラッシュアップする

志望校を決めたら出願書類をブラッシュアップする作業を進めましょう。書類の提出は8月から9月にかけて始まる大学が多いです。

下書きができたら、学校や塾の先生といった第三者の目線で確認してもらった方が良いです。アドバイスを受けたうえで、自分が納得するまで書類の精度を上げることが大切です。

出願書類のチェックポイント
  • 大学や将来やりたいことが明確になっているか
  • アドミッションポリシーに沿ったアピールが書けているか
  • 志望動機はわかりやすいか
  • 課外活動のエピソードは具体的か

エントリーをWEBで行ない、出願書類の提出は郵送という大学もあります。それぞれの締切に遅れないように、期限までは余裕を持って準備するようにしましょう。

【試験日まで】本番を想定した小論文や面接の対策をする

出願書類の提出後は、試験日まで本番を想定した小論文や面接の対策を進めましょう。

小論文は実際の試験が行われる時間帯と同じ時間に、制限時間を設定して文章を書く練習を重ねると良いです。受験期には夜遅くまで勉強することもありますが、試験当日に力を発揮できるような体のリズムを作ることも大切です。

面接についても模擬面接を繰り返し、本番でなるべく緊張しないような自信をつけることが大事です。先生のアドバイスを参考にすることに加えて、面接の様子を動画で撮影して、自分なりに改善点を見つける方法も効果的です。

【合否発表前後】一般受験の対策をする

総合型選抜の試験が終わったら、合格発表までは一般受験の対策を進めましょう。

少しほっとした気持ちになるかもしれませんが、もしも不合格になってしまった場合は本格的に一般受験に切り替えなければなりません。総合型選抜の合格発表は、例年11月1日以降です。そこから共通テストがある1月中旬までは2ヶ月強です。

一般受験の志望校の絞り込みや対策で慌てないように、総合選抜の準備をする間も、「プランB」として一般受験に移行する場合の流れを考えておくことが大切です。

まとめ

ここまで、総合型選抜を受験する場合にいつから準備を始めるべきかについて解説してきました。

準備は早くから始めた方が合格の可能性が高まります。十分に対策ができた状態であれば、試験にも自信を持って臨めるので早めの対策がおすすめです。

総合型選抜の受験を検討している人は、早めの対策を心がけながら自分に合った大学を探してください。

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この記事を書いた人

【プロフィール】
はじめて総合型選抜入試を受験する方に向け、合格に役立つ情報を網羅的に提供。一般選抜入試に偏ることなく、総合型選抜入試に特化した情報を提供することで、受験者の可能性を最大限に引き出すことを目指します。
【専門分野】
総合型選抜入試/学校推薦型選抜入試/一般選抜入試

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