「総合型選抜試験はどんな人が受かるんだろう?」
「合格者に共通点とかがあるのかな…」
総合型選抜を受けようとしているものの、合格できるか不安な人は多いですよね。
総合型選抜は学力の他に、人間性やスキルなどを評価する試験です。そのため、実際にどんな人が合格しているのか気になる人もいるはず。
実際のところ、総合型選抜に合格する人にはいくつか共通点があります。
そこで本記事では体験談も交え、総合型選抜に受かる人の特徴を解説します。合格に向けた対策方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 総合型選抜に受かる人は、志望理由や将来の目標が明確
- 総合型選抜では、大学のアドミッションポリシーの深い理解が重要
- 総合型選抜の合格に向けて自己分析から始めよう
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総合型選抜に受かる人の特徴
さっそく、総合型選抜で受かる人の特徴を、4つにまとめて解説します。
- 志望校のアドミッションポリシーを把握している人
- 志望動機や入学後の目標が明確な人
- 学校での活動実績が豊富な人
- 自己PRやコミュニケーションが上手な人
総合型選抜は、多様な選抜方法で受験生を評価します。学びへの意欲や表現力など、学習面以外での重要な要素を把握することが大切です。
特徴1:志望校のアドミッションポリシーを把握している人
アドミッションポリシーを理解し、自分と重ね合わせられる人が、総合型選抜に受かる人の特徴です。総合型選抜は、大学のアドミッションポリシーに合致する人物を求める入試です。
「この大学に入りたい」という熱意だけを伝えるのではなく、大学の求める人材に適していることをアピールすることが重要になります。
たとえば、志望校が主体性のある人物を求めている場合、自分の過去の経験から主体的に行動したエピソードを深掘りしてアピールします。総合型選抜に合格する人は、志望校のアドミッションポリシーを深く理解し、自分ごとに置き換えられる人だと言えます。
総合型選抜におけるアドミッションポリシーの重要性をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
特徴2:志望動機や入学後の目標が明確な人
総合型選抜に合格する人は、志望動機や目標が明確です。総合型選抜は、「なぜこの大学で学びたいのか」「大学での学びをどう活かすのか」を重視します。
大学側は、書類審査や面接などで志望理由を必ず聞きます。「この大学だから学べること」「将来の目標のためにこの大学での学びが必要だ」とはっきり答えられることが重要です。
志望動機や将来の目標が明確である人は、学ぶ意欲が高く評価される傾向があります。なお、志望理由書の書き方を詳しく知りたい人は下の記事を参考にしてください。
特徴3:学校での活動実績が豊富な人
活動実績が充実している人は、総合型選抜に合格しやすい傾向にあります。大学は、活動実績を通じて、学んだことや成長したことなどを重視するからです。
次のような活動実績があると、アピールできる材料になります。
「活動実績が豊富=大きな結果」が重要というわけではありません。総合型選抜で重視するのは結果ではなく過程です。
高校時代にがんばってきた活動から得られた経験や能力を、大学への学びに繋げられる人が合格しやすいということなのです。
特徴4:自己PRやコミュニケーションが上手な人
総合型選抜では、自分のことを相手にうまく伝えられる人が合格しやすいです。総合型選抜は学力だけを重視するのではなく、人間性や個性を尊重する入試です。
面接や志望理由書にて
- 自分はどんな人物なのか
- 何に興味があってどんな経験をしてきたのか
を伝えることで「自分はこの大学に適した人物であること」をアピールします。
総合型選抜に合格するには、自分の強みを理解し、具体的なエピソードを交えて伝える力が必要です。
総合型選抜に受かった人の体験談
ここからは次のトピック別で、総合型選抜に受かった人の体験談を紹介します。
- やってよかったこと
- 本番で後悔したこと
体験談を踏まえ、合格のコツもあわせて解説します。
やってよかったこと
高校3年生の春から志望理由の準備に取りかかりました。私がやってよかったことは自分の思いをすべてアウトプットすることです。自分が今までやってきた習い事や資格取得の過程で感じたこと、学んだことを言語化しました。
また、受験する大学でどう活かしていくのかも紙に書き出し、先生に見てもらいました。アウトプットすることで自分の考えがまとまるし、書類を複数の人に見てもらうことで、いろいろな視点から意見をもらえました。志望理由は10回以上書き直したので、1次選考通過できたときは嬉しかったです。
関西大学
総合型選抜試験の準備を始めるにあたり、まず大事になるのはアウトプットをすることです。自分の経験を通じて学んだこと、感じたこと、将来どう活かすのか、など言語化します。
総合型選抜では、志望理由書の作成や面接などで、自分の大学に対する思いを言葉で伝えることが重要です。総合型選抜試験に合格するための第1歩は、自分の考えをアウトプットすることから始まります。
本番で後悔したこと
集団面接では、挙手制だったため、積極的に答えることで、他の人よりも受かりたい気持ちが出る。もっと積極的に答えればよかったと後悔しました。
マナビジョン青山学院
総合型選抜では、積極的に自分の意見を述べることが重要です。主体性や学びの意欲、志望分野に対する知識があるのかなどを判断する入試だからです。
集団面接やグループディスカッションでは、消極的になると後悔します。大学に入りたい気持ちを行動で示すことが重要なポイントです。
総合型選抜に合格した人の体験談をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
また、試験合格に向けた勉強法や対策方法を詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。
総合型選抜は受かりやすいのか
総合型選抜は合格を確約する入試ではないため、受験して必ず受かるとは限りません。
しかし、志望する大学に合わせた対策を万全に行えば、ランクの高い大学にも合格できるチャンスがある入試です。
志望校に合格するチャンスを増やすために、総合型選抜にチャレンジすることは有効な手段となるでしょう。
募集人数は年々増加している
総合型選抜試験を実施する大学は、毎年増加傾向です。
総合型選抜のアンケート調査では、総合型選抜試験を導入している大学の割合がわかります。私立大学では93.4%、国立大学では85.6%と、多くの大学で総合型選抜が導入されています。
私立大学を中心に始まった総合型選抜ですが、国立大学でも「実施率」「募集人数」「入学人数」が毎年増加傾向です。特に、令和3年度では、総合型選抜の募集人数の急増が見られます。
募集人数が増えることで、総合型選抜に合格しやすくなるのです。
難しいが合格できるチャンスはある
総合型選抜は、難しいとされる入試です。なぜなら、学力という決まった合格基準があるのではなく、受験生の個性やスキル、人間性などを評価するからです。
偏差値が高い大学では、難易度も高くなります。しかし、大学によって選考基準が大きく異なるため、適切な対策をすれば合格できるチャンスはあります。
総合型選抜は、合格基準の判断がしづらい一方で、学力試験では受験できない大学にチャレンジできる入試でもあります。大学の求める人物像にマッチしていたり、大学入学への意志が明確であったりすれば、合格できるチャンスも大きいです。
総合型選抜の難易度について、詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
一般選抜よりも合格率が高い大学もある
総合型選抜の合格率は、一般選抜より高くなる傾向があります。総合型選抜は大学が求めている人材を探すための入試です。適した人材が多く集まれば、募集人数よりも合格者を増やす可能性があります。
たとえば、中央大学人文社会学科では募集人数が「若干名」のところ、実際には70人も合格者を出しています。
また、大阪大学では、総合型選抜の合格率が比較的高めの傾向です。特に文学部における総合型選抜の合格率は62%と高く、一般選抜の合格率は38.1%でした。
総合型選抜は、予定より多くの合格者を出したり、一般選抜よりも受かりやすかったりする傾向があります。
総合型選抜の合格率について、詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
総合型選抜で落ちる人の特徴
下記に当てはまる人は、総合型選抜で落ちる可能性が高いです。
- 大学のアドミッション・ポリシーを把握していない
- 学びの目的や将来の目標がない
- 面接や小論文の対策をしていない
- 志望理由書の内容が考えられていない
総合型選抜は、「この大学に入りたい」という思いをはじめ、思考力や表現力などのスキルや人間性が重要な入試です。そのため、総合型選抜に合格するには、入念な対策が不可欠です。
「勉強しなくてもいい入試」と勘違いをしている人は、落ちる可能性が高くなります。総合型選抜では、志望大学のアドミッションポリシーを深く理解し、選抜内容にあった対策が必要です。
「楽して受かろう」という考えは捨て、必要な対策を進めましょう。
総合型選抜で落ちる人の特徴をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
総合型選抜試験に受かる人の対策方法
ここからは上記で紹介した合格者の体験談を交え、総合型選抜に受かる対策方法を、5つにまとめて紹介します。
- 緻密な自己分析に取り組む
- 志望理由書は論理的かつ具体的に書く
- 面接での質問返答を練習する
- 小論文は過去問をたくさん解く
- 評定を上げる
なお、総合型選抜の合格に向け準備段階から徹底的に試験対策したい人は、下の記事を参考にしてください。
対策1:緻密な自己分析に取り組む
まず、総合型選抜では自己分析をすることから始めます。
総合型選抜は、人間性や学びの意欲、将来の目標を重視し、大学が求める人物かを判断する入試です。自己分析をすることで、興味あることや将来やりたいことが明確にできます。
過去の経験を言語化して、具体的なエピソードを掘り起こしましょう。学びたいことや目標が明確になると、志望校も絞り込めます。
自己分析をすることは、志望理由書・面接・小論文など、さまざまなところにつながります。総合型選抜を突破するには、緻密な自己分析が大きなポイントです。
対策2:志望理由書は論理的かつ具体的に書く
志望理由書は総合型選抜において重要な要素の1つです。総合型選抜に合格するには、1次審査である書類選抜を突破しなければなりません。志望理由書の質が大きく影響します。
志望理由書を書く際には、次のことを意識して書きましょう。
- 大学を選んだ理由を明確に書く
- 大学で学びたいことを具体化する
- 今まで頑張ってきたことを繋げる
- 将来にどう活かすかを掲げる
- 自分は大学にふさわしい人物であることを伝える
志望理由書の内容は、2次試験の面接や小論文の題材にも使われることがあります。総合型選抜に合格するためには、志望理由書の対策が不可欠です。
対策3:面接での質問返答を練習する
面接は総合型選抜において、自分を知ってもらう大事な機会です。大学側は面接を通して、受験生が大学にふさわしい人物かを判断します。
面接では、次のような質問内容が想定されます。
- 志望理由について
- 長所と短所について
- 興味ある分野について
- 高校生活で頑張ったことについて
- 最近読んだ本について
- 気になる時事問題について
- 卒業後の進路について
本番の面接では想定外の質問をされることも多いです。面接練習では、できるだけ多くの人から、さまざまな質問をしてもらえることが重要となります。たくさんの人と練習を重ねることで自信をつけましょう。
なお、次の記事では面接対策が詳しく解説されています。参考にしてください。
対策4:小論文は過去問をたくさん解く
小論文は、多くの大学で取り入れられており、評価比重も高い傾向です。大学は小論文を通じて、受験生の思考力や表現力を判断します。
小論文には、テーマ議論型や資料分析型など、さまざまな出題パターンがあります。自分の志望する大学の出題パターンやテーマの傾向を把握することが対策の鍵です。過去問を数多くこなすことで、書く力を身につけられます。
小論文の出題テーマは、時事問題から多く出される傾向があります。日頃から、時事問題へのアンテナを高くし、自分の意見を論理的に述べる練習をすることも大切です。
次の記事では、小論文試験の対策法が詳しく解説されています。参考にしてください。
対策5:評定を上げる
総合型選抜は、学力以外の能力や人間性を重視する入試ですが、一定の学力も求められます。大学によっては、評定平均を選抜基準に設けているところもあり、評定を上げておくことで受験の選択肢を広げられます。
また、評定がいらない大学よりも評定が必要な大学の方が、受験倍率が低い傾向です。
たとえば、慶應義塾大学FIT入試では、評定なしのA方式より、評定ありのB方式の方が倍率が低く、合格者が多い結果です。高校での勉強を頑張り成績を上げることで、総合型選抜の合格への道も開けます。
次の記事では、総合型選抜に必要な評定や重要性が詳しく解説されています。参考にしてください。
まとめ
総合型選抜で受かる人には、共通する4つの特徴があります。
- 大学のアドミッション・ポリシーを深く理解している
- 志望動機・学びの目的・将来の目標が明確である
- 活動実績が豊富である
- 自己PRやコミュニケーションが上手である
また、総合型選抜試験で受かる確率は、大学のレベルや募集人数などの要因で変動するため、「絶対に受かる!」と断言できません。
しかし、総合型選抜は大学のアドミッションポリシーを深く理解し、試験対策を入念に行えば、憧れの大学に合格することも可能です。
総合型選抜試験の内容を理解し、受験対策を進めましょう。