東京科学大学の総合型選抜って、どの学院で実施されるの?
旧東工大と旧医科歯科大が統合して、入試制度はどう変わったの?
2024年に誕生した東京科学大学の総合型選抜を受験の選択肢に入れたい人は少なくありません。ただ、学院・学部ごとの募集状況や選考方法が整理できず、情報収集に手間取っているケースも多いはずです。
統合後の新大学では理工学系と医歯学系で選考基準が異なります。さらに女子枠の新設もあるため、全体像の把握が欠かせません。
そこでこの記事では各学院・学部の倍率データも交え、東京科学大学の総合型選抜の実施学院・出願資格・選考方法を解説します。試験別の具体的な対策も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
総合型選抜の仕組みや特徴を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

- 理工学系6学院と医歯学系2学部で総合型選抜を実施
- 女子枠は理工学系のみで募集定員は合計58名
- 書類・筆答・面接・共通テストの4段階で合否が決まる
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東京科学大学の総合型選抜とは?

東京科学大学の総合型選抜は、書類審査・筆答試験・面接・共通テストの4段階で受験生を評価する入試方式です。学力だけでなく、志望動機や研究への意欲も合否に大きく影響します。
一般選抜は学力試験の得点を中心に判定します。一方、総合型選抜では出願書類や面接を通じて受験生の適性を多面的に見極めます。
旧東京工業大学の「総合型選抜」と旧東京医科歯科大学の「学校推薦型選抜・特別選抜」の流れを受け継いでいます。2025年度入試から新大学として統一的に実施されています。
理工学系では「一般枠」と「女子枠」の2種類が設けられ、医歯学系では学部ごとに独自の選考基準が設定されています。合格した場合は入学が確約される「専願制」である点も大きな特徴です。
東京科学大学で総合型選抜を実施する学院・学部

東京科学大学の総合型選抜は、理工学系と医歯学系の両方で実施されています。ここからは次の2つの系統別の募集学院・学部を解説します。
理工学系(旧東京工業大学)
理工学系では、6つの学院すべてで総合型選抜を実施しています。各学院の募集定員は次のとおりです。
| 学院 | 一般枠 | 女子枠 |
|---|---|---|
| 理学院 | 5名 | 10名 |
| 工学院 | 5名 | 15名 |
| 物質理工学院 | 5名 | 8名 |
| 情報理工学院 | 5名 | 10名 |
| 生命理工学院 | 5名 | 8名 |
| 環境・社会理工学院 | 5名 | 7名 |
一般枠は各学院一律5名、女子枠は学院によって7〜15名と幅があります。女子枠の合計定員は58名です。理工系分野における女性比率の向上を目的に、2024年度入試から段階的に導入されました。
医歯学系(旧東京医科歯科大学)
医歯学系では、医学部医学科と歯学部歯学科の2学部で総合型選抜を実施しています。
| 学部 | 募集定員 |
|---|---|
| 医学部医学科 | 約5名 |
| 歯学部歯学科 | 約10名 |
医歯学系には女子枠の設定はありません。選考では、医療に対する強い使命感や倫理観が重視されます。面接の比重が理工学系より高く、医師・歯科医師としての適性が問われる点が特徴です。
東京科学大学の総合型選抜に出願できる人

出願資格は枠の種類や学院・学部によって異なります。ここからは次の4つの出願要件を解説します。
一般枠の出願資格
一般枠の出願には、高等学校の卒業(見込み)と大学入学共通テストの受験が必要です。性別による制限はなく、男女ともに出願できます。
主な出願資格は次のとおりです。
- 高等学校を卒業した者、または卒業見込みの者
- 大学入学共通テストで指定科目を受験する者
- 調査書の評定平均値が各学院の基準を満たす者
理工学系では、数学や理科の評定平均値に基準が設けられている学院もあります。出願前に募集要項で学院ごとの条件を確認してください。
女子枠の出願資格
女子枠は、一般枠の出願資格に加えて出願者が女性であることが要件に加わります。
女子枠は理工学系6学院のみの設定です。医歯学系には女子枠がありません。評定平均値の基準は一般枠と同様に学院ごとに異なります。
「女子枠は合格基準が緩いのでは」と心配する保護者もいますが、筆答試験や共通テストの学力基準は一般枠と同水準です。入口の門戸を広げる仕組みであり、選考の質を下げるものではありません。
既卒生の出願可否
既卒生(浪人生)も、一般枠・女子枠ともに出願可能です。
ただし、学院や学部によっては卒業後の年数に制限を設けている場合があります。たとえば、一部の学院では「卒業後2年以内」を条件としているケースがあるため、募集要項で最新情報を必ず確認してください。
浪人生が総合型選抜を受験する際のポイントを詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

合格後の入学確約が出願の前提
東京科学大学の総合型選抜は専願制です。合格した場合は必ず入学する意思があることが出願の前提条件となります。
他大学との併願は出願段階では可能ですが、合格後に入学を辞退する選択肢はありません。「滑り止め」としての出願はできない点を十分に理解したうえで出願を検討してください。
東京科学大学の総合型選抜における選考の流れ

選考は4つの段階で進みます。ここからは次の4つの選考ステップを解説します。
第一次選考(書類審査)
第一次選考では、志望理由書・調査書・活動報告書などの出願書類をもとに審査が行われます。
志望理由書では「なぜこの学院・学部を志望するのか」を具体的に記述します。「入学後にどのような学びを追求したいのか」も明確にする必要があります。書類審査の通過者のみが第二次選考に進めるため、出願書類の完成度が合否を左右します。
第二次選考(筆答試験・面接)
第二次選考では、学院・学部ごとに指定された科目の筆答試験と面接が実施されます。
理工学系の筆答試験は数学・理科が中心で、大学レベルの基礎的な思考力を問う問題も出題されます。面接では、志望動機や将来の目標に加え、提出書類の内容について深掘りされます。
医歯学系の面接は30〜60分と長めです。MMI(Multiple Mini Interview)形式を採用する場合もあります。倫理的な判断力やコミュニケーション能力が評価対象です。
最終選考(共通テスト)
最終選考では、大学入学共通テストの得点が合否判定に使用されます。
第二次選考の結果と共通テストの得点を総合して最終合格者が決定します。共通テストの配点比率は学院・学部によって異なります。一定の基準点を下回ると、第二次選考の成績にかかわらず不合格となる場合があります。
共通テストで求められる得点水準は一般選抜ほど高くはないものの、8割前後の得点率が目安です。「総合型選抜だから共通テストは手を抜いてよい」と考えるのは危険です。
出願から合格発表までの日程
2025年度入試の理工学系における主なスケジュールは次のとおりです。
| 項目 | 時期 |
|---|---|
| 出願受付 | 9月上旬〜中旬 |
| 第一次選考(書類)結果発表 | 10月中旬 |
| 第二次選考(筆答・面接) | 11月上旬〜中旬 |
| 共通テスト | 1月中旬 |
| 最終合格発表 | 2月上旬〜中旬 |
医歯学系も同様の時期に実施されますが、細かな日程は学部ごとに異なります。出願締切から最終合格発表まで約5か月間におよぶ長期戦です。スケジュール管理を徹底してください。
東京科学大学の総合型選抜は出願から合格発表まで約5か月におよぶため、早い段階で全体の対策スケジュールを固めておくことが重要です。リザプロの無料個別相談では、1万件以上の合格データをもとに東京科学大学の総合型選抜から逆算した対策ロードマップと今やるべきことを提案してもらえます。スマホからでも相談できるので、まずは気軽に活用してみてください。
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【試験別】東京科学大学の総合型選抜に向けた対策

選考段階ごとに求められる準備は大きく異なります。ここからは次の4つの試験別の対策を解説します。
書類審査
書類審査で最も重要なのは、志望理由書の具体性と一貫性です。
「理系に興味がある」「研究がしたい」のような抽象的な記述では、他の出願者との差別化ができません。志望する学院の研究室やカリキュラムを調べ、「入学後に何を学び、将来どう活かすのか」をストーリーとして組み立てる必要があります。
たとえば工学院を志望するなら、「課題研究のテーマが〇〇研究室の領域と重なる」といった接点を示すと説得力が増します。書類は第三者に読んでもらい、論理の飛躍がないか確認してください。
総合型選抜の志望理由書の書き方を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

志望理由書は総合型選抜の合否を左右する重要な書類であり、一人で完成度を高めるのは簡単ではありません。リザプロの無料個別相談では、東京科学大学の総合型選抜に合わせた書類対策の進め方や、自分の強みを活かせる志望校の選び方まで具体的にアドバイスしてもらえます。書類の方向性に不安がある人は、ぜひ活用してください。
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筆答試験
筆答試験の対策では、記述力と論理的思考力の強化が鍵となります。
出題範囲は高校の教科書レベルを超える場合もあり、単なる暗記では太刀打ちできません。過去問が公開されている学院もあるため、まず出題傾向を把握しましょう。
具体的な対策の進め方は次のとおりです。
- 数学は証明問題や記述式の問題を重点的に演習する
- 理科は実験や現象の原理を自分の言葉で説明する練習をする
- 時間配分を意識して、本番形式で模擬演習を繰り返す
面接
面接では、志望理由書の内容と発言の整合性がとくに重視されます。
面接官は提出書類を手元に置いて質問するため、書類に書いた内容を深く掘り下げられます。「書類には書いたが説明できない」という事態は致命的です。
よく聞かれる質問は次のとおりです。
- この学院・学部を選んだ理由は何ですか
- 高校時代に最も力を入れた活動を教えてください
- 入学後にどのような研究に取り組みたいですか
- 最近関心を持った科学的なニュースはありますか
回答を丸暗記するのではなく、自分の言葉で論理的に説明できるよう繰り返し練習してください。
総合型選抜の面接対策を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
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共通テスト
共通テスト対策は、第二次選考の準備と並行して進める計画力が求められます。
総合型選抜の出願が9月、第二次選考が11月にあるため、共通テスト対策だけに集中できる期間は限られます。夏休みまでに共通テストの基礎固めを終わらせておくのが理想です。
得点率の目安は8割前後ですが、学院によっては特定科目に傾斜配点がかかります。募集要項で配点を確認し、配点の高い科目から優先的に対策を進めてください。
東京科学大学の総合型選抜はどれくらいの倍率?

倍率は枠の種類によって傾向が異なります。ここからは次の2つの枠別の倍率を解説します。
一般枠の倍率
一般枠の倍率は、学院によって2〜5倍程度で推移しています。
2025年度入試(理工学系)の主な学院の倍率は次のとおりです。
| 学院 | 志願者数 | 募集定員 | 倍率(概算) |
|---|---|---|---|
| 理学院 | 約15名 | 5名 | 約3.0倍 |
| 工学院 | 約20名 | 5名 | 約4.0倍 |
| 情報理工学院 | 約25名 | 5名 | 約5.0倍 |
情報理工学院は志願者が集中しやすく、倍率が高い傾向にあります。一方、生命理工学院や環境・社会理工学院は比較的倍率が低めです。
女子枠の倍率
女子枠の倍率は、一般枠より低い1.5〜3倍程度となっています。
2024年度に女子枠が新設された直後は認知度が低く、倍率が1倍台の学院もありました。年々認知度が上がるにつれ倍率の上昇が見込まれるため、「女子枠だから受かりやすい」と安易に考えるのは禁物です。
募集定員が一般枠より多い学院もあるため、女性受験生にとっては有力な受験ルートといえます。
東京科学大学の総合型選抜によくある質問

受験生や保護者から寄せられることの多い疑問に回答します。ここからは次の3つのよくある質問を解説します。
学校推薦型選抜との違いは?
最大の違いは、学校長の推薦が必要かどうかです。
総合型選抜は自己推薦型のため、学校長の推薦書は不要です。一方、学校推薦型選抜は高校の推薦を受けた生徒のみ出願できます。
| 項目 | 総合型選抜 | 学校推薦型選抜 |
|---|---|---|
| 学校長の推薦 | 不要 | 必要 |
| 出願の主体 | 受験生本人 | 高校(推薦枠あり) |
| 併願の可否 | 専願制 | 専願制 |
推薦枠に制限のある高校では、校内選考で選ばれない可能性もあります。総合型選抜なら、自分の意思だけで出願できる点がメリットです。
総合型選抜と学校推薦型選抜の違いを詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

不合格でも一般選抜は受けられる?
総合型選抜で不合格になっても、一般選抜への出願は可能です。
総合型選抜の最終合格発表は2月上旬〜中旬で、一般選抜の出願期間と重なります。不合格が判明した時点で一般選抜に切り替えられるため、受験機会が減るわけではありません。
ただし、総合型選抜の準備に時間を取られすぎると、一般選抜向けの学力対策が手薄になるリスクがあります。両方の選抜を視野に入れる場合は、一般選抜の勉強も並行して進めてください。
総合型選抜で不合格になった後の対応を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
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準備はいつから始めるべき?
高校2年生の冬(1〜2月頃)から始めるのが理想です。
出願が高校3年生の9月のため、志望理由書の作成や活動実績の整理には半年以上の準備期間が必要です。高校3年生の夏から慌てて準備を始めると、書類の完成度が低くなりがちです。
準備の目安は次のとおりです。
| 時期 | やるべきこと |
|---|---|
| 高2の1〜3月 | 志望学院の研究・カリキュラム調査 |
| 高3の4〜6月 | 志望理由書の下書き・添削 |
| 高3の7〜8月 | 共通テスト基礎固め・面接練習開始 |
| 高3の9月 | 出願書類の最終仕上げ・提出 |
早めに動き出すことで、書類の推敲(すいこう)や面接練習に十分な時間を確保できます。
総合型選抜の準備を始める時期を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

準備を始める時期がわかっても、自分の現状から何を優先すべきかを判断するのは難しいものです。リザプロの無料個別相談なら、1万件以上の合格データをもとに志望校の合格から逆算した「今やるべきことリスト」を提案してもらえます。パソコンでもスマホからでも相談できるので、対策の第一歩として活用してみてください。
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まとめ
東京科学大学の総合型選抜は、書類審査・筆答試験・面接・共通テストの4段階で合否が決まる入試方式です。理工学系6学院と医歯学系2学部で実施され、女子枠は理工学系のみに設定されています。
合格した場合は入学が確約される専願制のため、志望度の高い受験生に向いた制度です。一般枠の倍率は2〜5倍、女子枠は1.5〜3倍程度で推移しています。
対策のポイントを振り返ります。
- 志望理由書は志望学院の研究内容と自分の経験を具体的に結びつける
- 筆答試験は記述力と論理的思考力を重点的に鍛える
- 面接は書類の内容と発言の整合性を意識して練習する
- 共通テストは8割前後の得点率を目標に夏までに基礎を固める
準備は高校2年生の冬から始めるのが理想です。募集要項は東京科学大学の公式サイトで必ず最新版を確認し、計画的に対策を進めてください。


