上智大学の海外就学経験者(帰国生)入学試験とは?特徴&対策方法まとめ

上智大学 海外就学経験者(帰国生)入学試験

「上智の海外就学経験者(帰国生)入学試験ってどんなのなんだろう?」
「合格するにはどんな準備をすればいいのかな?」

上智大学における特別入試(総合型選抜試験)の一つとして実施されている海外就学経験者(帰国生)入学試験

留学といった海外での経験を活かし、受験しようと考えている人も多いですよね。

ただ、受験対策に取り組みたいものの詳細が公開されていないため、どのような試験なのか、イメージが湧かない人もいるはず。

海外就学経験者(帰国生)入学試験は他の総合型選抜とは異なる入試方式のため、受験資格や具体的な試験内容など、押さえておくべき情報が多くあります。合格するためには、きちんと情報を把握したうえで十分な対策をして臨むことが重要です。

そこで本記事では上智大学における特別入試の一つ、海外就学経験者(帰国生)入学試験の特徴を解説します。合格者の体験談や対策法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

なお、上智大学における総合型選抜の全体像を詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。

この記事の要約
  • 志望する学部によって受験資格が異なる
  • 試験科目は学部ごとに設けられている
  • 書類・学科・面接それぞれの対策が必要

このままで本当に合格できるのかな…?

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目次

上智大学の海外就学経験者(帰国生)入学試験とは?

上智大学の海外就学経験者(帰国生)入学試験とは?

上智大学が設けている海外就学経験者(帰国生)入学試験とは、海外での異文化体験で身につけた個性や教養・知識を評価し、入学を認める試験方式です。

一般受験や他の入試方式とは異なる制度として設けられており、2026年4月の入学に向けては以下の日程で試験が行われます。

出願期間Web出願:2025年7月15日(火)~7月31日(木)
書類送付:2025年8月1日(金)消印有効
学科試問・面接2025年9月20日(土)
合格発表日2025年10月2日(木)
入学手続締切日2025年10月16日(木)

受験可能な学部

上智大学の海外就学経験者(帰国生)入学試験の受験可能な学部

上智大学の海外就学経験者(帰国生)入学試験は、以下の学部・学科で受講可能です。

スクロールできます
学部
学科名
英検TOEFLTOEIC国連英検IELTSTEAPCBTGTECケンブリッジ
英検
独検Goethe-Institutの
ドイツ語検定
オーストリア政府公認
ドイツ語能力検定試験(oesd)
仏検DELF
DALF
TCF
文学部哲・ドイツ文
・国文・フランス文
2級42LR550&SW240C級4.0220
(各50)
325930142準1級B1B12級DELFB1TCFB1
2級A55LR650&SW250B級4.5270
(各65)
4451050147準1級B1B12級DELFB1TCFB1
英文準1級72LR785&SW310B級5.5330(
各70)
5901180162
新聞準1級72LR785&SW310B級5.5330
(各70)
5901180162準1級B2B2準1級DELFB2TCFB2
総合人間科学部教育・心理・社会
・社会福祉・看護
準1級72LR785&SW310B級5.5330
(各70)
5901180162準1級B2B2準1級DELFB2TCFB2
法学部法律・国際関係法
・地球環境法
準1級72LR785&SW310B級5.5330
(各70)
5901180162準1級B2B2準1級DELFB2TCFB2
経済学部経済・経営準1級72LR785&SW310B級5.5330
(各70)
5901180162準1級B2B2準1級DELFB2TCFB2
外国語英語準1級72LR785&SW310B級5.5330
(各70)
5901180162
ドイツ語・ロシア語
・ポルトガル語
2級A55LR650&SW250B級4.5270(
各65)
4451050147準1級B1B12級DELFB1TCFB1
フランス語
・イスパニア語
準1級72LR785&SW310B級5.5330(
各70)
5901180162準1級B2B2準1級DELFB2TCFB2
総合グローバル総合グローバル準1級72LR785&SW310B級5.5330
(各70)
5901180162準1級B2B2準1級DELFB2TCFB2
理工物質生命理工
・機能創造理工・情報理工
2級42LR550&SW240C級4.0220
(各50)
325930142準1級B1B12級DELFB1TCFB1
参考:上智大学入学試験要項
※神学部には外国語検定試験基準が設けられていません。

上表のスコア・級以上を取得していることが各学部・学科の出願条件となります。また、スコアや合格証明書の原本など、出願書類の提出時には条件を満たしている資格の証明が必要です。事前に必ず確認しましょう。

受験に必要な条件

上智大学 海外就学経験者(帰国生)入学試験 受験に必要な条件

上智大学の海外就学経験者(帰国生)入学試験は誰でも受けられる入試方式ではありません。受験するには以下の条件を満たす必要があります。

  1. 日本国籍もしくは永住権を持ち、国内外を問わず小学校から高等学校卒業までの教育課程を修了または2026年3月までに修了見込みがある
  2. 外国での在籍期間が、中・高等学校の6年間の中で継続して2年以上もしくは高等学校の最終学年での1年間を含め、中・高等学校で通算2年以上在籍している
  3. 各学科の指定する外国語検定試験のいずれかの基準を満たしている
  4. 看護学科では、日本の高等学校に3年間在籍している場合『数学Ⅰ・Ⅱ・A・B・C』または『化学基礎・化学』または『生物基礎・生物』を履修し、外国の高等学校に在籍した場合は、数学または化学または生物のシラバスを出願時に提出する

参考:上智大学入学試験要項

自分がすべての項目に当てはまるかどうかを確認したうえで受験を検討しましょう。

合格率・難易度

上智大学 海外就学経験者(帰国生)入学試験 合格率・難易度

海外就学経験者(帰国生)入学試験の難易度は高い傾向にあります。事実、2025年度の入学試験では、多くの学部・学科が合格率30%を下回っている状況です。

スクロールできます
学部学科志願者合格者合格率
神学部00
文学部38718%
3412%
国文1119%
英文311135%
ドイツ文3725%
フランス文16212%
新聞8822% 
総合人間科学部教育16531% 
心理20420%
社会30310%
社会福祉7228%
看護16531%
法学部法律17529%
国際関係法371232%
地球環境法10220%
経済学部経済22522%
経営59915%
外国語学部英語391641%
ドイツ語16743%
フランス語9888%
イスパニア語7342%
ロシア語4125%
ポルトガル語6116%
総合グローバル学部総合グローバル48714%
国際教養学部国際教養
理工学部物理生命理工16318%
機能創造理工15640%
情報理工学科27414%
参考:上智大学海外就学経験者(帰国生)入学試験データ

簡単に突破できる入試方式ではないと認識したうえで、十分に対策を行って合格に向けて準備することが重要です。他大学と総合型選抜の合格率を比較したい人は、下の記事を参考にしてください。

上智大学における海外就学経験者(帰国生)入学試験の選考方法

ここからは上智大学における海外就学経験者(帰国生)入学試験の選考方法を、3つ紹介します。

書類選考

上智大学 海外就学経験者(帰国生)入学試験 選考方法:書類選考

上智大学海外就学経験者(帰国生)入学試験では、出願時に提出書類による書類選考が設けられています。

提出が求められる書類は以下の8つです。

  • 志望理由書
  • 写真
  • 大学入学資格を証明する書類
  • 高等学校在学期間の学業成績証明書
  • 外国学校在学期間証明書・外国学校に在籍していた学年分の成績証明書
  • パスポートのコピー
  • 外国語検定試験のスコアもしくは合格を証明する書類
  • 出願書類チェックリスト

参考:上智大学入学試験要項

上記のほかにも、神学部新学科に志願する場合は推薦状、総合人間科学部看護学科を志願する場合は外国学校の数学・化学・生物いずれかのシラバスの提出が必要です。学部ごとに違いがあるので、必ず確認しましょう。

また、出願資格が特殊だからこそ準備するべき書類も他の入試方法での受験とは異なります。用意するまでに時間がかかるものも含まれているので、期日に余裕を持って準備を進めていくことが大切です。

学科試問

上智大学 海外就学経験者(帰国生)入学試験 対策法:学科試問

次のように、海外就学経験者(帰国生)入学試験の学科試問は受験する学部・学科で内容が異なります。

スクロールできます
学部学科試験内容
神学部外国語試験、小論文
文学部哲学への関心および
思考力・表現力を問う試問
歴史学をめぐる試問
国文古文・漢文を含む専門に関する
筆記試験および小論文
英文英文和訳・和文英訳
ドイツ文小論文
フランス文英文または仏文和訳とその内容に
関する日本語による小論文
新聞ジャーナリズムに関する
基礎的学力試験
総合人間科学部教育教育学の学修に
必要な基礎学力の試験
心理課題文移管する論述試験
社会文章理解力、表現力、
思考力についての試問
社会福祉社会及び社会福祉に関する
理解力と思考力を問う試験
看護小論文
法学部法律小論文、社会と法に関する
基礎的学力試験
国際関係法小論文、国際関係に関する
基礎的学力試験
地球環境法小論文、社会と法に関する
基礎的学力試験
経済学部経済小論文、数学の学力試験
経営産業社会に関する
基礎的学力試験
外国語学部英語英文解釈、リスニングコンプリヘンション、
時事教養問題の英作文
ドイツ語設問を含む小論文
フランス語小論文
イスパニア語日本語の読解力と表現力
ロシア語ロシア・ソ連についての
基礎的知識を問う設問を含む小論文
ポルトガル語設問を含む小論文
総合グローバル学部総合グローバル小論文
理工学部物理生命理工数学の理解力と思考力を問う試問、
理科の理解力と思考力を問う試問
機能創造理工数学の理解力と思考力を問う試問、
理科の理解力と思考力を問う試問
情報理工学科数学の理解力と思考力を問う試問、
理科の理解力と思考力を問う試問
参考:上智大学入学試験要項

小論文のみを試験内容とする学部もあれば、学力試験を実施する学科もあります。事前に正しく把握しておきましょう。

面接

上記の学科試問に加え、入試当日には面接も実施されます。

質問される内容は志望動機や将来の夢など、一般的な面接試験と大きな違いはありません。よく聞かれる質問に対する回答を用意しておき、落ち着いて答えていきましょう。

上智大学における海外就学経験者(帰国生)入学試験のアドミッションポリシー

上智大学 海外就学経験者(帰国生)入学試験のアドミッションポリシー

アドミッションポリシーとは、大学が定めている学生の受け入れ方針のことを指します。どんな人物像を求めているかが明確になっているため、志望理由書の作成や面接対策においては必ずチェックしておくべき内容です。

上智大学では海外就学経験者(帰国生)入学試験のアドミッションポリシーとして以下の4つを掲げています。

1. キリスト教ヒューマニズム精神の涵養本学の建学の理念であるキリスト教ヒューマニズムに触れてこれを理解すること、他者や社会に奉仕する中で自己の人格を陶冶すること、真理の探究と真の自由を得るために自らを高めること。
2. 他者に仕えるリーダーシップの涵養他者のために、他者とともに生きる精神-”For Others, With Others”-を育むこと、社会から受ける恩恵を自覚し、それにともなう責任感を抱くこと、リーダーシップに必要な基礎能力を培うこと。
3. グローバル・コンピテンシーの養成グローバル・イシューへの関心を抱くこと、複数の言語でコミュニケーションできること、さまざまな文化の違いを理解し、その違いを肯定的に受け止め、それらのかけ橋となれること。
4. 幅広い教養と専門分野の知識・能力の修得幅広い教養やコミュニケーション能力など社会人としての基礎能力、専攻する学問分野における専門的知識・能力を修得すること。
引用:上智大学入学試験要項

上記のアドミッションポリシーから、海外就学経験者(帰国生)入学試験では次のような人材を求めているとまとめられます。

  • 主体性や対話性・協働性が高い
  • 深い思考力や判断力、 表現力を備えている
  • 知識・教養・技能を見つけることに積極的

上智大学が求めている人物像と自分がマッチしていることをしっかりアピールし、アドミッションポリシーと一致する人物であることを伝えましょう。

上智大学における海外就学経験者(帰国生)入学試験の合格体験談

ここからは上智大学の海外就学経験者(帰国生)入学試験に合格した人の体験談を紹介します。受験対策の参考になることばかりなので、確認しておきましょう。

受験生活を終えて、海外滞在中に残すスコアの重要さを感じました。特に国際バカロレアやTOEFLは合否に直結するので、出来るだけ滞在中にスコアを上げることがとても大切だと思います。また、面接では滞在中の経験をよく聞かれたので、滞在国についても色々知識を持っておくと面接もスムーズにいきます。

引用:駿台

本番に弱いタイプだからすごく緊張していました。ですが、小論文のテーマが書きやすいものだったので「いけるぞ心」が燃えていました(笑)。
面接の順番は最後の方だったので、自分の言いたいことを繰り返し復習しながら待っていました。面接本番は試験で書いた小論文について深掘りされ、想定していた質問とは大きく外れていたため、びっくりしました。しかし、サポートで培ってきた知識や考える力、今まで議論してきたことをベースにその場でなんとか乗り切りました。

引用:総合型選抜の個別指導塾 洋々

【試験別】上智大学海外就学経験者(帰国生)入学試験に合格する対策法

前述した合格率30%以下と、上智大学の海外就学経験者(帰国生)入学試験の合格は決して簡単ではありません。人気の高い大学ということもあり、難易度は高いと言えます。

合格を目指すのであれば、試験別にしっかりと対策を取ることがポイントです。そこでここからは次の試験別に、上智大学海外就学経験者(帰国生)入学試験に合格する対策法を解説します。

書類選考の対策方法

上智大学 海外就学経験者(帰国生)入学試験 対策法:書類選考

書類選考で最も力を入れて対策しておきたいのが「志望理由書」です。

この書類を通して「なぜ上智大学の○○学部に入学したいのか」「上智大学で学んだことを将来どのように活かしたいのか」をアピールします。他の受験生との差別化を図りながら、どれだけ知性を持って熱意を伝えられるかが重要です。

また、上智大学の海外就学経験者(帰国生)入学試験では、志望理由書に「志望動機」や「海外の教育制度で学んだことにより得た教養・知識」を記入することが求められています。これらをもれなく記載するようにしましょう。

志望理由書の書き方をより詳しく知りたい人は下の記事を参考にしてください。

学科試問の対策方法

上智大学 海外就学経験者(帰国生)入学試験 選考方法:学科試問

上述しているように、上智大学では学部・学科ごとに学科試問が設けられています。過去3年分の入試問題は上智大学から公開されているので、問い合わせて入手しておくのがおすすめです。

過去問題に事前に取り組んでおくことで、入試の出題傾向の把握や時間配分の練習ができます。限られた時間の中でやみくもに取り組むのではなく、効率的に対策を進めることが重要です。

学力試験についてより詳しく知りたい人は下の記事を参考にしてください。

また、小論文については独自の対策が不可欠です。小論文には「書き方」や「高評価を得るコツ」が存在します。具体的な対策方法を詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。

面接試験の対策方法

上智大学 海外就学経験者(帰国生)入学試験 対策法:面接試験

面接試験については公式HPで詳しい情報が載せられていないため、対策の仕方が難しいと感じる人は多いのではないでしょうか。

面接では当日の流れや面接でよく聞かれる質問はある程度決まっています。そのため、事前に準備しておくことは十分可能です。最低限取り組んでおきたいことを紹介しますので、確認しておきましょう。

  • アドミッションポリシーを改めて理解しておく
  • 志望理由書の深堀に対応できるよう自問自答する
  • 面接でよくある質問への回答を用意しておく
  • 模擬面接を繰り返し行う

準備を入念に行っておけば、当日の不安や緊張を和らげることにつながります。自分らしさを発揮しやすくなりますので必ず取り組んでおきましょう。

面接対策についてより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

まとめ

この記事では上智大学の海外就学経験者(帰国生)入学試験の受験情報や対策の仕方について解説しました。

上智大学は知名度も高く学生からの人気の高い大学です。そのため海外就学経験者(帰国生)入学試験入学試験の倍率も高く、合格するためには万全の対策をしてから臨む必要があります。

自分で対策をするだけでは不安な場合には、専門の塾を利用するのがおすすめです。合格実績が豊富な塾であれば、これまでの指導経験やノウハウを基にしてあなたに必要な対策を提案してくれます。

下の記事でおすすめの対策塾を詳しく紹介しているので、これから塾探しをする人は参考にしてください。

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