この記事では試験内容や対策方法も交え、武蔵大学における総合型選抜の特徴を解説します。
- 武蔵大学の総合型選抜の出願条件は、評定平均を設けていない
- 武蔵大学の総合型選抜は、試験方式により試験内容が異なる
- 武蔵大学の総合型選抜における社会学部の倍率は7倍
なお、武蔵大学の総合型選抜試験の合格に向け「塾に通いたいけど、どこがいいのか選べない…」と悩んでいる人は「推薦対策塾診断」をお試しください。
かかる時間は1分ほど。4つの質問に答えるだけで、あなたにあう塾を診断できます。
効率よく明治大学に合格したい人は、ぜひ一度お試しください。
\ 4つの質問に答えるだけ /
武蔵大学の総合型選抜は他大学と何が違う?
武蔵大学の総合型選抜は他大学と異なり、出願条件として評定平均の基準を設けていません。
多くの大学では「評定平均〇以上」といった条件が課されますが、武蔵大学では意欲や適性を重視しています。武蔵大学の総合型選抜は、様々な受験生に挑戦の権利を与えているのです。
しかし、武蔵大学の総合型選抜は評定平均による出願条件がないことにより、多くの出願者がいることが想定されます。そのため、早めの情報種集と志望学部の対策が合格への近道です。
武蔵大学における総合型選抜の基礎知識
ここからは次のトピック別で、武蔵大学における総合型選抜試験の基礎知識を解説します。
試験方式
武蔵大学の総合型選抜は、下記9つの試験方式に分かれています。
試験方式 | 特徴 |
---|---|
1.課外活動重視型 | 高校時代の課外活動での実績を評価する試験方式 |
2.商業系資格重視型 | 商業系資格の取得を評価する試験方式 |
3.語学力・文化理解力重視方式 | 入学後の学びに必要な基礎的な英語力があるか、学科の専門分野を学ぶ意欲や適性があるか評価する試験方式 |
4.語学力重視方式 | 思考力や文章表現力があるか、対話力、主体性、協調性が備わっているかを総合的に評価する試験方式 |
5.学科適性重視方式 | 入学後の学問に対する適性を重視し、知識や関心を問う試験方式 |
6.テーマ追求方式 | 学科の教育内容に関係の深いテーマについて、自ら積極的かつ正確に調べ、意見を述べる力があるかなど総合的に評価する試験方式 |
7.テーマレポート方式 | 指定されたテーマについて自分で調べ、レポートを提出する試験方式 |
8.将来計画書方式(GDS) | 自分の将来の学びやキャリア計画についての計画書を提出する試験方式 |
9.メディア・クリエーション方式 | 自作の作品をポートフォリオとして提出し、審査・面接を行う試験方式 |
武蔵大学の総合型選抜では、各学部で異なる試験方式を採用しています。異なる試験方式を採用することにより、学部と学生の適性を見極めるためです。
たとえば、経済学部では商業系の資格取得が基礎知識の証明になります。そのため、「商業系資格重視型」を導入することで、入学前に基礎力がある学生を評価できる試験方式を採用しているのです。
なお、社会学部では「テーマレポート方式」を導入しています。社会問題に対する意欲や、自分の意見を持っているかの主体性を測るためです。
また、国際教養学部は、試験方式が設定されていません。全学科の試験内容が「書類審査+筆記試験+面接」で統一されているからだと考えられます。
武蔵大学の総合型選抜では、学部ごとの試験方式を理解することが、合格の鍵となります。
受験可能な学部
武蔵大学の総合型選抜は、下記の学部で受験可能です。
学部 | 学科 |
---|---|
経済学部 | 経済学科 経営学科 金融学科 |
人文学部 | 英語英米文化学科 ヨーロッパ文化学科 日本・東アジア学科 |
社会学部 | 社会学科 メディア社会学科 |
国際教養学部 | 国際教養学科 経済経営学専攻 国際教養学科 グローバルスタディーズ専攻 |
全学部で受験可能なのは、総合型選抜が持つ特性にあります。
総合型選抜では、一般入試で測りきれない学生の個性や適性を評価できるのです。そのため、入学前から各学部・学科の教育目標に適した学生を選抜できます。
武蔵大学を志望する学生は、総合型選抜での受験も選択肢のひとつとして考えることをおすすめします。
他入試との併願可否
武蔵大学の総合型選抜では、他入試と併願ができません。
他入試と併願ができないのは、各学部において評価基準が異なるためだと考えられます。評価基準が異なるため、同一人物を異なる物差しで選考できないのです。
他入試との併願を認めていないのは、合格者の二重確保を防ぐ目的もあります。併願可能では、同じ大学内で複数の合格者を出してしまい「入学辞退」が出るリスクが高くなるからです。
総合型選抜が併願可能な大学をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

受験に必要な評定基準・条件
武蔵大学の総合型選抜では、各学部ごとで受験に必要な条件が異なります。
経済学部では「課外活動重視型」「商業系資格重視型」の試験方式ごとで受験に必要な条件が異なります。
課外活動重視型
- 2025年3月までに高等学校又は中等教育学校を卒業見込みの者
- 課外活動に取り組み、顕著な成績を修めたもの
経済学部「課外活動重視型」の受験条件の詳細は、以下をご確認ください。
商業系資格重視型
- 2025年3月までに高等学校又は中等教育学校を卒業見込みの者
- (a)に定められたいずれかの資格を保有していること
経済学部「商業系資格重視型」の受験条件の詳細は、以下をご確認ください。
(a)
ここまで見てきたとおり、武蔵大学の総合型選抜は学部や試験方式ごとで出願条件が異なるため、事前の確認が不可欠です。
たとえば、武蔵大学国際教養学部経済経営学専攻は、PDPへの参加を強制はしていないものの、出願条件に「学位取得を目指すこと」と記載しています。武蔵大学国際教養学部経済経営学専攻では、学生に積極的な挑戦を期待しているのです。
また、総合型選抜は書類選考でこれまでの成績が重視されます。総合型選抜における評定の評価比重をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

倍率・難易度
武蔵大学の総合型選抜の倍率は、学部ごとで異なります。
学部 | 総合型選抜倍率 (実質倍率※) | 一般選抜 (実質倍率) |
---|---|---|
経済学部 | 2.2 | 4.2 |
人文学部 | 1.7 | 2.8 |
社会学部 | 7 | 3.6 |
国際教養学部 | 1.5 | 3 |
総合型選抜における社会学部の倍率が高いのは、他学部と比べて出願条件が易しいためです。そのため、社会学部の総合型選抜は募集人数に対して受験者数が増加傾向にあり、倍率が高くなっていることが考えられます。
また、総合型選抜において社会学部以外の3学部は、募集人数が多いため合格者が多く、倍率が低くなる傾向にあると考えられます。一般的に、経済学部や人文学部は人気な学部なため、大学側も総合型選抜の募集枠を多く設けているのです。
武蔵大学の総合型選抜を受験する際は、過去の倍率の傾向を把握することが合格への鍵となります。
武蔵大学の総合型選抜におけるアドミッションポリシー
武蔵大学では、学部ごとに異なるアドミッションポリシーを掲げています。
1.経済学部全体および入学希望学科のアドミッション・ポリシー、ディプロマ・ポリシー、そしてカリキュラム・ポリシーをよく理解し、本学部が設定した教育内容を学ぼうとする明確な意志をもっている人
引用:アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)|経済学部
2.わが国および世界の経済や金融、および企業等の経営に興味をもち、主体的に研究課題を見つけ出し、解決に必要な情報等を自ら調べ、調べたことを基に自ら考え抜き、他者と協力しながら、明確な結論を導くことができる人
3.少人数制のゼミナールで、知識・技能、思考力・判断力、主体性・発信力・表現力を身につけたい人
武蔵大学のアドミッションポリシーは、学園の理念である「3理想」(※)に基づき設定されています。武蔵大学の学生には、異なる文化や価値観を理解し、国際社会で活躍することが期待されているのです。
たとえば、国際教養学部国際教養学科経済経営学専攻では、ロンドン大学の学位の取得を目指すことが出願条件にあります。学生には、高い挑戦意欲と主体性を求めているからです。
大学のアドミッションポリシーを正しく理解することで、自身の志望理由との一致度が高まります。結果として、大学合格への可能性が高まるのです。
総合型選抜におけるアドミッションポリシーの重要性をより詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。

武蔵大学における総合型選抜の試験内容
武蔵大学における総合型選抜の試験内容は、試験方式ごとで異なります。
課外活動重視型・商業系資格重視型は、第1次選考で書類審査、第2次選考で筆記試験・面接が行われます。
武蔵大学の総合型選抜における試験内容は、すべての試験方式で第1次選考に書類審査、第2次選考に筆記試験と面接が共通して実施されています。
武蔵大学の総合型選抜では、評定平均による出願条件がないため、最低限の学力を測る目的で筆記試験が課されているのです。
また、学科適性重視方式や語学力重視方式などの1部試験方式では、グループ面接を実施しています。グループ面接では他の受験生と比較されやすいため、模擬面接を繰り返して慣れておくことが有効です。
総合型選抜における面接の具体的な対策方法をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
面接試験-1.png)
武蔵大学における総合型選抜の合格体験談
ここからは、武蔵大学の総合型選抜に合格した人の体験談を紹介します。
社会学部メディア社会学科学部に合格したTSさん
小論文のために、過去の問題を何度も練習し、論理的に意見を構築する力を養いました。テーマに対する理解を深めるため、時事問題や社会課題についてリサーチし、具体的な事例を用いる練習をしました。
引用:体験談|個別教室のトライ
経済学部経済学科に合格したSMさん
面接ではどのようなことが大事なのかを教えていただき、模擬面接などを通して自分の良いところや悪いところを指摘していただきました。高校受験の時にも面接の経験があり何となく自分はできる方だと思っていましたが、たくさんのアドバイスをいただき、さらにブラッシュアップすることができたと思います。
引用:合格者の声|総合型選抜の個別指導塾 洋々
武蔵大学の総合型選抜における小論文対策では、過去問を繰り返し解くことが重要です。過去問を解き続けることで出題傾向を把握でき、より的確な準備が可能になります。
また、面接対策は模擬面接を徹底的に行うことが大切です。第三者と面接練習をすることで、客観的なアドバイスを受けられ、合格への自信につながります。
総合型選抜試験に合格した受験生の体験談をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

武蔵大学における総合型選抜の対策方法
ここからは武蔵大学における総合型選抜の試験対策を、3つにまとめて紹介します。
志望理由書に具体的な活動実績を反映させる
志望理由書に具体的な活動実績を反映させましょう。
武蔵大学の総合型選抜では、第1次審査に書類選考があります。書類選考は、志願理由書による評価の比重が高いです。
そのため、志望理由書には、自分がどのような経験を積み、力を身につけてきたのかを具体的に示すことが重要です。また、志願理由書は、大学での学びや将来の目標にどう結びつくのかを考えながら書きましょう。
具体性のある志望理由書は、大学側に「この学生に来てほしい」と思わせる強いアピール材料になります。
総合型選抜における志望理由書の書き方をより詳しく知りたい人は、下の記事も参考にしてください。

アドミッションポリシーをもとに面接練習をする
アドミッションポリシーをもとに面接練習をしましょう。
面接では、大学が求める学生像に合致しているかどうかが見られます。そのため、アドミッションポリシーの理解が重要です。
また、面接練習では自分の経験や強みがどのように大学の理念や方針と一致しているかを意識しながら練習しましょう。アドミッションポリシーを軸に面接練習を行うことで、説得力のある受け答えができるようになります。
第3者に小論文をチェックしてもらう
第3者に小論文をチェックしてもらいましょう。
小論文は、自分では気づきにくい誤りや表現の癖が残りやすいです。第3者にチェックしてもらうことで、客観的な視点から文章表現の適切さを確認してもらえます。
また、小論文は指摘をもとに修正を重ねることで、完成度を高く仕上げることができます。
総合型選抜における小論文試験の具体的な対策方法をより詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。
小論文-1.png)
まとめ
この記事では、武蔵大学総合型選抜の概要について解説しました。
武蔵大学の総合型選抜では、試験方式によって出願条件や試験内容が異なります。自分が志望する学部の情報をしっかりと確認することが大切です。
また、武蔵大学の総合型選抜における社会学部の倍率は7倍です。志望する学部の試験内容や倍率を把握し、十分な受験対策を行いましょう。
総合型選抜は必ず合格できる試験ではないため、一般選抜など他の入試方式の準備も並行して進めることが重要です。皆さんが志望大学に合格されることを心から願っています。