この記事では国公立・私立別に、総合型選抜が受験できるおすすめの大学を紹介します。
「総合型選抜でおすすめの大学はどこだろう?」
「そもそも総合型選抜で受かりやすい大学ってあるのかな…」
総合型選抜試験を受けようと考えてはいるものの、実際に合格できるか不安な人は多いですよね。
「できるだけ合格しやすい大学を受験したい…」と望んでいる人もいるはず。
そこでこの記事では私立・国公立別で、総合型選抜におすすめの大学を紹介します。大学ごとでの総合型選抜の違いも解説するので、ぜひ参考にしてください。
- 国立大のおすすめは「東北大学」「大阪大学」「九州大学」
- 私立大のおすすめは「青学」「慶應」「明治」「中央」「法政」
- 総合型選抜の試験内容や受験資格は大学によってさまざま
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本記事では一般選抜試験に比べ総合型選抜の実質倍率(※)が低い大学を「おすすめ」と定義しています。
※実質倍率:試験の受験者数を合格者数で割った値(受験者数÷合格者数)。実質倍率が低いとは、試験を受けた人に対し合格者が多く、合格の可能性が高いことを指す。
総合型選抜の倍率や合格率をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。


【国公立】総合型選抜におすすめの大学3選
ここでは総合型選抜におすすめの国立大学を、厳選して3校紹介します。
東北大学・経済学部

募集人数 | 58人 |
倍率(総合型選抜) | 1.6倍 |
倍率(一般選抜) | 4.5倍 |
提出書類 | 志望理由書 活動実績報告書 |
試験内容 | 書類審査・共通テスト・面接 |
受験資格 | 評定A専願 |
次のように、東北大学では多くの学部で総合型選抜試験を実施しています。
- 文学部
- 教育学部
- 経済学部
- 法学部
- 理学部
- 医学部
- 歯学部
- 工学部
- 農学部

上記の中でも経済学部は一般選抜に比べ、総合型選抜の倍率はかなり低い傾向です。
書類審査と面接の対策を入念に行うことで、合格の可能性は高くなります。共通テストが課されているため、受験勉強を進める必要があります。
評定基準がA段階(4.3以上)と高いため、早いうちから高校の定期テストに力を入れておくことが重要です。
大阪大学・文学部

募集人数 | 30人 |
倍率(総合型選抜) | 1.6倍 |
倍率(一般選抜) | 2.6倍 |
提出書類 | 志望理由書 活動実績報告書 ※(任意)探究・ボランティア・資格等を証明する書類 |
試験内容 | 1次:書類審査 2次:小論文・面接・共通テスト |
受験資格 | 評定なし 専願 |
次のように、大阪大学では多くの学部で総合型選抜試験を実施しています。
- 文学部
- 人間科学部
- 外国語学部
- 法学部
- 経済学部
- 理学部

文学部は、一般選抜に比べ総合型選抜の倍率が低い傾向です。提出書類では、志望理由書と活動報告書の他に、任意で提出可能な書類があります。
- 文学部の学びに関係する探究報告書
- ボランティア活動の証明書
- コンクールの実績を証明する書類
- 外国語に関する高い語学力を証明する書類
上記のような課外活動を通じて、自己アピールできるため、活動実績を充実させれば他受験生との差別化につながります。
大阪大学・文学部では評定基準が設けられていないため、受験資格が取りやすいです。
受験対策としては、小論文と面接の対策を入念に行うことで合格の可能性は上がります。また、共通テストの勉強も同時に進めておくことが重要です。
九州大学・経済学部

募集人数 | 22人 |
倍率(総合型選抜) | 2.5倍 |
倍率(一般選抜) | 3.6倍 |
提出書類 | 志望理由書 |
試験内容 | 1次:書類審査 2次:小論文・面接・共通テスト |
受験資格 | 評定なし専願 |
次のように、九州大学では多くの学部で総合型選抜試験を実施しています。
- 共創学部
- 教育学部
- 文学部
- 法学部
- 経済学部
- 理学部
- 医学部
- 歯学部
- 工学部
- 芸術工学部
- 農学部

経済学部は、一般選抜に比べて総合型選抜の倍率が低い傾向です。提出書類は、志望理由書のみのため、集中して受験対策を進められます。
評定基準が設けられていないため、受験資格を取りやすいです。
受験対策としては、小論文と面接の対策を入念に行うことで合格の可能性は上がります。また、共通テストの勉強も同時に進めておくことが重要です。
【私立】総合型選抜におすすめの大学5選
ここでは総合型選抜におすすめの私立大学を、厳選して5校紹介します。
青山学院大学・地球社会共生学部

募集人数 | 31人 |
倍率(総合型選抜) | 1.7 |
倍率(一般選抜) | 4.5 |
提出書類 | 志望動機/理由書 英語資格証明書 |
試験内容 | 1次:書類審査 2次:小論文・面接 |
受験資格 | 評定3.8 英検2級等 |
次の学部において、青山学院大学では総合型選抜試験を実施しています。
- 文学部
- 地球社会共生学部
- コミュニティ人間科学部

地球社会共生学部は、一般選抜に比べ、総合型選抜の倍率はかなり低い傾向です。
試験内容は小論文と面接のみで、対策を十分に行うことで合格への道が開けます。提出書類では、英語資格証明書が必要です。計画的に資格試験対策を行うことが重要です。
また、評定基準が設けられているため、高校の定期テストに力を入れておく必要もあります。
慶應義塾大学・文学部

募集人数 | 120人 |
倍率(総合型選抜) | 2.1倍 |
倍率(一般選抜) | 4.5倍 |
提出書類 | 自己推薦書 |
試験内容 | 1次:小論文 2次:与えられたテーマに関する記述 |
受験資格 | 評定4.1 専願 |
次のように、慶應義塾大学では多くの学部で総合型選抜試験を実施しています。
- 文学部
- 法学部
- 理工学部
- 総合政策学部
- 環境情報学部
- 看護医療学部

文学部は、募集人数が120人と多く、倍率も低い傾向です。試験内容は小論文と記述問題のため、対策に集中できます。
評定基準が設けられているため、高校の定期テストに力を入れておくことが重要です。
慶應義塾大学における総合型選抜の特徴を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

明治大学・理工学部電気電子生命学科

募集人数 | 7人 |
倍率(総合型選抜) | 1.9倍 |
倍率(一般選抜) | 3.4倍 |
提出書類 | 志望動機自己PR(個性・特技について) |
試験内容 | 学力考査(数学/英語)・口頭試問 |
受験資格 | 評定なし専願 |
次のように、明治大学では多くの学部で総合型選抜試験を実施しています。
- 文学部
- 農学部
- 国際日本学部
- 総合数理学部
- 商学部
- 理工学部
- 政治経済学部

理工学部は、募集人数が7人と少ないですが、倍率は1.9倍と低い傾向です。
評定基準はなく、資格条件もないので、受験しやすい点でおすすめです。
学力考査の数学と英語を集中的に勉強することで、合格の可能性を広げます。
中央大学・国際経営学部

募集人数 | 25人 |
倍率(総合型選抜) | 1.6倍 |
倍率(一般選抜) | 3.4倍 |
提出書類 | 志望理由書 活動実績書 英語運用能力を証明する書類 |
試験内容 | 1次:書類選考 2次:小論文・面接 |
受験資格 | 評定3.8 英語資格 |
次のような学部において、中央大学では総合型選抜試験を実施しています。
- 法学部
- 文学部
- 国際経営学部

国際経営学部は、一般選抜に比べ、総合型選抜の倍率はかなり低い傾向です。
試験内容は小論文と面接のみで、対策を十分に行うことで合格への道が開けます。
英語の高い語学力が必要です。計画的に語学資格試験の対策を行うことが重要です。
また、評定基準が設けられているため、高校の定期テストに力を入れておく必要もあります。受験条件がそろっていれば、総合型選抜で受ける方法がおすすめです。
法政大学・文学部地理学科

募集人数 | 10人 |
倍率(総合型選抜) | 2.3倍 |
倍率(一般選抜) | 4.0倍 |
提出書類 | 志望理由書 |
試験内容 | 1次:書類選考 2次:筆記試験(地理)・面接 |
受験資格 | 評定4.0 「地理探究」「地学」のいずれかは4.5 |
次のような学部において、法政大学では総合型選抜試験を実施しています。
- 文学部
- 人間環境学部
- 現代福祉学部
- キャリアデザイン学部

文学部地理学科は、一般選抜に比べ、総合型選抜の倍率は低い傾向です。
試験内容は筆記試験と面接のみで、対策を集中して行うことで合格への道が開けます。
評定基準が設けられていることに加え、指定された教科の評定が4.5と高く設定されています。評定の基準を満たすために、早めの対策が必要となりますが、地理が好きな人にはおすすめの大学です。
大学における総合型選抜の違い
ここからは次のトピック別に、大学における総合型選抜の違いを解説します。
なお、大学ごとに総合型選抜の受験資格や試験内容はさまざまです。学力試験の点数で合否を決めるのではなく、受験生の学びの意欲や人間性を評価するため、一概に「この大学に入りやすい」と断言できない入試となっています。
試験内容

総合型選抜における試験内容には、次のようなものがあります。
- 書類選考
- 面接
- 小論文
- 学力試験
- 実技試験
- 口頭試問
- プレゼンテーション
- グループディスカッション
1次選考で書類審査、2次選考で面接や小論文を取り入れる大学が多い傾向です。書類審査では、志望理由書や活動報告書などの提出を求められます。
課題レポートが課されていたり、次のような2次試験でプレゼンテーションやグループディスカッションなどが出題されていたりする大学では、試験対策が難しくなります。
- 立命館大学(政策科学部学部)グループディスカッション
- 日本大学(国際関係学部)プレゼンテーション
- 立命館大学(経済学部)プレゼンテーション
- 明治大学(農学部)プレゼンテーション
2次試験の試験科目が特殊であったり、多かったりする大学を受験する場合は、早いうちに対策を進めることが重要です。
なお、総合型選抜における試験内容をより詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。

倍率・難易度
総合型選抜の倍率は、評定の有無によって大きく異なります。
たとえば、評定基準がない大学・学部は誰でも受験できるため倍率が高くなりがちです。受験しやすいという点で難易度は低いですが、他受験生との差別化を強化する必要があります。
一方、評定が必要な場合は、受験資格を取得する点で難易度が高い入試といえます。しかし、評定が高ければ受験できる大学の選択肢が増えたり、倍率が低い大学を受験できたりするのも事実です。
総合型選抜の評定をより詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。

受験資格の有無
総合型選抜では、各大学で受験資格が設定されています。
受験資格には、おもに次のような条件があります。
- 現役生のみか、浪人生も受験可能か
- 評定基準が設けられているか
- 資格取得の基準があるか
資格が必要な大学では、受験対策と同時に資格試験対策も進める必要があります。総合型選抜で必要とされる資格は、語学力を証明する資格が多いです。
総合型選抜では、次のような英語資格が評価の対象となります。
- 英検
- TOEIC
- TOEFL
- IELTS(International English Language Testing System)
- GTEC(Global Test of English Communication)
- TEAP(Test of English for Academic Purposes)
- ケンブリッジ英語検定試験
英検なら2級以上が必要であり、大学によっては準1級を求められる場合もあります。
総合型選抜における英検や他資格の必要性・重要性をより詳しく知りたい人は下の記事を参考にしてください。

併願の可否
総合型選抜で併願できるかどうかは、大学の条件次第です。
総合型選抜の入試形式は基本的に専願の大学が多いです。受験生は「この大学で学びたい」という強い意志をもつことを求められます。
次のような文言が入試要項に記載されている場合は、併願はできません。
- 専願
- 入学を確約できる者
- 併願不可
しかし、大学によっては併願が可能な場合もあります。併願ができる大学を探すときには次のような文言が記載されているかを確認しましょう。
- 専願制ではありません
- 他大学との併願を認めます
- 他大学との併願は妨げません
- 併願は可能です
総合型選抜を併願することは、受験に合格するチャンスを増やすメリットがあります。合型選抜で複数の大学を受けたり、一般入試と併願したりする場合は、それぞれに合った対策が必要です。
なお、総合型選抜試験の併願をより詳しく知りたい人は、下の記事もあわせて参考にしてください。

総合型選抜の試験合格に不可欠な要素3つ

ここからは総合型選抜試験の合格に不可欠な要素を、3つにまとめて解説します。
アドミッションポリシーの理解
総合型選抜において、志望校のアドミッションポリシーを深く理解することは重要です。
アドミッションポリシーは、大学が求める人物像を表します。総合型選抜は、大学が求める人物と受験生の「この大学で学びたい」という思いをマッチさせる入試です。
たとえば、大学が主体性のある人物を求めている場合、自分の過去の経験から主体的に行動したエピソードを深掘りしてアピールします。
次のような経験から、自分をアピールする材料を探しましょう。
- 部活動
- ボランティア活動
- 生徒会活動
- 留学経験
- 資格取得
自分の経験から、アドミッションポリシーに合う具体的なエピソードがあると、大学側に説得力のある説明ができます。
大学がどんな学生に入学してほしいと思っているのかを理解し、自分が大学の求める人材に適していることをアピールすることが重要になります。
アドミッションポリシーの重要性や書類への反映方法を詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。

明確な志望理由
総合型選抜は、志望理由を明確にすることが重要です。総合型選抜は「この大学で何を学ぶのか」「大学での学びを将来どう活かすのか」を重視します。
総合型選抜では、書類審査や面接などで「志望理由」を聞く場面が多々あります。「この大学だから学べること」「将来の目標のためにこの大学での学びが必要だ」とはっきり答えられることが大切です。
志望理由を論理的に説明できるように、自己分析から対策を進めましょう。
下記の記事では志望理由書の書き方が詳しく解説されています。参考にしてください。

志望校に適した試験対策
総合型選抜試験に合格するには、志望校に適した試験対策が必要です。多くの場合は、1次選考に書類審査、2次選考に面接や小論文が課されます。
1次選考では、志望理由書が重要な選抜材料となります。論理的かつ具体的な志望理由書に仕上げるために、書き方や内容の推敲が大切です。
面接や小論文は受験生の思考力や表現力などを評価します。合格体験談や過去問を参考にしながら、繰り返しの練習が必要です。
また、プレゼンテーションが課されている場合は、準備に時間がかかります。早い段階から試験対策をすることが重要です。
総合型選抜試験に合格するには、各試験に合った対策を進めることが必須です。試験対策の有無は合否に大きく影響します。
なお、試験合格に向けた勉強法や対策方法を詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。

まとめ
この記事では、総合型選抜におすすめ大学として、一般選抜よりも総合型選抜の倍率の方が低い大学を紹介しました。
総合型選抜は、受験資格や試験内容、併願の可否など、大学によって条件がさまざまです。自分にとってのおすすめの大学を見つけましょう。
総合型選抜試験を受験する際に重要なのは「この大学で学びたい」という強い思いです。志望する大学のアドミッションポリシーをよく理解し、大学で学びたいことを明確にすることが、合格への扉を開きます。
志望校合格に向け、自己分析・志望理由書・面接・小論文対策など、必要な試験対策を入念に行いましょう。