
「中央大学の高大接続型自己推薦入試って、どんな試験なんだろう?」
「倍率が高かったりするのかな…」
「どう受験対策すればいいのかわからない…」
中央大学を志望する受験生の中には、高大接続型自己推薦入学試験に関心を持ちつつも、具体的な情報が少なく、不安な人も多いですよね。
中央大学の高大接続型自己推薦入試は、高校時代の主体的な活動や経験をアピールできる試験です。しかし、特性を正しく理解し、効果的な対策を立てなければ、合格を勝ち取ることは難しいでしょう。
本記事では試験内容や出願資格・倍率も交え、中央大学における高大接続型自己推薦入学試験の特徴を解説します。合格者の体験談や対策方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
なお、中央大学における総合型選抜の全体像を詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。

- 理工学部・経済学部で実施
- 高校からの推薦は不要
- 試験は一次と二次
なお、中央大学の総合型選抜試験の合格に向け「塾に通いたいけど、どこがいいのか選べない…」と悩んでいる人は「推薦対策塾診断」をお試しください。
かかる時間は1分ほど。4つの質問に答えるだけで、あなたにあう塾を診断できます。
効率よく明治大学に合格したい人は、ぜひ一度お試しください。
\ 4つの質問に答えるだけ /
中央大学の高大接続型自己推薦入学試験とは?
中央大学の高大接続型自己推薦入学試験は、総合型選抜(旧AO入試)の一種です。高校からの推薦が不要な自己推薦型で、対象は理工学部と経済学部です。
ここでは次のトピック別に、本試験の特徴を詳しく解説します。
- 受験可能な学部
- 学校からの推薦有無
なお、2026年度の主なスケジュールは以下の通りです。学部や方式で日程が異なるため、必ず公式サイトで最新情報を確認しましょう。
| 選考段階 | 理工学部 | 経済学部(自己推薦型) | 経済学部(資格・実績評価型) |
|---|---|---|---|
| 出願期間 | 2025年9月12日(金)~9月19日(金) | 2025年9月3日(水)~9月10日(水) | 2025年9月11日(木)~9月18日(木) |
| 一次選考結果発表 | 2025年10月17日(金) | 2025年10月17日(金) | 一次選考なし |
| 二次選考(試験日) | 2025年11月15日(土) | 2025年10月25日(土) | 2025年10月25日(土) |
| 合格発表 | 2025年11月21日(金) | 2025年11月7日(金) | 2025年11月7日(金) |
理工学部・経済学部の実施試験
中央大学の高大接続型自己推薦入学試験は、理工学部と経済学部で実施されている試験です。学部ごとに特色ある試験が課されます。
理工学部では、数学と理科の基礎学力を問う筆記試験や、探究課題に関するレポート・プレゼンテーションが中心です。大学での専門的な学習に対応できるだけの土台が備わっているかを測るためのものです。
経済学部では、論理的思考力や表現力を評価する小論文と、読解力や語彙力を測る外国語(英語、ドイツ語、フランス語、中国語から選択)の試験が実施されます。
それぞれの学部が求める能力に応じて試験内容が構成されています。志望する学部の特性を深く理解し、的を絞った対策を進めることが合格につながります。
高校からの推薦不要で受験可能
中央大学の高大接続型自己推薦入学試験の特徴は、高校からの推薦を必要としない「自己推薦」である点です。学校内での選考や評定平均値の制約に縛られることなく、自身の意志で挑戦できます。
重要なのは、これまでの学習活動や課外活動で培ってきた次のような経験を、いかに主体的にアピールできるかです。
- 個人的に取り組んだ研究
- コンテストでの実績
- ボランティア活動
- 学校の枠を超えた活動
上記の経験が評価の対象です。自らの学びや活動に自信と情熱を持ち、それを積極的に伝えたいと考える受験生にとって有利な入試形態といえます。
中央大学・高大接続型自己推薦入学試験の試験内容
中央大学の高大接続型自己推薦入学試験は、二段階で選考が行われます。ただし、経済学部の「資格・実績評価型」は一次選考がありません。
| 一次選考 書類審査 | 志望理由書や活動報告書といった提出書類に基づき、総合的に評価されます。ここで、大学で学びたい意欲やこれまでの実績を明確に伝えることが重要です。 |
| 二次選考 筆記試験と面接 | 一次選考を通過すると、二次選考に進みます。学部・学科によって試験内容は異なり、より専門的な知識や能力が問われます。 |
総合型選抜の試験内容について、より詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

【学部別】中央大学・高大接続型自己推薦入学試験の出願資格
中央大学の高大接続型自己推薦入学試験に出願するには、各学部・学科が定める要件を満たす必要があります。
ここでは学部別での出願資格を解説します。
理工学部の出願資格
理工学部では、学科ごとに評定平均や活動実績に関する詳細な要件が定められています。例えば、多くの学科で数学や理科の評定平均が4.0以上であることが求められます。
学科ごとに以下のような特有の条件も加わります。
- 電気電子情報通信工学科:電気電子情報通信分野での主体的な活動実績
- 物理学科:大学が指定する探究課題への取り組み
- 応用化学科:化学グランプリへの出場経験
各学科の募集人数は少なく、狭き門です。
| 学科名 | 募集人数 |
|---|---|
| 数学科 | 8名 |
| 物理学科 | 6名 |
| 応用化学科 | 2名 |
| 生命科学科 | 1名 |
| 都市環境学科 | 3名 |
| ビジネスデータサイエンス学科 | 2名 |
| 人間総合理工学科 | 8名 |
| 精密機械工学科 | 5名 |
| 電気電子情報通信工学科 | 5名 |
| 情報工学科 | 1名 |
経済学部の出願資格
経済学部には「自己推薦型」と「資格・実績評価型」の2つの方式があり、それぞれ出願資格が異なります。
| 自己推薦型 | 評定平均の基準はありません。社会問題に関する研究や、NGO・NPOなどでの社会・地域と連携した活動実績が求められます。 |
| 資格・実績評価型 | 評定平均の基準はありません。簿記検定や情報処理技術者試験、国際バカロレア資格など、特定の資格や実績を持っていることが出願の条件です。 |
中央大学・高大接続型自己推薦入学試験の倍率
2025年度の倍率は、理工学部が約2.91倍、経済学部の自己推薦型が約6.57倍、資格・実績評価型が約3.36倍でした。
中央大学の高大接続型自己推薦入学試験は、募集人数の少なさから、学部・学科によっては高倍率になる傾向があります。特に、毎年倍率は変動するため、過去のデータを参考にしつつも、あくまで目安として捉えましょう。
下表は、2025年度の試験結果です。
理工学部

経済学部

2025年度の倍率を見ると、学部・学科・方式によって大きな差があることがわかります。理工学部は全体で約2.91倍と比較的低めですが、学科によってばらつきがあります。
経済学部では方式による差が顕著で、自己推薦型は約6.57倍と、資格・実績評価型の約3.36倍に比べて約2倍の倍率です。
出願する際は、自分の強みや保有する資格を踏まえ、最も有利な学科・方式を選択することが重要です。
中央大学・高大接続型自己推薦入学試験の合格体験談
ここからは中央大学の高大接続型自己推薦入学試験に合格した人の体験談を紹介します。リアルな声からより具体的な受験へのイメージを持つことができます。ぜひ目を通してみてください。
理工学部情報工学科に一般選抜で合格したm.m.さん
学習のスケジュール
引用:パスナビ中央大学
平日は学校の授業後に毎日3〜4時間を目安に自習時間を確保し、特に苦手な教科に重点を置いて復習や問題演習を行いました。休日は6〜8時間を目標に、午前・午後・夜の3つの時間帯に分けて効率的に勉強を進めました。長期休暇中は計画表を作成し、1日8〜10時間ほど学習に充てました。午前は数学、午後は理科、夜は英語や小論文対策など、時間帯ごとに教科を分けることで集中力を維持しやすくしました。こうした生活リズムを継続することで、学習習慣が定着し、苦手克服と応用力の向上につながったと感じています。
学習法について
おすすめは「間違えた問題ノート」の活用です。これにより、自分の弱点や思考のクセを把握でき、同じミスを繰り返さないよう意識するようになりました。また、過去に間違えた問題を定期的に見直すことで、知識が定着しやすくなりました。加えて、時間を測って問題を解く「タイムトライアル」も効果的で、本番に向けた集中力や時間配分の感覚を養うことができました。これらの方法は、学力の向上に大きく貢献したと実感しています。
時間帯ごとに教科を分けて集中力を維持し、「間違えた問題ノート」と「タイムトライアル」を活用することで、弱点克服と本番対応力を高めたことがポイントです。
法学部法律学科に一般選抜で合格したぱーそんさん
学習のスケジュール
引用:パスナビ中央大学
勉強期間としてはちょうど一年かけた形なのですが、初期の方は1日3時間もやれれば良い方でした。GWに少し気合を入れて1日8時間ほどやり、それ以降休日は8時間、午前授業が大半になったこともあり、平日でも6~8時間はやるようになりました。夏休みもほぼ同じ勉強時間で、直前期(12月頃)からは1日10時間以上やる日も多くなりました。
受験期の乗り越え方
僕は大学に入ってからの明確な目標があったので、モチベーションは保ちやすかったです。大学に入ってからのこと、先のことを見据えられていると視野が広くなり、メンタルに余裕が持てるのだと思います。僕の場合は勉強時間が削られすぎてしまっていたので安易にお勧めはできませんが、友だちと話すこともストレス解消に役立っていたと思います。
初期は無理せず徐々に勉強時間を増やし、大学入学後の明確な目標を持つことでモチベーションを維持しました。友人との会話もストレス解消に効果的で、合格に繋がったといえるでしょう。
中央大学の高大接続型自己推薦入学はこんな人におすすめ
中央大学の高大接続型自己推薦入学試験は、次のような受験生におすすめです。
それぞれ詳しく解説します。
理工系分野に強い関心がある人
高大接続型自己推薦入学は数学や理科が得意で、専門的に学びたい人におすすめです。将来エンジニアや研究者を目指している人、理工系の課題研究や実験に取り組んだ経験がある人は、実績をアピールできます。
理工学部では、探究活動やレポート、プレゼンテーションを通じて、専門分野への適性と熱意が評価されます。自分の興味を深く掘り下げてきた経験がある人にとって、有利になるでしょう。
高校で学んだ知識を研究や実験に応用した経験がある人は、過程で得た学びや気づきを具体的に伝えることで、説得力のあるアピールが可能です。理工系分野への情熱と探究心を持つ人にとって、この入試は自分の可能性を発揮できる場となります。
評定平均4.0以上を取得している人
高大接続型自己推薦入学は、評定平均4.0以上を取得している人にも適した試験です。
理工学部では、多くの学科で数学・理科の評定平均4.0以上が出願資格として求められます。経済学部でも一定の評定平均が必要な場合があります。
日頃の学習成績を積み上げてきた人にとって、努力を活かせる入試です。高校での学習に真面目に取り組んできた人は、この制度を通じて自分の実力を証明できるチャンスがあります。
評定平均は、継続的な努力と学習習慣の証でもあります。定期テストや課題に真摯に向き合い、着実に成績を積み上げてきた人は、その姿勢そのものが大学での学びに対する適性を示すものとして評価されます。
高い評定平均を維持してきた人にとって、この入試は自分の努力を正当に評価してもらえる貴重な機会といえるでしょう。
主体的な活動実績がある人
課外活動やボランティア・研究活動などで実績を持つ人にも、高大接続型自己推薦入学はおすすめです。
中央大学の高大接続型自己推薦入学試験で評価されます。コンテストや大会での受賞歴がある人、自分の興味関心を深めた経験をアピールできる人にとって、有利です。
自分の活動に自信と情熱を持っている人は、積極的に挑戦する価値があります。特に、活動を通じて得た学びや成長、困難を乗り越えた経験を具体的に語れる人は、面接官に強い印象を与えることができます。
活動が大学での学びや将来の目標とどのようにつながるのかを明確に示せる人は、さらに高い評価を得られるでしょう。主体性と行動力を持つ人にとって、自分らしさを存分に発揮できる機会です。
【試験別】中央大学・高大接続型自己推薦入学試験の対策方法
ここからは次の試験別に、中央大学・高大接続型自己推薦入学試験に合格する対策方法を解説します。
志望理由書の書き方
志望理由書は、一次選考の書類審査で重要な書類の一つです。
「〇〇を学びたい」と書くだけでなく、なぜそう思うようになったのか、具体的なエピソードを盛り込むことが重要です。「高校の課題研究で環境問題に取り組み、データ分析の重要性を実感した」という具体的な経験を示すことで、説得力が増します。
活動報告書を作成する際は、実績を数値化することを心がけましょう。「ボランティア活動に参加した」ではなく、「3年間で計50時間のボランティア活動に参加し、地域の清掃活動を10回実施した」のように、具体的な数字を示すことで、活動の規模や継続性が伝わりやすくなります。
自己アピール文では、自分の強みや個性を明確に伝えることが大切です。推薦書や調査書の準備も忘れず、出願期限に余裕を持って提出できるよう計画的に進めましょう。
総合型選抜のエントリーシートについて、より詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

筆記試験
筆記試験の内容は、学部によって異なります。
理工学部では、数学・理科の基礎学力を問う問題が出題されます。経済学部では、小論文と外国語(英語、ドイツ語、フランス語、中国語から選択)が課されます。
過去問は、中央大学の公式サイトや入試課で入手できる場合があります。過去問を活用し、出題傾向や難易度を把握することが重要です。
時間配分の練習も欠かせません。本番を想定して、制限時間内に解き切る練習を繰り返すことで、焦らず落ち着いて試験に臨めるようになります。
面接試験
面接試験では、志望動機、将来の目標、活動実績について質問されます。出願書類に基づいた質問への対応が中心となるため、自分が書いた内容を深く理解し、具体的に説明できるよう準備しておきましょう。
学力を問う質問が出されることもあります。理工学部では専門分野に関する基礎的な知識、経済学部では時事問題や経済に関する考え方を問われる場合があります。
模擬面接は、学校の先生や塾の講師に協力してもらい、本番を想定した練習を重ねることが効果的です。質問に対する回答内容だけでなく、話し方や姿勢、表情なども評価の対象となるため、総合的な準備を心がけましょう。
面接でよく聞かれる質問を知りたい人は、次の記事も参考にしてください。

まとめ
中央大学の高大接続型自己推薦入学試験は、主体的な活動実績が評価される総合型選抜です。理工学部と経済学部で実施され、高校からの推薦が不要な自己推薦型のため、自由に挑戦できます。
倍率は学部・方式によって異なり、経済学部の自己推薦型は特に高倍率です。志望理由書や筆記試験、面接試験への対策を計画的に進め、自分の強みをアピールすることが合格につながります。

