
「法政大学の社会人入試はどんな試験なんだろう?」
「働きながらでも合格できるのかな?」
法政大学における総合型選抜の1つ「社会人入試」を受験しようと考えているものの、具体的な情報が少なく、どのように対策を進めれば良いかわからない人は多いですよね。
法政大学の社会人入試は、これまでの社会人経験を強みとして活かせる特別な選抜方式です。
ただし、社会人経験があれば合格できるというわけではありません。社会人入試の内容を理解し、学部が求める人物像に合わせて、経験や学習意欲をアピールするための準備が不可欠です。
そこで本記事では受験条件や倍率も交え、法政大学における社会人入試の特徴を解説します。試験別に対策方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
なお、法政大学における総合型選抜の全体像を詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。
- 人間環境学部のみ受験可能
- 22歳以上の社会人が募集対象
- 出願には履歴書が必要
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法政大学の社会人入試とは?

法政大学の社会人入試は、社会人経験を活かして大学で学び直したい人を対象とした特別な入試制度です。キャリアアップや専門知識の習得など、多様な目的に対応しています。
授業は平日・土曜の昼間に開講されるため、日中の学習時間を確保できる方が対象となります。
受験できるのは人間環境学部のみ

法政大学の社会人入試は「人間環境学部」でのみ受験可能です。そのため、社会人入試を利用して法政大学への入学を目指す場合、必然的に人間環境学部を志望することになります。
人間環境学部では、環境問題や持続可能な社会の実現といった現代社会が抱える課題に対し、多角的な視点からアプローチする方法を学びます。社会人として培ってきた問題意識や実務経験は、これらの学問領域において深い洞察を得るための強力な土台となるでしょう。
企業の環境対策部門での実務経験や、地域社会での活動経験などは、ご自身の大きな強みとしてアピールできます。
他入試との違い

法政大学の社会人入試は、他の大学と比較して、より幅広い社会人に門戸を開いているという特徴があります。
社会人入試は多くの大学で実施されていますが、制度の内容は大学によって大きく異なります。ここでは代表的な例として中央大学(商学部)を取り上げ、法政大学の制度との違いを下表にまとめました。
| 法政大学 | 中央大学 | |
|---|---|---|
| 対象学部・学科 | 人間環境学部 人間環境学科 | 商学部 経営学科、会計学科、国際マーケティング学科、金融学科 |
| 募集人員 | 7名 | 若干名 |
| 出願資格年齢・経験 | (1)高等学校等を卒業または修了見込の者。 (2)入学時に22歳以上の者。 (3)入試制度の趣旨を理解し、本学部で学ぶことを強く希望する者。様々なライフキャリアを歩んでこられた社会人を対象とする。 | (1)および(2)の両方に該当する者。 (1)2026年3月31日までに高等学校等を卒業した者(見込み含む)。(2)2026年3月31日時点で以下のいずれかに該当する者 ①21歳以上で、フルタイムで1年以上継続して在職/在職していた者。 ②23歳に達した者 |
| 選考方法 | 第1次:書類審査 第2次:面接試験 | 1次選考:筆記試験、面接、出願書類の総合評価 |
| 授業時間 | 平日・土曜の昼間 | 平日6時限(18:50~20:30)・土曜日のみの授業 |
上表からわかるように、法政大学は社会人経験の年数を問わず、書類と面接で人物を評価する一方、中央大学は一定の職務経験を求めています。筆記試験も課すなど、よりキャリアを重視した選抜を行うことがわかります。
出願条件について、法政大学は入学時に22歳以上であれば社会人経験年数を問いません。中央大学は23歳以上かつ3年以上の社会人経験を必要とします。
法政大学は学び直しを希望する幅広い社会人を対象とし、中央大学はよりキャリアを重視した選抜を行っていると考えられます。
受験には3つの条件を満たす必要がある

社会人入試の出願には、下記3つの条件をすべて満たす必要があります。
- 学歴要件
- 年齢要件
- 学習意欲
1つ目の学歴要件は、高等学校を卒業していること、またはそれと同等の学力があることです。大学教育を受けるための基礎学力を証明するための要件となります。
具体的には、以下のいずれかに該当する必要があります。
- 高等学校または中等教育学校を卒業、もしくは 2026年3月までに卒業見込みの者
- 通常の課程による12年の学校教育を修了、もしくは 2026年3月までに修了見込みの者
- 学校教育法施行規則第150条の規定により、高等学校卒業者と同等以上の学力があると認められる者、もしくは2026年3月までに認められる見込みの者
2つ目の年齢要件は、入学する年の4月1日時点で満22歳以上であることです。ある程度の社会人経験を積んだ人を対象としているためです。
3つ目の学習意欲では、社会人入試制度の趣旨を理解し、人間環境学部で学ぶことを強く希望していることが求められます。志望理由書や面接において最も重視されるポイントです。これまでの社会人経験と、なぜ人間環境学部で学びたいのかを結びつけ、熱意と明確な学習計画を示すことがポイントです。
法政大学・社会人入試の試験内容

法政大学の社会人入試は、第1次選考(書類審査)と第2次選考(面接)の2段階で実施されます。
第1次選考で提出が必要な書類は以下の通りです。
- 入学志願書
- 調査書
- 志望理由書(800〜1200字)
- 履歴書
上記の書類をもとに、経験や学習意欲、人間環境学部との適合性などが総合的に審査されます。特に、志望理由書は経験と学びたいこととを結びつけてアピールする重要な書類です。
第1次選考を通過した受験者のみが、第2次選考の面接に進むことができます。
面接は、提出した書類(志望理由書・履歴書)の内容に基づき、個人面接形式で行われます。
面接官からの質問を通じて、書類だけでは測れない学習意欲の高さや、人間環境学部での学びへの適性、そして将来性などが総合的に評価されます。
試験当日は、受験票や筆記用具を持参する必要があります。また、携帯電話やスマートフォンなどの電子通信機器は、試験教室に入る前に電源を切ってかばんにしまうよう指示されています。
面接の順番によって待ち時間や終了時刻は異なるため、時間に余裕を持って行動することが大切です。
法政大学・社会人入試の倍率・難易度

法政大学の社会人入試の倍率は、公表されている過去の入試結果データから算出できます。
| 年度 | 募集人員 | 志願者数 | 最終合格者 | 倍率 |
|---|---|---|---|---|
| 2024 | 7 | 5 | 5 | 1.0 |
| 2025 | 7 | 3 | 3 | 1.0 |
上表のとおり、過去2年間の実質倍率は1.0倍で、志願者全員が合格しています。
この結果から、法政大学の社会人入試は受験者同士を競わせてふるいにかける「選抜試験」ではないと考えられます。むしろ、大学が求める基準や学習意欲を満たしているかを確認する試験に近い性格の入試だと考えられます。
ただし、倍率が低いからといって、誰でも簡単に合格できるわけではありません。出願書類を準備する段階で、大学が求める水準に達しているかどうかが厳しく問われる、専門性の高い入試であると言えるでしょう。
合格するためには、明確な学習意欲と計画性を、提出書類と面接でしっかりと示すことが重要です。
他大学の倍率も知りたい人は、次の記事も参考にしてください。

法政大学の社会人入試に合格する対策方法
法政大学の社会人入試に合格するには、適切な対策が必要です。
そこでここからは次の試験別に、合格を掴むための具体的な対策方法を解説します。
評価される志望理由書の書き方

評価される志望理由書を書く際は「法政大学の人間環境学部でなければならない理由」を、職務経験と結びつけて具体的に示すことが重要です。
大学側は熱意と受験生が持つ経験が、学部での学びにどう貢献し、卒業後どのように社会で活躍できるかというポテンシャルを見ています。
例えば「IT業界での経験からデータ解析の重要性を学び、環境問題の解決に応用したい」という具体的な思いを提示します。
大学のアドミッションポリシーを理解し、学習計画やキャリアプランを明確に示すことが、学習意欲の証明となります。
志望理由書とは、過去(職務経験)、現在(学習意欲)、未来(キャリアプラン)を繋ぐ書類です。合格するには、志望理由書に人間環境学部での学びを据えることが評価のポイントです。
志望理由書の書き方をもっと詳しく知りたい人は、次の記事も参考にしてください。

履歴書を書く際のポイント

履歴書では、職歴を時系列で並べるのではなく、大学での学びに直接繋がる経験やスキルをアピールすることがポイントです。履歴書は志望理由書で述べた熱意を裏付ける「客観的な証拠」として機能させる必要があります。
企画職の経験があるなら、課題発見から解決までのプロセスで発揮した分析力や企画力をアピールします。「前年比120%の売上向上」のように、具体的な行動と成果を数字で示すと、能力の客観的な証明となり、説得力が増します。
履歴書は、ご自身の強みをアピールするためのプレゼンテーション資料と捉え、大学での学びにどう貢献できるかという視点で作成することが重要です。
面接試験を突破するコツ

面接を突破するコツは、提出書類の内容について「なぜ?」を徹底的に自問自答することです。深掘りの質問にもご自身の言葉で論理的に答えられるよう準備しましょう。
面接官は書類に書かれた内容が本心か、論理的思考力や学習への熱意が本物かを、対話の中で見極めようとしています。
「なぜ法政大学なのですか?」という質問に対し、具体的な教授名や研究内容を挙げて説明できるように準備します。逆質問では「〇〇先生の研究について、△△の観点から詳しくお伺いしたいです」と尋ねることで、主体的な学習意欲を強く印象づけられます。
面接とは、書類で示した内容をもとに自分の魅力を直接伝える最終プレゼンテーションの場なのです。
面接対策についてももっと詳しく知りたい人は、次の記事も参考にしてください。
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法政大学の社会人入試を受験する際によく抱く疑問
最後に、法政大学の社会人入試を受験する際によく抱く疑問へまとめて回答します。
一般選抜や編入試験との併願は可能ですか?

法政大学の社会人入試は、法政大学の一般選抜や他大学との併願が可能です。
併願の可否は、年度ごとの入試要項で定められるため、必ず最新の公式情報を確認しましょう。一般的に、異なる入試方式間での併願を認める大学は多いですが、ルールは大学や学部によって異なります。
併願を検討するメリットは、合格のチャンスが増えることです。一方で、それぞれの入試方式に合わせた対策が必要になるため、準備の負担が大きくなるというデメリットもあります。自分の状況に合わせて、慎重に戦略を立てることが大切です。
併願可能な大学を知りたい人は、次の記事も参考にしてください。

奨学金や教育訓練給付制度は利用できますか?

法政大学の社会人入試で入学した場合でも、利用できる可能性のある経済的支援制度があります。
法政大学独自の奨学金として「人間環境学部」の奨学金があります。国が実施する制度として、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金(貸与型・給付型)や、厚生労働省の「教育訓練給付制度」が挙げられます。
法政大学のウェブサイトによると、2025年10月現在人間環境学部は「教育訓練給付制度」の対象講座には指定されていません。しかし、制度は変更される可能性があるため、最新の情報は厚生労働省やハローワークのウェブサイトで確認することをおすすめします。
制度をうまく活用することで、学費の負担を軽減しながら学業に専念することができます。
まとめ
この記事では、法政大学の社会人入試について、その特徴から具体的な対策方法までを詳しく解説しました。
法政大学の社会人入試は、社会人経験を強みとして活かせる、人間環境学部独自の特別な選抜方式です。過去のデータを見ると、志願者数に対して合格者数が多く、大学が求める基準を満たしているかを見極められています。
合格のポイントは、自分の経験と、人間環境学部で学びたいという熱意を、志望理由書や面接で具体的に示すことです。この記事を参考に、ぜひ万全の準備で挑戦してください。


