この記事では試験内容や対策方法も交え、学習院大学における総合型選抜の特徴を解説します。
「学習院大学の総合型選抜はどんな試験なんだろう?」
「倍率や難易度は高いのかな?」
「合格するにはどんな対策をすればいいんだろう?」
総合型選抜で学習院大学の合格を目指そうとしているものの、実際の試験がどんなものか、あいまいな人も多いですよね。
「国際社会で活躍できる資質があるか」を重視しているのが、学習院大学における総合型選抜の大きな特徴です。試験内容や出願条件、必要なスキルを理解して準備することが合格への近道です。
そこで本記事では試験内容や倍率なども交え、学習院大学における総合型選抜の特徴を紹介します。この記事を読めば、合格に必要な情報を一通り把握できますよ。
- 国際社会科学部で総合型選抜試験が用意されている
- 出願には英語資格・検定のスコアが必須
- 倍率は一般選抜試験より低い
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学習院大学の総合型選抜は他大学と何が違う?

冒頭で述べたように、学習院大学の総合型選抜は「国際社会で活躍できる資質があるか」を評価する点が、他の大学と異なります。
具体的には、国際社会科学部を対象に、国際社会で活躍する人の育成を目指しています。社会科学と英語を組み合わせたカリキュラムが特徴的です。そのため、英語力が重視され、出願資格として英語試験で一定の基準を満たすことが必要です。
さらに、試験内容にも特徴があります。英語による長文読解や要約、日本語訳などの筆記試験では、英語力と論理的思考力が問われます。
口頭試問では英語でのコミュニケーション能力だけが問われるわけではありません。国際社会の課題について自分の意見を述べる力も評価されるのです。
学習院大学では、学部での学びを具体的に計画し、明確な目標を持った学生を求めています。
学習院大学における総合型選抜の基礎知識

ここからは次のトピック別で、学習院大学における総合型選抜の基礎知識を解説します。
なお、試験日などの詳細は学習院大学の公式ホームページで確認しましょう。
受験対象は国際社会科学部のみ

学習院大学の総合型選抜試験は、国際社会科学部のみが対象です。総合型選抜試験では、次の点が重視されます。
高校で培った社会科学分野の基礎知識と、高い英語力が求められます。また、問題解決に向けた論理的思考力や国際的な視野も評価されます。
選考方法は、出願書類、筆記試験、口頭試問を通じて総合的に判断されます。具体的には、志望理由書や将来の学習計画を元に、目的意識の高さや適性が評価されます。
参考:令和 7(2025)年度 国際社会科学部 総合型選抜(AO)学生募集要項
学習院大学の総合型選抜は、学力と学ぶ意欲や将来のビジョンを重視する入試制度です。試験準備にあたっては、学部の特色を理解し、求められる資質をアピールすることが重要です。
他の入試制度との併願は不可
学習院大学の総合型選抜では、同一試験日で他の入試制度との併願はできません。したがって、受験前に志望学部や選抜方式を明確に決める必要があります。
なお、総合型選抜での受験を検討している場合は、他大学の併願可能な総合型選抜も視野に入れましょう。学習院大学を第一志望にする場合は、併願できない点を理解した上で準備を進めることがポイントです。
参考:令和 7(2025)年度 国際社会科学部 総合型選抜(AO)学生募集要項
併願可能な大学や専願との違いについては、次の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

指定資格・試験の基準を満たすのが出願条件

下表のように、国際社会科学部における総合型選抜試験では指定された外部の英語資格・検定試験いずれかの基準を満たすことが出願条件です。
資格・検定 | 基準 |
---|---|
GTEC | 1220点以上(4 技能オフィシャルスコアに限る) |
英検 | 準1級以上合格かつCSEスコア2304点以上 |
TOEFL iBT® | 62点以上 |
IELTS Overall Band Score | 5.5以上 |
TEAP | 310点以上(4技能の合計、同一試験日のスコアの合計点に限る) |
TEAP CBT | 550点以上 |
ケンブリッジ英語検定 | 162点以上 |
TOEIC® L&R + TOEIC® S&W | 910点以上 |
なお、各英語資格・検定試験は下表の通り換算し評価されます。

国際社会科学部では、高い英語力が学びをスムーズに進めるために欠かせない要素となっています。英語資格は受験生の学力を客観的に評価する重要な指標でもあります。
資格ごとの基準を満たしていない場合は出願できないため、早めに準備を進めることが大切です。
英検について詳しく知りたい人は、次の記事もあわせて参考にしてください。

一般選抜試験に比べ倍率は低い
一般選抜試験に比べ、総合型選抜の倍率は低い傾向にあります。
実質倍率 | |
---|---|
総合型選抜 | 2.7 |
一般選抜 | 4.3 |
一般選抜と比べて倍率が低いことから、一見総合型選抜の方が簡単だと思われがちです。しかし、倍率の低さが必ずしも難易度の低さを意味するわけではありません。総合型選抜では、以下のような点が重視されるため、独自の対策が必要です。
- 受験生の能力や適性:学部が求める能力や目的意識が、選考基準において重視されます。受験生の適性がより具体的に問われる点で、一般選抜とは異なる難しさがあります。
- 独自の試験内容:総合型選抜では、筆記試験や口頭試問で論理的思考力や英語力を測るため、形式に応じた準備が求められます。
- 出願書類の質:志望理由書や学習計画書などの書類は、学部や選抜方式に適した内容が求められます。これにより、一般選抜以上に個別対策が必要となる場合があります。
倍率が低い点は魅力的ですが、学習院大学の総合型選抜は独自の対策が求められる入試方式です。倍率の数字だけに頼らず、特に学習院大学の総合型選抜の特徴である英語力は早めに身につけましょう。
他大学も含め、総合型選抜の倍率をより詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。

学習院大学の総合型選抜におけるアドミッションポリシー
学習院大学の総合型選抜では、以下のようなアドミッション・ポリシーが示されています。アドミッションポリシーは、学部の特色や教育方針を反映しており、試験対策を進めるうえで重要です。
以下は、学習院大学の総合型選抜試験におけるアドミッション・ポリシーの要約です。
- 語学力と基礎的学力:国際的なビジネスの場で活躍するため、高校卒業レベルの国語や外国語の知識が必要です。
- 社会科学の基礎知識:社会科学分野に関する教養を深めるため、高校卒業レベルの数学や地理歴史、公民などの幅広い知識が求められます。
参考:令和 7(2025)年度 国際社会科学部 総合型選抜(AO)学生募集要項
学習院大学の総合型選抜においては、英語力や国際社会への知識と関心・積極的な学習態度が必要です。例えば、英検準1級以上などの基準を満たす英語力が必須です。さらに、国際的な課題についてデータを用いて分析し、自分の意見をわかりやすく表現する力が求められます。日常的に新聞などで国際問題を学び、志望理由書では学部での目標や将来像を具体的に示すことで、高い評価を得られます。
ここでは学習院大学のアドミッション・ポリシーについて解説しました。アドミッション・ポリシーの重要性を知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

学習院大学における総合型選抜の試験内容
次のように、学習院大学における総合型選抜の試験内容は選考段階ごとで異なります。
- 志望理由書:自分が学習院大学で何を学びたいのか、その理由や目標を具体的に記載します。
- 大学4年間の計画表:入学後の学習計画を具体的に示し、どのような形で学部のカリキュラムを活用するのかを明確にします。

- 筆記試験
- 英語の長文読解
- 英語による要約と意見記述
- 日本語による本文和訳と知識確認
- 口頭試問
- 英語でのコミュニケーション能力の確認
- 国際社会の課題についての説明

参考:令和 7(2025)年度 国際社会科学部 総合型選抜(AO)学生募集要項
学習院大学の総合型選抜は第1次選考と最終選考の2段階で実施されます。
第1次選考では、志望理由書と大学4年間の計画表をもとに学習意欲や目的意識を評価します。
最終選考は、筆記試験と口頭試問です。筆記試験では英語長文の読解や要約、日本語訳、意見記述を通じて英語力と論理的思考力が見られます。口頭試問では英語でのコミュニケーション能力や、国際社会の課題についての知識と表現力が問われます。
学習院大学における総合型選抜の合格体験談
学習院大学における総合型選抜試験で合格した人の体験談は、インターネット上には掲載されていませんでした。参考に、小論文と英語での面接が課せられている試験方式で合格した人の体験談を紹介します。
国際社会学部に合格したR.Mさん
僕が受けた試験のほとんどが英語面接と英語または日本語の小論文でした。英語面接の対策として行ったことはシンプルです。日本語面接と同様に、何度も先生方と練習をしました。試験日の2週間前から少なくても1日1回、多くて3回行いました。そして毎回、面接練習中の音声を録音し、はっきり話せているか、声は小さくないかなどを確認していました。また面接練習が終わると先生と振り返りをするので、その会話も録音し、いつでも聞けるようにしていました。試験後に一番最初に録音した音声を聞くのも結構楽しいですよ!小論文試験の対策も特に難しいことはせず、ひたすら過去問を解いては、先生に添削していただく、といった作業を何度もしました。大切なのは受験本番までにどれほどの量をこなせるかです。最初は面接練習も小論文対策もボコボコにされました。しかし、繰り返し行っていく内によくなっていき、最終的には自信をもって試験に臨むことが出来ました。
引用:「先生方との信頼関係深まる」学習院大学合格(2021年度) 大学受験体験記
なお、オープンキャンパスや先輩学生に相談ができる学生生活相談会で合格体験談を聞ける場合があります。積極的に参加しましょう。
他の大学の合格体験談を読みたい人は、次の記事を参考にしてください。

学習院大学の総合型選抜に合格する対策方法

ここからは、学習院大学における総合型選抜の試験対策を、3つにまとめて紹介します。
対策法1:英語に関する資格を取得する
学習院大学の国際社会科学部では、英語力が重視されます。出願条件として、TOEFL iBT®やIELTS、英検などの指定された基準を満たす必要があります。
TOEFL iBT®62点以上や英検準1級合格が求められるため、早めに取得することが合格への第一歩です。英語のリーディング、ライティング、スピーキング、リスニングをバランスよく鍛えましょう。
対策法2:大学4年間の計画表を作成する
志望理由書とともに提出する大学4年間の計画表は、評価の大きなポイントです。この計画表では、入学後に何を学び、どのように成長したいかを具体的に示す必要があります。
例えば、以下のように具体的なプランを記載すると説得力が増します。
- 1年次には基礎科目を通じて学問の土台を築く
- 2年次以降に国際社会科学の専門知識を深める
国際社会科学部のカリキュラムをよく理解し、それに基づいた現実的な計画を作成することが重要です。
対策法3:英語のスピーチ練習をする
最終選考の口頭試問では、英語でのコミュニケーション能力が直接評価されます。自己紹介や志望理由の説明、国際社会の課題について意見を述べることも求められます。スムーズに話せるように準備しましょう。
自分の意見を簡潔かつ論理的にまとめる練習や、模擬面接で想定質問に答える練習を重ねると効果的です。また、発音や表情を確認するためにスピーチ動画を録画し、振り返りながら改善をするのもおすすめです。
まとめ
学習院大学では、国際社会科学部のみで総合型選抜試験が実施されています。合格するためには、英語力、計画性、自己表現力が重要です。
TOEFLや英検などの資格取得を目指し、試験基準を満たす英語力を養いましょう。大学4年間の計画表を、具体的かつ現実的に作成することも必要です。口頭試問も、英語のスピーチ練習をし自己紹介や国際課題についてスムーズに話せるようにしましょう。
早めに対策をすることで、合格に近づきます。