推薦入試のメリット・デメリット【受験を決めるポイントも解説】

推薦入試のメリット・デメリット【受験を決めるポイントも解説】

「学力試験がない以外に、推薦入試のメリットってあるのかな?」
「デメリットもある気がする…」

「受けられるなら推薦入試が良い」といった話は見聞きするものの、実際に推薦入試がどんな試験かあいまいなことから、受けるべきか悩んでいる人は多いですよね。

「もっとちゃんと調べておけばよかった…」そんな後悔をしないよう、推薦入試への理解を深めたうえで受験するかを決めたい人もいるはず。

そこで本記事では他の試験と比較しつつ、推薦入試のメリット・デメリットを紹介します。推薦入試を受けるべきかも解説するので、ぜひ参考にしてください。

この記事の要約
  • 推薦入試は学力以上の大学にも合格できる
  • 併行して他入試の対策も必要
  • 推薦入試は成績が悪くても受けられる

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目次

推薦入試は受けるべき?

推薦入試は自己表現が得意な人や、成績や部活動などで高い評価を得ている人におすすめです。

推薦入試は学校の評定平均や、部活動での活動実績を強みとして受験できます。学力ではない経験や結果がある人にとっては、有利な入試方式です。

もちろん、誰でも合格できるというほど簡単なものではありません。しかし、推薦入試を受けることで、合格の可能性を高められるのは確かです。「志望校は決めているけど、一般入試で勝負するのは不安がある」という人は、ぜひ受験を検討してみてください。

推薦入試についてより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

推薦入試を受ける3つのメリット

ここからは推薦入試のメリットを、3つにまとめて解説します。

学力以上の大学にも合格できる

学力以上の大学に合格できるチャンスがあるのは、推薦入試を受験するメリットの1つです。

たとえば、志望している大学の偏差値への到達が難しいとします。一般受験であれば入試本番で合格点を取らなければ合格できないため、とにかく学力を高める努力をするしかありません。

しかし、推薦入試であれば学力審査がないケースがほとんどです。志望大学に入学したいという熱意と、入学後のビジョンをアピールできれば合格できる可能性があります。

難易度が高くて合格が難しいと思うような難関大学でも、推薦入試の制度があるなら諦める必要はありません。

早い時期に進学先が決まる

一般入試よりも早い時期に進学先を決められるのも、推薦入試のメリットです。

推薦入試では、一般入試に比べて早い時期に合格発表があります。推薦入試の種類にもよりますが、多くの場合合否判定が出るのは年内です。

早期に進学先を決められることで、残りの学生生活を受験勉強以外に費やせます。部活動や資格の勉強など、自分のやりたいことに注力できるのは推薦入試ならではのメリットです。

熱中していることや挑戦してみたいことがある人には特に推薦入試はおすすめできる入試方式といえます。

学生生活での経験を活かせる

高校での学生生活における経験が活かせるのも、推薦入試ならではのメリットです。

推薦入試で武器になるのは、これまでの経験です。学力の高さが求められる一般入試とは違い、推薦入試では受験生本人の人柄や意欲が重視されます。高校生活における勉強や課外活動での経験を活かして、自分をアピールするのが推薦入試です。

そのため、コツコツと勉強してきた人や部活動等に熱心に取り組んできた人に有利な入試方式といえます。

推薦入試を受ける3つのデメリット

メリットに続き、ここからは推薦入試のデメリットを、3つにまとめて解説します。

受験可能な大学が限られる

受けられる大学が限られる点は、推薦入試を受けるデメリットの1つです。

推薦入試を実施している大学は数が限られています。すべての大学の学部・学科で実施されているわけではないため、受験する際は注意が必要です。

たとえば2025年度の国公立大学の入試データによれば、総合型選抜を実施している大学は179大学のうち125大学です。全体の3割ほどの大学では未実施のため、志望している大学が必ずしも推薦入試を実施しているとは限りません。

学校推薦型選抜については多くの大学で実施されていますが、それでも100%ではないのが実状です。

参考:文部科学省「例話7年度入学者選抜について」

志望している大学が必ずしも推薦入試でチャレンジできるとは限りません。受験戦略を練る際には。事前に志望大学の募集要項を調べておきましょう。

入学時に学力差が出る

一般入試を通過してきた入学者と学力差が生じるのも、推薦入試を受けるデメリットの1つです。

大学受験の科目は入学後の学業にも影響します。たとえば英文学を学ぶのであれば、英語力は必要不可欠です。大学受験に向けて懸命に勉強に向き合ってきた入学者と比べると、学力差は出やすくなります。入学後に授業を受ける中で苦労するシーンも出てくる可能性があります。

推薦入試で合格した場合にも、入学後に必要となる科目については力を入れて勉強しておくことが大切です。

他入試の対策も必要

他入試の対策が必要になるのも、推薦入試を受けるデメリットの1つです。

推薦入試は合格率が100%の入試方式ではありません。特に推薦入試の種類の一つである総合型選抜では、大学によって倍率も様々です。不合格になる可能性も踏まえて受験戦略を練ることが重要です。

推薦入試の対策だけに力を入れてしまうと、不合格が出てから慌てて他の入試対策をすることになります。準備期間が足りず合格に届かなかった、という結果を招かないように計画的に対策を進めておきましょう。

【他試験と比較】推薦入試のメリット・デメリット

ここからは次の入試と比べつつ、、推薦入試のメリットとデメリットを解説ます。

学校推薦型選抜と比較

総合型選抜と学校推薦型選抜では、受験スケジュールや出願資格などに違いがあります。一覧にまとめたので確認してみましょう。

スクロールできます
 入試方法出願条件試験内容合格率受験時期併願可否
総合型選抜本人の意志があれば受験可能面接小論文など大学による出願:9月~
試験:10月~
合格発表:11月~
大学により可能
学校推薦型選抜学校長からの推薦が必要面接小論文など指定校推薦:ほぼ100%
公募推薦:大学による
出願:9~11月
試験:10~12月
合格発表:11月
指定校推薦:不可
公募推薦:大学により可能

総合型選抜と学校推薦型選抜における大きな違いは、校内推薦と突破して学校長からの推薦を受ける必要があるかどうかです。

総合型選抜は受験生の意思さえあれば出願可能です。一方で学校推薦型選抜は学校からの推薦がなければ出願することができません。

また、学校推薦型選抜の中には「指定校推薦」と「公募推薦」の2種類が存在します。指定校推薦は出願できればほぼ100%合格できるのが特徴です。一方で、専願での受験のみとなるため合格後の辞退ができません。

総合型選抜の方が受験資格や併願可能なところが多いことから、自由度が高い入試方式といえます。

学校推薦型選抜の特徴をより詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。

一般入試と比較

一般入試と総合型選抜を含む推薦入試との大きな違いは、評価するポイントです。推薦入試ではアドミッションポリシーに沿った人物かどうかを見定めることを評価軸としています。一方で一般入試では学力の高さが求められます。

スクロールできます
入試方法出願条件試験内容合格率受験時期併願可否
総合型選抜本人の意志があれば受験可能面接小論文など大学によりさまざま出願:9月~
試験:10月~
合格発表:11月~
大学により可能
一般入試学校長からの推薦が必要学力試験大学によりさまざま出願:12月~
試験:1月~
合格発表:2月~
可能

また、一般入試は受験校に制限がありません。併願可能となるため、合格の可能性が高い安全校から目標としている難易度の高い大学まで幅広く受験できます。推薦入試と併せて受験戦略に取り入れやすい入試方式です。

総合型選抜の特徴をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

推薦入試によく抱く疑問

最後に推薦入試へ良く抱く疑問に、まとめて回答します。

推薦合格者は嫌われるって本当?

「推薦合格者だから必ず嫌われる」ということはありません。ただし、良好な人間関係を保つためには周りへの配慮が必要です。

同級生の中には一般入試での合格を目指して受験している人や、推薦入試を受けたけど不合格になる人もいます。受験に向かってまだまだ走り続けている人の前で、合格したことを得意気に話したりすれば反感を買いやすいのも事実です。

もちろん合格したことは大変喜ばしいことですが、周りへの配慮を忘れずに過ごしましょう。

成績が悪くても受けられる?

推薦入試のうち、総合型選抜であれば成績に関係なく可能です。

推薦入試は学校推薦型選抜と総合型選抜の2種類に大別されます。学校推薦型選抜に含まれる指定校推薦や公募推薦は学校長からの推薦が必要です。志願する大学の出願条件を満たす成績がなければ推薦がもらえないため、受験はできません。

一方で総合型選抜は自己推薦で受験できる入試方式です。そのため、学校の成績に関係なく受けられます。

どの推薦を受けるかはどう決めればいいの?

志望している大学の入試方式を調べたうえで決めることが大切です。

大学・学部によって実施している推薦入試の種類は異なります。志望校の指定校推薦枠があり、基準を満たせるのであれば指定校推薦が最も手堅く合格を狙えるのでおすすめです。「そもそも推薦枠がない」「出願条件を満たしていない」ということであれば、公募推薦や総合型選抜を視野に入れて検討してください。

ただし、いずれの推薦も必ず合格できるとは限りません。万が一に備えて、他の推薦入試や一般入試の対策も取り入れながら受験戦略を作りましょう。

まとめ

この記事では、推薦入試のメリット・デメリットについて解説しました。

推薦入試は多くの大学で採用されている入試方式です。志望大学でも実施しているようであれば、受験を検討してみてください。一般入試だけで挑戦するよりも、合格のチャンスを増やすことができます。

大学合格の可能性を高める方法として、推薦入試はおすすめです。記事の中で紹介した推薦入試のメリット・デメリットを把握したうえで、上手に受験戦略に取り入れてみてください。

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