総合型選抜(旧AO入試)に内申点は関係ある?重要性をわかりやすく解説

総合型選抜内申点

この記事では、総合型選抜における内申点の重要性を解説します。

「総合型選抜で内申点はどれくらい重要なの?」
「内申点が低くても総合型選抜に合格できるのかな…」

総合型選抜試験で内申点がどれだけ重要なのか、気になっている人は多いですよね。

総合型選抜において、内申点が重要な評価要素の一つであることは事実です。ただし、総合型選抜では思考力や表現力、人間性も重視した総合的な評価が行われます。そのため、内申点が低くても適切な対策を講じることで、総合型選抜に合格できる可能性は十分あるのです。

本記事では、総合型選抜における内申点の重要性を、評価基準も交えて解説します。総合型選抜の合格に向けた内申点の作り方も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

この記事の要約
  • 総合評価で合否を決める点で、総合型選抜において内申点は重要
  • 主要5科目は総合型選抜試験の評価対象
  • 内申点以外にも面接での自己PRや小論文の書き方などは重要

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目次

総合型選抜に内申点は必要なのか?

女子学生が考えている様子

下記3つの理由から、総合型選抜試験において内申点は重要な評価基準といえます。

総合型選抜試験における内申点の重要な評価基準
  • 基礎学力の指標
  • 出願条件
  • 総合評価の一部



学力試験を課さない総合型選抜では、基礎学力としての内申点が学習成果を示す重要な指標です。

また、一部の大学では内申点が一定基準以下だと出願資格がないケースもあります。例えば、早稲田大学の一部の学部では、評定平均値3.5以上が出願条件です。

一方で、独自の能力や面接を重視する選抜では、内申点の影響が少ない場合もあります。大切なのは、内申点だけでなく志望理由書・面接・小論文など総合的に評価されるという点です。

内申点が低くても、他の要素で十分にカバーできる可能性があります。そのため「内申点が低いから総合型選抜は無理」と諦める必要はありません。

なお、総合型選抜試験に必要な評定平均の基準を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

総合型選抜における内申点の評価基準

総合型選抜において、内申点の評価基準は大学やその学部ごとで異なります。

本章では、次のトピック別で、内申点の評価基準について詳しく解説します。

  • 評価対象となる主要科目
  • 各科目の評価比重

評価対象となる主要科目

総合型選抜の内申点における評価対象となる主要科目

総合型選抜では、志望学部・学科に関連する科目を中心に評価される傾向があります。下記に、主な評価対象科目とその特徴を表にまとめました。

スクロールできます
主要科目特徴と重要性
国語・読解力や表現力の指標
・小論文や面接の基礎となる
・レポート作成やプレゼンテーション能力に直結
英語・グローバル化に対応する重要科目
・外国語系学部では特に重視される
・海外の大学との交流に不可欠
数学・理系学部、経済学部、情報系学部で重視
・論理的思考力の指標
・データ分析やプログラミングの基礎
理科・理系学部、経済学部、情報系学部で重視
・論理的思考力の指標
・データ分析やプログラミングの基礎
社会・文系学部志望者に重要
・時事問題への関心や社会的視野の広さを示す
・幅広い知識と分析力が様々な学問分野で役立つ

各科目の評価比重

総合型選抜の内申点における各科目の評価基準

各科目の評価比重は、大学や学部によって異なりますが、一般的な傾向として以下の点が挙げられます。

  • 志望学部との関連性
  • 基礎学力の重視
  • 総合的な学力バランス
  • 学年ごとの重み付け
  • 選択科目の扱い

これらの要素を考慮しながら、志望大学の方針に沿った学習計画を立てることが重要です。例えば、工学部志望者であれば数学や理科に重点を置き、外国語学部志望者であれば英語の比重を高くするなど、戦略的に学習を進めましょう.

内申点は総合型選抜で重要な評価要素の1つですが、それだけで合否が決まるわけではありません。大学のアドミッションポリシーに沿った、志願者の個性や能力、意欲なども総合的に評価されます。

したがって、内申点を意識しつつ、自分の強みを最大限にアピールできるよう準備することが大切です。

なお、下の記事では悪い成績がどれほど総合型選抜試験に不利に働くのか、その実態を詳しく解説しています。「この成績で合格できるかな…」と不安な人はぜひ参考にしてください。

総合型選抜の合格に向けた内申点の作り方

三者面談の様子

総合型選抜で合格を目指すには、内申点を効果的に上げることが重要です。

ここでは、下記4つの観点から総合型選抜の合格に向けた内申点の作り方を解説します。

  • 授業態度の改善
  • 効果的な学習方法
  • 提出物と課題の管理
  • 部活動やボランティアの活用

授業態度の改善

授業態度の改善

授業態度の改善は、内申点向上の第一歩です。教師からの評価を高めるだけでなく、学習効果も上がり、結果として成績向上につながります。

次の4つが授業で意識すべきポイントです。

  • 積極的な発言
  • 姿勢と目線の管理
  • 効果的なノートテイキング
  • 遅刻・欠席の削減

例えば、授業中に疑問点があれば積極的に質問することで、教科への積極性をアピールできます。また、教師が話すことに相槌を打つなど、授業への意欲を伝えましょう。さらに、要点をまとめたノートを工夫して作ることで理解度が深まり、復習にも役立ちますよ。

最後に、最も重要なのは遅刻と欠席をしないことです。出席状況は評価の大部分を占めます。自己管理を徹底し、体調管理に気をつけましょう。

このような授業態度の改善は、成績向上だけでなく教師からの評価と内申点アップにつながります。

遅刻や欠席が総合型選抜試験に与える影響度合いをより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

効果的な学習方法

効果的な学習方法

日々の学習は、内申点アップの基本です。ただ漠然と勉強するのではなく、効率的な学習方法を身につけましょう。
効果的な学習のコツとして、次の4つを意識してみてください。

  • 予習・復習の習慣化
  • 苦手科目への重点的な取り組み
  • 計画的な定期テスト対策
  • 日々の学習時間の確保

授業前には教科書に目を通し、授業後は学んだ内容を整理することで理解度が深まります。また、苦手科目を避けずに重点的に学習時間を確保し、バランスの取れた学力を身につけられるようにしましょう。

加えて、テスト対策を計画的に行うことも重要です。

提出物と課題の管理

提出物や課題の管理も内申点に大きく影響します。単に提出するだけではなく、内容や提出方法にも気を配ることが大切です。

まず、提出期限を守ることは基本中の基本です。また、レポートや課題は内容だけでなく、見た目の丁寧さも評価の対象となります。

例えば、課題に自分なりの工夫や考察を加えてみるとオリジナリティが出て高評価を得られるでしょう。

部活動やボランティア活動の活用

部活動や生徒会・ボランティア活動などは、学業以外の面での成長を示す重要な機会です。これらの活動を通じて得られる経験や能力は、内申点にも反映されます。

例えば、部活動では主将などの役職に就くことで、責任感の強さとリーダーシップをアピールできるでしょう。また、地域のボランティア活動への積極的な参加は、社会性と協調性を示すことができます。

内申点の向上には時間がかかるため、早い段階から計画的に取り組むことが重要です。日々の小さな努力の積み重ねが、大きな成果につながります。

さらにこれらの取り組みは、大学入学後の学習や社会人としての基礎力にも役立つでしょう。部活動や生徒会での活動経験が総合型選抜試験に与える影響度合いを詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。

総合型選抜における内申点以外の評価要素

総合型選抜では、内申点以外にもいくつか評価される要素があります。

そこで、ここからは総合型選抜における内申点以外の評価要素を、5つにまとめて紹介します。

  • 面接での自己PR
  • 小論文の書き方
  • 志望理由書の書き方
  • 特別な才能のアピール方法
  • 資格の活用法

面接での自己PR

面接は、受験生の人柄や意欲を直接評価する貴重な機会。限られた時間の中で自分の魅力を最大限アピールするためには、十分な準備が必要です。

効果的な自己PRを作成するために、次の4つを意識して準備しましょう。

効果的な自己PRを作成するポイント
  • 志望理由の明確化
  • 具体的なエピソードの準備
  • 質問への対応力強化
  • 適切な態度と表情の練習

志望理由を説明する際は、大学や学部の特色と自身の目標を具体的に結びつけることが重要です。また、自身の強みや成長を示す具体的なエピソードを複数用意し、質問に応じて適切に使い分けられるよう練習しておくことも効果的でしょう。

小論文の書き方

小論文は、受験生の思考力や表現力を評価する試験です。論理的な文章構成と説得力のある主張が求められます。

小論文では、まず出題されたテーマを正確に理解し、論点を絞ることが大切です。そして、序論・本論・結論の構成を意識し、論理的に展開していきます。

自身の経験や社会の事例を用いて主張を裏付け、説得力を持たせましょう。準備期間では必ず第三者に添削してもらい、論理や表現の質を向上させることが大切です。

志望理由書の書き方

志望理由書は、大学への志望動機と自身の適性をアピールする重要な書類です。単なる志望動機の羅列ではなく、自己分析と大学研究の結果を効果的に組み合わせることが求められます。

志望理由書作成のポイントは次の4つです。

志望理由書を作成するポイント
  • 徹底した大学研究
  • 深い自己分析
  • 大学と自身のマッチング
  • 具体的な記述

志望大学や学部の特色を十分に調べ、自身の強みや興味、将来の目標と結びつけて説明することが重要です。抽象的な表現を避け、具体的なエピソードや学習計画を盛り込むことで、より説得力のある志望理由書になります。

特別な才能のアピール方法

特別な才能や能力は、総合型選抜では高く評価される可能性があります。しかし、単に才能があるだけでなく、それをどのように伸ばし、大学での学びや将来にどう活かすかを示すことが大切です。

例えば、大会での入賞や活動の成果など具体的な実績を整理し、それを達成するための努力を示すのは効果的です。また、才能を大学入学後どのように活かし、発展させていくかという将来展望を説明しましょう。

このような方法で特別な才能をアピールすれば、他の志願者との差別化を図れますよ。

資格の活用法

高校時代に取得した資格は、学習意欲や専門性をアピールする有効な手段です。ただし、単に資格を列挙するだけでなく、どのように活用するかを示しましょう。志望学部に関連する資格を挙げ、学習過程を具体的に説明することで学習意欲をアピールできます。

また、その資格を活かした活動や経験があれば、併せて紹介しましょう。大学入学後、その資格をどのように活かしていくかという計画を示すことで、より説得力が増します。

総合型選抜は、受験生の個性や潜在能力、将来性が大きく重視される試験です。資格を通じて自分の強みを積極的にアピールすることが合格への近道となります。

総合型選抜における資格の重要性をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

低い内申点で総合型選抜を勝ち抜く3つのコツ

内申点が低くても、総合型選抜での合格を諦める必要はありません。

ここでは、低い内申点で総合型選抜を勝ち抜くコツを、3つにまとめて紹介します。

  • 自己分析による強みの発掘
  • 課外活動やボランティア経験の強調
  • 面接での逆転戦略

コツ1:自己分析による強みの発掘

自己分析は、内申点以外の強みを見出すために必須のステップです。自分自身を客観的に見つめ直すことで、これまで気づかなかった長所や特徴を発見できる可能性があります。

自己分析の進め方は次の手順を参考にしてみてください。

自己分析の進め方
  • 過去の経験を振り返る
  • 得意分野を明確にする
  • 性格の長所を把握する
  • 将来の目標と結びつける

まず、学校生活や部活動、課外活動など、印象に残る経験をリストアップします。その中から、特に力を発揮できた場面や成長を感じたできごとを抽出していきましょう。この作業を通じて得意分野が明確になってくるはずです。

次に、周囲の評価も参考にしながら、自分の性格の強みを客観的に分析してみましょう。例えば、粘り強さや創造性、コミュニケーション能力などが挙げられるかもしれません。

最後に、発見した強みを志望学部での学びや将来の目標と結びつけ、言語化します。これにより、内申点では表現しきれない自分の価値を見出し、アピールポイントを明確にできるでしょう。

コツ2:課外活動やボランティア経験の強調

学業以外の活動実績は、内申点の低さをカバーする有効な手段です。部活動やボランティア活動などの経験を通じて得た学びや成長を積極的にアピールすることで、多面的な評価を得られます。

やり方としては次のような手順で進めていくのが良いでしょう。
まず、取り組んだ活動の内容、自分の役割、達成した成果を整理します。その際、活動を通じてどのような気づきや成長があったのかを明確にすることが重要です。

次に、これらの経験と志望学部での学びや将来の目標との関連性を示します。例えば、環境保護活動の経験があれば、その経験を環境関連の学部でどのように活かせるのか説明できます。

最後に、活動の中で特に印象に残るエピソードを用意し、自分の強みや成長を効果的に伝える準備をします。これらの経験を通じて得た能力や視点が、大学での学びにどのように活かせるかを示しましょう。

コツ3:面接での逆転戦略

面接は、内申点の低さをカバーし、逆転合格を狙える重要な機会です。限られた時間で自分の魅力を最大限アピールするためには、綿密な準備と戦略が求められます。

面接で逆転戦略を狙うなら、次の4つのポイントをおさえましょう。

面接で逆転戦略を狙うポイント
  • 志望理由の明確化
  • 質問への対応力強化
  • 姿勢と表情の改善
  • コミュニケーション力の向上

まずは志望理由を明確にするため、大学・学部の特徴と自分の適性を結びつけられるようにします。単なる憧れではなく、その大学・学部で自分がどう成長していきたいのかを説明できるようにしましょう。

次に、想定される質問に対する回答を用意し、練習を重ねます。特に、内申点の低さを指摘された場合の対応を考えておくことが重要です。例えば、内申点の低さを克服するために行った努力や、学業以外での成長などをアピールするのは有効です。

加えて、自信に満ちた態度と表情で面接に臨めるよう練習しましょう。姿勢を正し、相手の目を見て話すなど、非言語コミュニケーションも大切です。

準備が整えば、模擬面接で的確な受け答えと表現力を磨きます。友人や先生に協力してもらい練習を重ねることで、本番には自信を持って臨めるでしょう。

まとめ

総合型選抜で内申点は重要な評価要素の1つです。

ただし、それだけで合否が決まるわけではありません。総合型選抜では志望理由書や面接、小論文など、多様な側面から総合的に評価されます。日々の学習への真摯な取り組みはもちろん、部活動やボランティアなどの課外活動にも積極的に参加しましょう。

バランス良くアピールポイントを増やしていくことが、総合型選抜合格への近道です。なお、次の記事では内申点を含め、総合型選抜試験に必要なものをまとめて解説しているのであわせて参考にしてください。

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この記事を書いた人

【プロフィール】
はじめて総合型選抜入試を受験する方に向け、合格に役立つ情報を網羅的に提供。一般選抜入試に偏ることなく、総合型選抜入試に特化した情報を提供することで、受験者の可能性を最大限に引き出すことを目指します。
【専門分野】
総合型選抜入試/学校推薦型選抜入試/一般選抜入試

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