この記事では名称以外の変更点も交え、総合型選抜とAO入試の違いを解説します。
「総合型選抜とAO入試は何が違うの?」
「AO入試から総合型選抜に変わったのには何か理由があったのかな…」
2020年度入試(2021年4月の入学者)より、AO入試は「総合型選抜試験」へと名称が変更されました。実際には、名称変更に伴い、試験内容といった中身も変わった点があるのです。
ただ、AO入試のイメージが強いことから、具体的にどんな違いがあるのかあいまいな人は多いですよね。
AO入試をイメージしたまま総合型選抜試験を受験しては「もっとちゃんと調べておけばよかった…」と後悔しかねません。
そこで、本記事では総合型選抜とAO入試の違いをわかりやすく解説します。AO入試から総合型選抜に名称が変更された理由も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 総合型選抜試験では学力検査が必須
- より公平に総合的な能力を評価するためAO入試は総合型選抜に名称変更された
- 大学でやりたいことが明確な人は総合型選抜試験に受かりやすい傾向にある
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総合型選抜とAO入試の違い
さっそく、次のトピック別で、総合型選抜とAO入試の違いを解説します。
- 学力試験の有無
- 試験内容
- 必要な学力
学力試験の有無
項目 | 詳細 |
---|---|
総合型選抜 | 学力検査が必須 |
AO入試 | 学力を問われるケースが少ない |
AO入試では、学力試験が必須ではない場合が多かったですが、総合型選抜では学力試験を採用している学校が増えています。学力だけでなく、幅広い能力を評価するための変更点の一つです。
具体的には、総合型選抜では面接や書類審査に加えて、学力試験が含まれることがあり、学力も重要な評価項目として扱われています。そのため、大学側が求める基準を満たすためには、一定の学力が必要です。
なお、総合型選抜試験の学力試験についてより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
試験内容
項目 | 詳細 |
---|---|
総合型選抜 | 書類審査・面接・学力テスト・小論文など |
AO入試 | 書類審査・面接・面談 |
総合型選抜とAO入試には、試験内容についても違いがあります。AO入試では、面接や自己推薦書などで個人の適性や意欲をアピールすることが重要でした。
一方、総合型選抜では課題提出や小論文の執筆、グループディスカッションなどが試験内容に含まれる場合があります。そのため、総合型選抜ではより多面的な能力が求められ、単なる自己アピールだけでなく、問題解決能力やコミュニケーション能力も重視されるようになりました。
試験内容については、学校によって異なるため、説明会や先輩などに対策方法を聞いておくと良いでしょう。なお、総合型選抜の試験内容をより詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。
必要な学力
項目 | 詳細 |
---|---|
総合型選抜 | 学力テストがあるため対策が必要 |
AO入試 | 学力テストは実施されないため不要 |
総合型選抜では、AO入試よりも学力が重視される傾向があります。
AO入試では、学力以外の要素が強く評価されるケースが多いです。一方、総合型選抜では学力試験が含まれるケースが一般的になりました。
そのため、総合型選抜を受験する際には、自己PRや活動実績だけでなく、学力面の準備も欠かせません。書類選考や面接も重要ですが、学力も問われるようになっているため、対策を怠らないようにしましょう。
総合型選抜とAO入試の共通点
総合型選抜とAO入試は違いがある一方で、多くの共通点もあります。
ここからは、総合型選抜とAO入試の共通点を、3つにまとめて解説します。
- 試験で重視する項目
- 出願の条件
- 受験時期
試験で重視する項目
総合型選抜とAO入試試験では、次のような同一の項目が重視されます。
- 受験生の個性・意欲
- 将来の目標など
学力試験が含まれるようになった総合型選抜でも、依然として面接や自己推薦書を通じて、以下の評価がされます。
- 受験生が何を学びたいのか
- どのように大学で成長したいのかを強くアピール
また、課外活動やボランティア経験、部活動などの実績も評価の対象となるため、学外での経験や自己成長の証明も重要です。
自分が目標としている将来のために、必要な資格を取得したりボランティア活動に参加してみると、評価が上がるかもしれません。学生の頃から必要な資格などを意識して、積極的に行動しておきましょう。
なお、総合型選抜試験で重視される評定について詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
出願の条件
総合型選抜とAO入試の出願条件にも共通点があります。どちらも、志望理由書や推薦書、自己PR文などの書類提出が必要とされるケースが多いです。
書類は、受験生の個性や将来の目標を示す重要な材料となります。また、学校での成績や活動実績が求められる点も同じです。大学が求める学生像に合致するかどうかを確認するための重要な基準となります。
提出書類など、総合型選抜試験に必要なものを詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。
受験時期
総合型選抜とAO入試は、どちらも一般入試とは異なる受験時期に実施されるケースが多いです。そのため、一般入試よりも早い段階で進路を決定できるメリットがあります。
総合型選抜やAO入試の出願は、秋から冬にかけて行われ合格発表も早いため、合格者は入学に向けて余裕を持った準備が可能です。
しかし、受験が終わったからといって勉強を怠ると、入学してから遅れを感じてしまうかもしれません。受験時期は早いですが、合格したからといって安心せずに勉強を続けましょう。
なお、総合型選抜試験のスケジュールについて詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。
AO入試から総合型選抜に名称が変更された理由
総合型選抜に名称変更された背景には、受験生の学力を含めた総合的な能力を、より公平に評価するという目的があります。名称変更に伴い、大学側は学力と個性のバランスを重視し、より多面的な選考が行えるようになりました。
また、「総合型選抜」という名称は、単に「学力以外の能力を評価する」というAO入試のイメージを刷新し、より包括的な選考プロセスであると強調しています。名称変更は単なる言葉の変更にとどまらず、選考基準や試験内容の変化も伴っているといえるでしょう。
総合型選抜(旧AO入試)に受かりやすい人の特徴
ここからは、総合型選抜に受かりやすい人の特徴を、3つにまとめて解説します。
- 十分な学力がある
- 大学でやりたいことが明確な人
- 取得資格や部活の実績がある
十分な学力がある
総合型選抜では、旧AO入試に比べて学力が重視されるようになりました。そのため、学力試験がある場合に備えて、十分な学力を持っていることが重要です。
学力が備わっていると、試験の際に安心感が生まれ、他の面でも自信を持ってアピールできます。特に、自分が志望する大学や学部で求められる学力水準をしっかりと確認し、内容に見合った準備をしましょう。
大学でやりたいことが明確な人
総合型選抜では、大学で何を学びたいのか、どのような研究や活動を行いたいのかが明確かが評価されます。大学側としては、受験生が具体的な目標を持っているかどうかを重視し、目標に向かって努力できるかを見極める試験です。
そのため、志望理由書や面接では、自分の興味関心や将来の目標を具体的に説明できるようにしておきましょう。
取得資格や部活の実績がある
取得資格や部活動の実績は、総合型選抜において強いアピールポイントとなります。学生時代の実績は、受験生が努力を積み重ねてきた証であり、大学での学びにも積極的に取り組む姿勢を示すものです。
特に、志望する学部に関連する資格や実績を持っている場合、大きなプラス評価となる可能性があります。また、リーダーシップやチームワークの経験を持つ受験生は、面接や書類審査でその点を強調すると効果的です。
学生時代に努力した経験をアピールできるように、資格の取得や部活動で実績を残せるように行動しておきましょう。
総合型選抜で資格や部活がどう評価されるのかを詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
まとめ
総合型選抜とAO入試の違いと共通点、そして総合型選抜に受かりやすい人の特徴について解説しました。総合型選抜は、名称の変更だけでなく、試験内容や選考基準にも変化が見られます。
学力が重視されるようになった一方で、受験生の個性や目標が引き続き評価されることも大切です。総合型選抜での合格を目指すためには、学力の向上とともに、自分自身の強みや目標を明確にし、しっかりとアピールできる準備が必要です。
自分の将来を叶えるために、入学したい大学があるという方は、総合型選抜を利用して受験をしてみてはいかがでしょうか。