総合型選抜(旧AO入試)志望理由書の書き方【例文とNGワード】

総合型選抜(旧AO入試)志望理由書の書き方【例文とNGワード】

この記事では例文やNGワードも交え、総合型選抜における志望理由書の書き方を解説します。

「総合型選抜の受験に必要な志望理由書はどんなものなんだろう?」
「志望理由にはどんなことを書けばいいのかな…」

総合型選抜の受験に志望理由書の提出が必要なことは知っているものの、どんな書類なのかイメージが湧かない人は多いですよね。

また、実際にどんなことをどういった手順で書けばいいのかわからない人もいるはず。

そこで、本記事では総合型選抜試験における志望理由書の書き方を解説します。例文やNGワードもあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

この記事の要約
  • 志望理由書は総合型選抜の合否に影響する重要な書類
  • 志望理由書では、具体的なエピソードを添えて志望理由を書く
  • 質の良い志望理由書を作成するために自己分析と添削が不可欠

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目次

総合型選抜における志望理由書の基礎知識

はじめに次のトピック別で、総合型選抜における志望理由書の基礎知識を解説します。

  • 志望理由書とは
  • 志望理由書の重要性

なお、総合型選抜において志望理由書は多くの大学で必要な書類であり、合否に影響する重要な要素です。万全な対策を行うことで、大学側に自分の思いをうまく伝えられます。

志望理由書とは

志望理由書とは、自分が大学に入学したい理由を示す書類です。

大学は、受験生の学びの意欲・入学の目的・将来の目標などを志望理由書から判断します。自分は「なぜこの大学に入りたいのか」を具体的に示す必要があります。

一方で、自己推薦書や自己PR書は大学に自分をアピールする書類です。自分の実績や能力を示します。

志望理由書と自己推薦書では、記載する内容が異なるので、区別することが重要です。

志望理由書の重要性

志望理由書は、総合型選抜においてもっとも重要な書類です。なぜなら、総合型選抜は「大学で何を学び、どう将来に活かすのか」を強く問う入試だからです。

大学は、志望理由書をもとに、受験生の学びの意欲・適性・スキルなどを総合的に判断します。志望理由書は、1次選考(書類審査)の選抜材料となり、面接や小論文などの内容にも活用されます。

志望理由書がいらない大学であっても、面接で直接志望理由や学びたい内容を聞かれる場合が多いです。志望理由書がいらなくても、志望理由をしっかり答えられる準備をする必要があります。

総合型選抜における志望理由書は、受験生が大学入学に適しているかを判断する重要な書類となります。

総合型選抜の志望理由書で避けるべきNGワード

ここからは、総合型選抜の志望理由書を書くにあたり、避けるべきNGワードを3つのパターンにまとめて紹介します。

  • 抽象的な表現
  • ネガティブな表現
  • 他の大学を引き合いに出す表現

上記のNGワードが志望理由書に含まれていると、印象が悪くなるおそれがあるため注意が必要です。

NGワード1:抽象的な表現

志望理由書では、次のような抽象的な表現は避けましょう。具体性に欠け、志望動機が薄くなるからです。

  • さまざまな
  • 多様な
  • いろいろな

志望理由書では具体的で論理的に自分の考えを伝える必要があります。「さまざま」や「いろいろ」とは、具体的にどんなことを指すのかを明確に述べることが大切です。

NGワード2:ネガティブな表現

志望理由書では、次のようなネガティブな印象で終わる書き方や表現は避けましょう。自己評価を低くし、やる気がない印象を与えてしまうからです。

「高校時代の教育ボランティアでは、子どもたちにうまく教えることができず、挫折感を感じました。貴学で学べば自分の能力を高められると思います。」

より適切な表現としては、下記のように成長意欲を示すことが必要です。

「高校時代の教育ボランティア経験を通じて、子どもたちにうまく教えることの難しさを実感しました。その経験が教育に対する深い興味につながり、指導方法について考えるきっかけとなりました。貴学で学ぶことで効果的な指導を身につけ、現場で役立てていきたいです。」

志望理由書では過去の経験を前向きにとらえ、自分の成長の糧にすることが重要です。

NGワード3:他の大学を引き合いに出す表現

志望理由書では、次のような他の大学を引き合いに出し、志望校を持ち上げる表現は良い印象を与えません。他校との比較する表現は「消去法で選んだのでは?」と誤解を招くおそれがあるからです。

「他の大学は▲▲だが、貴学は〇〇だから志望しました」

志望理由書では、志望校の魅力や志望校で学びたい理由を全面に述べることが大切です。

総合型選抜における志望理由書の書き方

ここからは、総合型選抜試験における志望理由書の書き方を、5つのポイントにまとめて解説します。

  • 大学を選んだ理由を書く
  • 大学で学びたいことを書く
  • 今まで頑張ってきたことを書く
  • 将来の目標を書く
  • 大学へのメッセージを書く

ポイント1:「なぜこの大学を選んだか」を書く

まず、志望理由書には「なぜこの大学を選んだのか」を明確に述べましょう。

大学を選んだ理由が不明瞭だと「うちの大学でなくてもいいのでは?」と思われてしまい、説得力に欠けます。

次のように、大学を選んだ理由は大学の特徴や大学の魅力を意識しながら答えましょう。

  • 貴学が掲げる「教育を通じて社会に貢献する人材の育成」という理念に共感し、自身の学びを深めるための理想的な環境が整っていると感じた。
  • 実践的なカリキュラムが多く、主体的な学びや研究活動が積極的に行われている点に魅力を感じた。

大学のカリキュラムや、教授の研究テーマなど、自分が興味あることや共感したことに注目します。大学を選んだ理由では、大学の特色やアドミッションポリシーに合わせた内容にすることが最善です。

ポイント2:「大学で学びたいこと」を具体化する

志望理由書には、大学で「どんなことを学びたいのか」を具体的に記載しましょう。

下記のように、自分の興味関心や学びたいと思ったきっかけなどを、自分のエピソードをそえて説明すると説得力が増します。

  • 高校時代の教育ボランティアで子どもたちに勉強を教えた経験から、教育分野に興味が湧いた。
  • 発達段階に適した教育アプローチを学び、子どもの個性や特性に応じた指導法を身につけることを目指したい。
  • 貴学の多様な教育実習の機会や、先進的な教育方法を学べるカリキュラムを活用したいと考えている。

大学入学後の学習に関して「なぜ学びたいのか」「学ぼうと思ったきっかけ」「分野の中で特にどんなことを学びたいのか」を具体的に説明できると、情熱が伝わります。

ポイント3:「今まで頑張ってきたこと」をつなげる

志望理由書では「過去の活動を通して得た経験を、いかに大学での学びへ繋げるかを記載できるか」が重要です。

次のように、部活動ボランティア活動・生徒会活動などを通じて、どのような学びや経験を得られたのかを深掘りします。

  • 高校生の時に参加した教育ボランティア活動を通じて、教育に対して強い関心を抱くようになった。
  • 地域の小中学生に学習支援を行なった経験から、個人の能力に合わせた指導の重要性を痛感した。
  • ボランティア活動を通じて、教えることの楽しさと、子供達が成長する瞬間に喜びを感じ、教師になる目標ができた。

今までの活動から得られた経験や学び、目標を具体的なエピソードで説明できると志望理由が深まります。

ポイント4:「将来にどう活かすか」を掲げる

志望理由書には「大学での学びを将来へどう活かすのか」を記載しましょう。

次のように将来の目標を具体的に描くことで、学びへの意欲をアピールすることにつながります。

  • 将来は、個々の子どもの個性や発達に寄り添いながら、各自が持つ能力を最大限に引き出す教育を実践したい。
  • 特に、学習面で困難を抱える子どもたちに対して、適切なサポートを行い、学びの楽しさを提供できる教師になりたい。
  • 貴学で学んだ知識を活かし、すべての子どもが自分らしく成長できるような教育環境を作り上げていきたいと考えている。

具体的な目標であるほど、学びの目的が明確になり、大学にアピールできます。

ポイント5:「大学へのメッセージ」で締める

志望理由書の最後は「自分がその大学で学ぶべき人物である」ことのアピール文で締めましょう。

ここまでの内容を踏まえ、自分の強みや意欲を強調し、下記のような前向きなメッセージを送ります。

  • 貴学で学ぶことで、理論と実践の両面から、私が目指す「個別に対応した教育」のスキルをさらに高めることができると確信している。
  • 自分の経験を活かし、教育現場で直面する課題に取り組み、子どもたちの成長を支える力を身につけるために、貴学で学ぶことが必要である。

総合型選抜の志望理由書では、大学に対する憧れだけを表現するのではありません。具体的な「理由」「過去の経験」「学びたい意欲」「将来の目標」に結びつけて述べることが重要です。

総合型選抜に合格する志望理由書を作る3つのコツ

ここからは、総合型選抜試験の合格に向けた志望理由書を作るコツを、3つにまとめて解説します。

  • 自己分析する
  • 添削してもらう
  • コピーをとっておく

コツ1:自己分析する

志望理由書を作るうえでは、自己分析が不可欠です。自分が興味関心のあることや今までの経験、価値観などが志望理由につながるからです。

自己分析では、小学校、中学校、高校など各フェーズごとに次のような振り返りをします。

  • 興味があったこと
  • 得意だったこと
  • 苦手だったこと
  • 頑張ったこと
  • つらかったこと
  • 人間関係について

それぞれの出来事を書き出すことで大学で学びたいことが見えてきます。より印象に残っているエピソードを深掘りをすると、説得力のある志望理由に仕上がります。

コツ2:添削してもらう

志望理由書は、高校の先生や塾の講師などに添削してもらうことが大切です。複数の人に見てもらうことで、さまざまな視点から意見をもらえます。

次のことを中心にフィードバックをもらえると、質の良い志望理由書を作成できます。

  • 大学を志望する理由が明確か
  • 将来の目標が具体的か
  • 自分の経験が反映されているか
  • 文章が論理的にまとまっているか
  • 誤字脱字はないか

志望理由書は提出までに何回でも書き直しが可能です。納得がいくまで繰り返し推敲して完成度を高めましょう。

コツ3:コピーをとっておく 

志望理由書は必ずコピーをして、自分の手元に置いておきましょう。理由は、志望理由書に書かれている内容が面接で質問されたり、小論文の題材になったりするからです。

実際に早稲田大学明治大学立教大学など多くの大学において面接で志望理由を聞いています。「何を書いたのか忘れてしまった」とならないように、志望理由書に書いた内容を確認できる状態にすることが大切です。

下記の記事では、面接で志望理由を聞かれた体験談などが紹介されています。参考にしてください。

まとめ

総合型選抜において、志望理由書は重要な書類の1つであり、合否に大きく影響します。志望理由書では、自分が「なぜこの大学に入りたいのか」を具体的かつ論理的に説明することが大切です。

大学を志望する理由、大学で学びたいこと、将来の目標などを自分のエピソードとともに説明しましょう。説得力のある志望理由書に仕上げるために、自己分析や添削をもらうことが重要です。

総合型選抜では、志望理由書以外にも、重要な書類があります。下記の記事を参考にして、総合型選抜の合格に向けて、万全な対策を進めましょう。

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この記事を書いた人

松 かんなのアバター 松 かんな Webライター

【プロフィール】
2024年5月より、ライターとして活動を開始。教育・ハウスメンテナンス・転職に関するSEO記事を専門に執筆しています。読者が理解しやすいよう、具体例を交えつつ丁寧な執筆を心がけています。
【専門分野】
教育/食育/ハウスメンテナンス
【保有資格】
管理栄養士
栄養教諭1種免許

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