学校推薦型選抜の面接試験・対策ガイド【質問例&身だしなみ】

学校推薦型選抜の面接試験・対策ガイド【質問例&身だしなみ】

この記事では質問例や身だしなみも交え、学校推薦型選抜における面接試験の対策方法を解説します。

「学校推薦型選抜の面接ではどんなことを聞かれるんだろう?」
「試験当日はどんな服装で行けばいいのかな…」
「質問にうまく答えられなくて落ちたらどうしよう…」

学校推薦型選抜の受験を考えているものの、面接試験のイメージが湧かず、不安な人は多いですよね。

本番を想定した準備が疎かなまま試験当日をむかえては「もっとちゃんと対策すればよかった…」と後悔しかねません。

そこで本記事では質問例も交え、合格に向けた学校推薦型選抜における面接試験の対策方法を解説します。試験当日の適した身だしなみも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

この記事の要約
  • 面接の形式は個人・集団・グループディスカッションの3種類
  • 本格的な対策の開始は3ヶ月前
  • 面接当日の身だしなみは清潔感が重要

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目次

学校推薦型選抜における面接試験とは

学校推薦型選抜の面接は、書類や学力だけでは測れない「人物面」を評価する試験です。

ここでは下記のトピック別で、面接試験の特徴を詳しく解説します。

面接試験の重要性

学校推薦型選抜における面接試験の重要性

面接は、学校推薦型選抜において合否に直結する重要な試験です。受験生の個性や大学への適性が評価されます。

面接試験では、書類や学力試験では測れない「人間性」を他の試験形式よりも評価しやすいです。試験官と対面することで、人間性やコミュニケーション能力が直接伝わります。

大学のアドミッションポリシー(大学が求める人物像)と合っているかも重要です。大学入学後に学びたいことや将来像と合うかを見極められます。

面接では、具体的なエピソードを交えて熱意をアピールしましょう。大学で「何をどう学びたいか」「将来どう貢献したいか」を伝えます。

面接試験は、学校推薦型選抜で必ずと言ってよいほど課せられます。志望校で学ぶにふさわしい人物であることを自身の言葉で伝える大切な場なのです。

面接形式は全3種類

面接形式は全3種類

学校推薦型選抜の面接試験は、主に3つの形式のいずれかが実施されます。それぞれの特徴を事前に理解しておきましょう。

受験生1人に対して面接官1名、または複数名が対話する形式です。受験生の考えや人間性を深く掘り下げて評価されます。提出書類の内容について質問されることがあります。

どの面接形式が行われるかは、大学や学部によって異なります。募集要項を確認し、各形式に合わせた準備を進めてください。

面接試験で評価されるポイント

面接試験で評価されるポイント

面接試験では、主に次の3つのポイントで評価されます。大学入学後と卒業後の将来性や、大学で学ぶ適性を見極めるためです。

「なぜここで学びたいのか」という熱意の強さが試されます。学びの目的と理由を明確に述べると面接官にも伝わりやすいです。高校生活での実体験に基づいて、あなたの本気度を示しましょう。

上記の評価ポイントを理解し、最大限アピールできるよう準備を進めましょう。

面接試験の合格に向けた対策スケジュール

学校推薦型選抜の面接合格には、計画的な準備が不可欠です。面接に向けて自分のことを振り返り、上手に話せるようになるには、取り組む時間が必要だからです。

そこでここからはスケジュール別に、面接試験の合格に向けた対策手順を解説します。

【面接3ヶ月前】自己分析に取り組む

面接試験の合格に向けた対策スケジュール 【面接3ヶ月前】自己分析に取り組む

学校推薦型選抜の面接準備は、まず自己分析から始めましょう。面接本番の約3ヶ月前を目安に、自分自身とじっくり向き合う時間を作ります。自信を持って面接に臨むための土台になります。

次の4ステップを踏んで、具体的な自己分析を進めていきましょう。

  • STEP1:自分の長所・短所、得意なこと・苦手なことを書き出し、自分を客観的に把握する
  • STEP2:学業、部活動、ボランティア等のこれまでの経験を振り返り、具体的なエピソードとして整理する
  • STEP3:本当に興味がある分野や、将来達成したい目標を明確にし、言葉にする
  • STEP4:志望校・志望学部で学びたい根本的な理由を、納得いくまで深く掘り下げる

面接前3ヶ月前に自己分析を行うことで、志望理由書と一貫性のあるアピールができるようになります。

【面接1ヶ月前】模擬練習を重ねる

面接試験の合格に向けた対策スケジュール 【面接1ヶ月前】模擬練習を重ねる

面接1ヶ月前からは、いよいよ実践的な模擬練習を重ねていきましょう。面接1ヶ月前の模擬面接の質と量が、本番での対応力に影響します。

次の3ステップを参考に、模擬練習に取り組みましょう。

  • STEP1:志望校の過去の質問例や想定される質問をリストアップ。大学の募集要項やウェブサイトも確認し、傾向を掴む
  • STEP2:作成した質問リストに基づき、各質問に対する回答の骨子を準備する。伝えたい要点や、それを裏付ける具体的なエピソードを明確にする
  • STEP3:志望大学の理念、アドミッションポリシー、カリキュラム内容を改めて確認し、自分の回答に自然な形で結びつける

面接試験1ヶ月前に模擬練習を行うことで、どんな質問にも落ち着いて、自分の言葉で答えられる実践力が身につきます。

【1週間前】自分の言葉で話せるか最終チェックする

面接試験の合格に向けた対策スケジュール 【1週間前】自分の言葉で話せるか最終チェックする

面接1週間前は、これまでの準備を完璧な状態に仕上げる最終調整期間です。作成した回答を「自分の言葉」で自然に話せるか、最終確認しましょう。

準備した回答内容を丸暗記するのではなく、自分のものとして消化できているかを見直します。声に出して練習し、スムーズに言葉が出てくるか確かめてください。

声の大きさ、話すスピード、抑揚も意識することが重要です。視線や表情についても、鏡を見ながら練習し、相手に与える印象をチェックしましょう。

学校や塾で模擬面接を受ける機会があれば、先生からのフィードバックは真摯に受け止めます。具体的な改善点を見つけ、本番までに修正しておくことが大切です。

面接試験当日の入退室のマナーや、立ち居振る舞いも改めて確認しておくと、心に余裕が生まれます。1週間前の最終チェックをしておくことで、本番に落ち着いて臨めます。

【当日】忘れ物がないか確認する

面接試験の合格に向けた対策スケジュール 【当日】忘れ物がないか確認する

面接試験の当日は、家を出る前に必ず忘れ物がないかを確認しましょう。前もって準備しておけば、当日慌てるのを避けられます。

具体的には下記がカバンに入っているか必ず確認してください。

  • 受験票
  • 筆記用具
  • 身分証明書(生徒手帳など)
  • ハンカチ、ティッシュ
  • 募集要項
  • 提出書類のコピー
  • 身だしなみ用品(手鏡、くし、制汗シートなど)
  • ノート
  • 想定質問集

持ち物は前日までに準備を済ませ、当日は最終チェックのみにすると安心です。忘れ物で慌てることのないよう、万全の状態で面接に集中しましょう。

学校推薦型選抜の面接試験でよく聞かれる質問

学校推薦型選抜における面接試験でよく聞かれる質問は、おおよそ決まっています。ここでは回答例も交え、具体的な4つの質問を紹介します。

なお、人間性を評価する入試方式である総合型選抜の面接試験での質問例も参考になります。模範解答とNG例も紹介しているので、参考にしてください。

質問例1:志望理由を教えてください

学校推薦型選抜の面接試験でよく聞かれる質問 質問例1:志望理由を教えてください
回答例

「私が御校の経営学部を志望するのは、インターンシップ制度を通じて実践的な学びや社会と繋がる貴重な機会が提供されているからです。
高校の文化祭で企画リーダーを務めた際、チームで目標を達成する面白さと同時に、実社会で通用する力を養うことの重要性を痛感しました。インターンシップでは、企業が直面する実際の課題に触れることで、実践的な問題解決を学びたいです。
大学卒業後は、地域社会が抱える課題を解決する新しいサービスや事業を立ち上げ、その活性化に貢献したいです。」

この質問では「志望動機の強さ」と「大学の教育方針との相性」が見られています。

高校での学校生活や部活動での自分の経験と、志望する分野への興味を具体的に結びつけて話しましょう。「なぜ他の大学ではなく、この大学なのか」を、大学の特色や魅力と関連させます。

大学で学んだことを将来どのように活かしたいかを示すと、熱意と目的意識の高さが伝わります。

質問例2:自己PRをお願いします

学校推薦型選抜の面接試験でよく聞かれる質問 質問例2:自己PRをお願いします
回答例

「私の強みは、目標達成に向けて粘り強く努力を継続できる『継続力』です。
高校の吹奏楽部では、初心者が多い状況から全国大会出場という高い目標を掲げました。毎日の基礎練習はもちろん、仲間との課題解決のためのミーティングを重ね、演奏技術の向上に努めました。その結果、3年時には目標の全国大会に出場できました。
この経験で培った『継続力』と、目標達成のために周囲と協力する『協調性』を活かし、貴学での専門的な学びや研究活動にも積極的に挑戦したいと考えています。」

この質問では下記の視点で評価されます。

  • 受験生の強みや個性
  • 高校までの経験
  • 大学への貢献可能性

自己PRでは、まず自分の最もアピールしたい強みを明確にしましょう。強みが実際に発揮された「具体的なエピソード」を交えて話すことが重要です。

続けて、強みを大学での学びに「どう活かせるのか」、将来どのように貢献できるイメージを持っているかまで示します。PREP法(結論→理由→具体例→結論)を意識し、簡潔にまとめるのも良いでしょう。

質問例3:大学では何を学びたいですか?

学校推薦型選抜の面接試験でよく聞かれる質問 質問例3:大学では何を学びたいですか?
回答例

「私は貴学の経済学部で、現代社会における行動経済学の役割について深く研究したいと考えています。
高校の授業で、私たち市民の消費行動が市場や政策に与える影響について学び、興味を持ちました。〇〇教授の研究を知り、分析手法や社会への提言に強い関心を受けました。
充実したカリキュラムと、〇〇教授の指導のもとで専門性を高め、将来は人々のより良い意思決定を後押しできるような知見を得たいです。」

この質問では下記の視点で評価されます。

  • 学習意欲の具体性
  • 大学のカリキュラムへの理解度
  • 入学後の明確な目標

大学で学びたいことを、具体的な科目名や関心のある研究分野を挙げて説明しましょう。

なぜそれに興味を持ったのかという理由や、大学の情報を事前に調べます。大学での環境をどう活かして学びたいかを具体的に話すと「学習意欲の高さ」を伝えやすいです。

質問例4:大学卒業後はどんなことをしたいですか?

学校推薦型選抜の面接試験でよく聞かれる質問 質問例4:大学卒業後はどんなことをしたいですか?
回答例

「私は、情報セキュリティの専門知識を活かして、将来的には多くの人々が安心してデジタル技術を利用できる社会の実現に貢献したいと考えています。
御校で開講されているサイバーセキュリティ演習データ倫理に関する講義は、私が特に学びたい内容です。
卒業後は、まずセキュリティ関連企業で実務経験を積み、新しい技術から生じるリスクを予測し、未然に防ぐ仕組み作りにも挑戦したいです。」

この質問では下記の視点で評価されます。

  • 将来のビジョンが明確か
  • 大学での学びと卒業後の将来像の関連性
  • 社会への関心や貢献意欲

卒業後に「どんな分野で何をしたいか」という具体的な目標や夢を伝えましょう。大学での学びと目標達成を明確に結びつけて説明することが重要です。

社会にどう貢献したいかという貢献意識を示すと、社会への関心がより伝わるでしょう。

【男女別】学校推薦型選抜の面接試験に適した身だしなみ

学校推薦型選抜の面接では、第一印象を良くするために身だしなみが重要です。清潔感のある適切な服装や髪型で試験に臨みましょう。

ここからは男女別に、学校推薦型選抜の面接試験にふさわしい身だしなみを解説します。

より詳しい服装や髪型、靴、持ち物などの身だしなみ全般については、次の記事も参考にしてください。

【男子】服装・髪型・靴の選び方

学校推薦型選抜の面接試験に適した身だしなみ 【男子】服装・髪型・靴の選び方

男子生徒が面接で好印象を与えるためには、身だしなみの一つ一つの要素に気を配ることが大切です。

基本は、清潔感のある制服を校則通りに正しく着用します。特にシャツのシワや襟元・袖口の汚れには注意しましょう。

スーツを着用する場合は、紺・黒・グレーなどの無地のダークカラーを選びます。ネクタイは派手すぎない、落ち着いた色柄のものがふさわしいです。

上記のポイントを参考に、清潔感とTPOを意識した身だしなみで面接に臨みましょう。

【女子】服装・髪型・靴の選び方

学校推薦型選抜の面接試験に適した身だしなみ 【女子】服装・髪型・靴の選び方

女子生徒の面接では、品のある身だしなみが好印象に繋がります。

男子制度同様に、基本は、清潔感のある制服を校則通りに正しく着用します。スカート丈やリボンの形にも注意しましょう。

スーツを着用する場合は、無地のダークカラーが基本です。ブラウスは白無地を選び、フリルがついている派手な装飾は避けます。

上記の注意点を守り、面接官に良い第一印象を与えましょう。

学校推薦型選抜の面接試験へ臨む際によくある疑問

最後に学校推薦型選抜の面接試験へ臨む際によくある疑問へまとめて回答します。

面接で「落ちる」人の特徴は?

面接で「落ちる」人の特徴は?

面接で落ちる人の特徴は、回答の具体性が乏しく、大学への理解や熱意が十分に伝わらない点です。

話す内容が抽象的で、大学が掲げる「アドミッションポリシー」と自分の考えが明確に結びついていないと落ちます。自己PRや志望理由に「具体的なエピソード」がなく、ありきたりな内容では、個性や強みは面接官に響きません。

志望する大学や学部に関する情報収集が不足していると、学習意欲や関心の低さが見えてしまいます。結果として、入学後の学習についていけないのではないかと懸念されることもあります。

自分の言葉で伝えられるよう、前述した面接試験の合格に向けた対策スケジュールに沿って準備をしましょう。

受かる人・落ちる人の特徴ついてもっと詳しく知りたい人は、次の記事で解説も参考にしてください。

提出した願書や調査書は面接に影響する?

提出した願書や調査書は面接に影響する?

提出した願書や調査書は、面接の評価に影響します。

面接官は、事前に願書や調査書などの提出書類に目を通しています。そのため、願書に書いた志望理由や自己PRと、面接での発言内容に「一貫性」を持たせることが重要です。内容が一致していれば、発言の裏付けとなり、評価に繋がりやすくなります。

面接官が興味を持った内容については、面接でさらに「深掘りした質問」をされることがあります。自分の書いた内容を再確認し、答えられるように準備しておきましょう。

まとめ

学校推薦型選抜の面接は、事前準備と対策が合否を分けます。

まず面接の重要性や評価点を理解しておきましょう。自己分析から模擬練習、当日の確認まで計画的に進めることで、面接試験当日の対応力が上がります。

よく聞かれる質問への回答や、男女別の適切な身だしなみも高い評価を得るには大切な要素です。

面接で評価を下げる特徴や提出書類の影響も把握し、本記事を参考に万全の準備で合格を目指しましょう。

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