都立高校の推薦入試って、倍率どれくらいなんだろう?
倍率が高いと聞くけど、本当に受ける意味あるのかな…
都立高校の推薦入試を検討し始めると、まず気になるのが倍率の高さです。
ただ、倍率の数字だけで「無理そう」と判断するのはもったいない話です。学科やエリアによって倍率は大きく異なります。正しく読み解けば志望校選びの強い味方になります。
そこでこの記事では学校別の傾向や発表時期も交え、都立高校における推薦入試の倍率を紹介します。倍率を踏まえ、受験すべきかも解説するので、ぜひ参考にしてください。
都立高校の推薦入試がどんな試験か詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

- 都立推薦の平均倍率は約2〜2.5倍で学科差が大きい
- 23区内の進学校や専門学科は倍率3倍超も珍しくない
- 高倍率でも内申点と面接対策次第で十分合格を狙える
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都立高校・推薦入試の倍率目安

都立高校の推薦入試は、一般入試と比べて募集人数が少なく倍率が高くなりやすい傾向があります。
ただし「倍率が高い=難しい」と単純に考えるのは危険です。学科やエリア、倍率の種類など複数の観点から数字を読み解く必要があります。
ここからは次の4つの倍率に関する基本知識を解説します。
平均倍率は約2倍強
都立高校の推薦入試における全体の平均倍率は、例年おおむね2〜2.5倍で推移しています。
推薦入試では、各校の募集人員が定員の20〜30%程度です。一般入試より枠が小さく、倍率が上がりやすい構造といえます。
たとえば定員320人の普通科高校では、推薦枠が約64人(20%)です。128人が応募すれば倍率は2倍になります。実際には人気校で3倍を超えるケースもあれば、定員割れに近い学校も存在します。
平均倍率だけで判断せず、志望校ごとの倍率を個別に確認することが大切です。
学科別の倍率差
学科によって倍率は大きく異なります。専門学科や総合学科は普通科より倍率が高くなる傾向にあります。
専門学科は学校数が限られるため、志望者が特定の学校に集中しやすいのが主な理由です。
東京都教育委員会の発表データをもとにした学科別の倍率目安は、次のとおりです。
| 学科 | 推薦入試の倍率目安 |
|---|---|
| 普通科 | 2〜2.5倍 |
| 商業科 | 1.5〜2倍 |
| 工業科 | 1.2〜1.8倍 |
| 総合学科 | 2〜3倍 |
| 芸術系・体育系 | 2.5〜4倍 |
芸術系や体育系の学科は都内に数校しかありません。倍率4倍を超える年度もあります。一方、工業科は定員割れが発生する学校もあり、学科選びが合否に直結するといえます。
私立入試との倍率差異
都立推薦の倍率は私立の推薦入試と比べて高くなりやすいのが特徴です。
私立高校の単願推薦は、内申基準を満たせばほぼ合格となる学校が大半です。実質倍率は1.0〜1.1倍にとどまるケースが多くなっています。
一方、都立推薦は面接や小論文・集団討論も含めた総合評価で合否が決まります。内申基準だけでは合格が保証されません。
「私立推薦なら確実なのに、都立推薦は落ちるかも」と不安を持つ保護者は少なくありません。都立推薦を受ける場合は、不合格時に備えて一般入試の準備も並行して進めると安心です。
私立高校における推薦入試の特徴を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

応募倍率と受検倍率の違い
倍率を見る際は、応募倍率と受検倍率の2種類がある点に注意が必要です。
応募倍率は「出願者数÷募集人員」で算出されます。受検倍率は「実際の受験者数÷募集人員」で計算されるため、応募倍率より低くなります。
たとえば募集人員50人に応募者が150人なら、応募倍率は3.0倍です。しかし当日に20人が欠席すれば、受検倍率は2.6倍に下がります。
推薦入試では私立推薦に合格して辞退する受験生が一定数います。そのため応募倍率と受検倍率の差が生まれやすくなります。
ニュースや速報で発表される数字は応募倍率であることが多いです。最終的な競争率を正確に把握するには、受検倍率を確認しましょう。
都立高校・推薦入試の倍率推移・傾向

都立推薦の倍率は毎年一定ではなく、年度ごとに変動しています。過去の推移を把握しておくと、志望校選びの判断材料になります。
ここからは次の2つの倍率の傾向を解説します。
過去3年間の倍率推移
東京都教育委員会が公表しているデータによると、都立推薦の全日制普通科における平均倍率は次のように推移しています。
| 年度 | 普通科平均倍率 |
|---|---|
| 2023年度(令和5年度) | 約2.5倍 |
| 2024年度(令和6年度) | 約2.4倍 |
| 2025年度(令和7年度) | 約2.5倍 |
ここ数年は2.4〜2.5倍で安定しており、大きな変動は見られません。
ただし個別の高校に注目すると事情は異なります。新校舎の完成やメディア紹介をきっかけに、倍率が1倍以上跳ね上がる学校もあります。
前年度の高倍率校は敬遠されやすく、翌年に倍率が下がる傾向も確認できます。「隔年現象」と呼ばれるパターンです。
全体の平均だけでなく、志望校単体の過去3年分の倍率を必ずチェックしましょう。
倍率が上がりやすい高校の特徴
倍率が高くなりやすい高校には、共通する3つの特徴があります。
- 進学実績が高い(大学合格実績が上位の学校)
- 交通アクセスが良い(最寄り駅から徒歩10分以内など)
- 知名度が高い(部活動の全国大会出場や独自カリキュラムが話題)
たとえば日比谷高校や西高校などの進学指導重点校は、毎年3〜4倍を超える倍率になります。新宿高校や国際高校のように独自の教育プログラムで注目される学校も同様です。
一方で、進学実績が同程度でも最寄り駅から遠い学校は倍率が低めになります。「行きたい学校」と「受かりやすい学校」のバランスを考えるうえで、立地条件も見落とせないポイントです。
都立高校・推薦入試の倍率一覧【エリア別】

倍率はエリアによっても差が出ます。23区内は倍率が高く、多摩地域は比較的低めという傾向が見られます。
ここからは次の2つのエリア別の倍率傾向を解説します。
23区内の場合
23区内の都立高校は、交通の利便性や知名度の高さから倍率が全体平均を上回る学校が多いのが特徴です。
代表的な高校の推薦入試倍率(2025年度の目安)は次のとおりです。
| 高校名 | 推薦倍率(目安) |
|---|---|
| 日比谷高校 | 3.5〜4.5倍 |
| 西高校 | 3.0〜4.0倍 |
| 新宿高校 | 3.0〜3.5倍 |
| 三田高校 | 2.5〜3.5倍 |
| 小山台高校 | 2.5〜3.0倍 |
| 竹早高校 | 2.5〜3.0倍 |
進学指導重点校や特別推進校に指定されている高校は、軒並み3倍前後を記録しています。
「倍率が高いから無理だ」と避ける受験生も少なくありません。しかし推薦入試は内申点や面接・小論文の総合評価で決まります。倍率だけで志望校を変えるのではなく、自分の内申点と選考基準を照らし合わせて判断しましょう。
多摩地域・島しょの場合
多摩地域の都立高校は、23区内と比べて倍率が1.5〜2.5倍程度に収まる学校が多いです。
代表的な高校の推薦入試倍率(2025年度の目安)は次のとおりです。
| 高校名 | 推薦倍率(目安) |
|---|---|
| 国立高校 | 3.0〜4.0倍 |
| 立川高校 | 2.5〜3.5倍 |
| 八王子東高校 | 2.5〜3.0倍 |
| 武蔵野北高校 | 2.0〜2.5倍 |
| 調布北高校 | 1.8〜2.5倍 |
| 東大和南高校 | 1.5〜2.0倍 |
国立高校や立川高校は多摩地域のトップ校として3倍を超える年もあります。しかし中堅校は2倍前後にとどまるケースが多く、23区内より合格のチャンスが広がります。
島しょ部(大島・八丈島など)は定員割れの年度もあり、倍率は1.0倍前後です。23区内の高倍率校だけに目を向けず、広い視野で志望校を検討しましょう。
都立高校における推薦入試・倍率の発表時期

都立推薦の倍率は、出願締め切り後の1月下旬に東京都教育委員会から発表されます。
推薦入試に関する主なスケジュールは次のとおりです。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 1月中旬 | 推薦入試の出願期間 |
| 1月下旬 | 応募状況(応募倍率)発表 |
| 1月26日・27日頃 | 推薦入試実施 |
| 2月上旬 | 合格発表 |
応募倍率は東京都教育委員会の公式サイトでPDF形式にて公開されます。各高校の応募者数と募集人員が一覧になっており、志望校の倍率をすぐ確認できます。
注意すべき点は、発表のタイミングが出願後であることです。出願前に正確な倍率は把握できません。前年度までのデータをもとに見込みを立てて出願する流れになります。
推薦入試では出願後の志望変更ができません。毎年12月頃に発表される募集人員の情報を早めにチェックし、出願の判断に役立てましょう。
都立高校の推薦は高倍率でも受けるべき?

結論として、内申点が志望校の目安に達しているなら高倍率でも推薦入試を受ける価値があります。
推薦入試を受けるメリットは3つあります。
- 合格すれば1月末に進路が決まり、精神的な余裕が生まれる
- 面接や小論文の経験が一般入試や高校生活にも活きる
- 推薦不合格でも内申点や一般入試の合否に影響しない
「倍率3倍だから3人に1人しか受からない」という数字は事実です。しかし受検者全員が同じ学力・内申点ではありません。
内申点が高く面接や作文の対策を行った受験生にとっては、実質的な競争率はもっと低くなります。
一方で推薦入試の準備に時間を取られすぎると、一般入試の勉強がおろそかになるリスクもあります。「受かったらラッキー」くらいの気持ちで、一般入試の学習計画を崩さないことが重要です。
「落ちたときにメンタルが心配」と感じる保護者もいます。推薦入試から一般入試まで約3週間の猶予があるため、切り替えの時間は十分に確保できます。
推薦を受けるかの判断基準として、次の3点を確認しましょう。
- 志望校が求める内申点の目安に成績が届いているか
- 面接・小論文の対策に2〜3週間を確保できるか
- 不合格でも一般入試の勉強ペースを維持できるか
3つすべてに「はい」と答えられるなら、推薦入試への挑戦をおすすめします。
高校推薦入試に落ちる確率を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

高校推薦入試に受かる子の特徴を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

都立高校・推薦入試の倍率によく抱く疑問

都立推薦の倍率に関して、受験生や保護者からよく寄せられる3つの疑問に回答します。
ここからは次の3つのよくある疑問を解説します。
倍率が低い高校は受かりやすい?
倍率が低いからといって、必ずしも合格しやすいわけではありません。選考基準と自分の内申点の相性が合否を左右します。
倍率1.5倍の学校でも、受検者の多くが内申点の高い生徒であれば競争は厳しくなります。逆に倍率3倍の学校でも、応募者の内申点にばらつきがあれば上位層の実質的な競争率は下がります。
たとえばある工業科の高校で倍率が1.3倍だったとします。募集人員30人に対し応募者は39人です。数字上は9人しか落ちませんが、応募者の内申点が自分より高ければ合格は難しくなります。
倍率の高低だけで志望校を選ばず、過去の合格者の内申点平均や選考で重視される項目を調べたうえで判断しましょう。
推薦で不合格だった場合の影響は?
推薦入試で不合格になっても、一般入試の合否や内申点への影響は一切ありません。
都立高校の推薦入試と一般入試は、完全に独立した選考です。推薦で落ちた学校に一般入試で再挑戦することも、別の高校を受けることもできます。
「推薦で落ちたら内申点に響くのでは」と心配する保護者は少なくありません。しかし内申点は中学校の成績をもとに算出されるものであり、受検結果が影響することはありません。
注意すべき点は精神面への影響です。不合格の直後にモチベーションが下がり、一般入試の勉強に身が入らなくなるケースがあります。推薦入試を受ける前に「不合格だった場合のスケジュール」を家族で共有しておくと、スムーズに切り替えられます。
都立推薦と私立は併願できる?
都立推薦と私立推薦の併願は、私立側の推薦形態によって可否が異なります。
具体的には次のとおりです。
| 私立の推薦形態 | 都立推薦との併願 |
|---|---|
| 単願推薦(専願) | 不可 |
| 併願優遇 | 可能 |
| オープン入試 | 可能 |
私立の単願推薦は「合格したら必ず入学する」条件での出願です。都立推薦との同時受験はできません。併願優遇やオープン入試であれば、都立推薦と並行して受験可能です。
よくある失敗パターンとして、私立の単願推薦に合格した後に都立推薦も受けたいと考えるケースがあります。単願推薦での合格後に都立推薦を受けること自体がルール違反になるため、注意が必要です。
併願を検討する場合は、私立高校の募集要項で推薦条件を必ず確認しましょう。
まとめ
都立高校の推薦入試は、平均倍率が約2〜2.5倍と一般入試より高い傾向にあります。学科やエリアによって差が大きく、進学指導重点校や専門学科では3〜4倍を超える年度もあります。
- 普通科の平均倍率は2〜2.5倍で推移
- 23区内は高倍率、多摩地域の中堅校は比較的低め
- 応募倍率より受検倍率の方が実態に近い
- 内申点が目安に届いているなら高倍率でも挑戦する価値あり
倍率の数字に振り回されず、志望校の選考基準と自分の強みを照らし合わせて判断することが大切です。一般入試の準備と両立しながら、万全の対策で臨みましょう。


