早稲田大学のグローバル(海外就学経験者)入学試験とは?試験の特徴&倍率・対策法まとめ

早稲田大学のグローバル(海外就学経験者)入学試験とは?入試の特徴&倍率・対策法まとめ

「早稲田大学のグローバル入試ってどんな試験なんだろう?」
「他の入試とは何が違うの?」
「合格するのは難しいのかな…」

早稲田大学が実施する「グローバル(海外就学経験者)入学試験」。海外での在住経験がある人が受けられる入試方式です。

受験を検討しているものの、具体的な出願条件や対策方法がわからずに悩んでいる人は多いですよね。

そこで本記事では試験内容や倍率なども交え、早稲田大学・グローバル入試の特徴を解説します。合格者の体験談や対策方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

なお、早稲田大学における総合型選抜の全体像を詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。

この記事の要約
  • 海外就学経験が出願条件
  • 学力試験なしで合格できる
  • 選考ごとの対策が大事

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目次

早稲田大学のグローバル(海外就学経験者)入学試験とは?

早稲田大学・グローバル(海外就学経験者)入学試験とは、政治経済学部の各学科で実施する総合型選抜の1つです。

学科試験なしで受験できるため、早稲田大学への進学を目指す受験生から高い人気があります。

【2026年度 グローバル入試日程】

出願期間
(オンライン)
2025年7月11日(金)~7月18日(金)
論文審査2025年9月7日(日)
面接通知2025年9月18日(木)
面接審査2025年9月28日(日)
合格発表2025年10月2日(木)

出願には海外就学経験が必須

早稲田大学・グローバル入試の出願には、海外就学経験が必要です。

ただし、海外就学の経験があれば誰でも出願条件を満たせるわけではありません。具体的には、以下のいずれかに該当する人に限られます。

【海外就学経験として認められる条件】
日本の教育制度以外の課程にて教育を実施する「日本国外に所在する外国の中等教育機関」に 継続して2年以上在学した者
日本の教育制度以外の課程にて教育を実施する「日本国外に所在する外国の中等教育機関」に最終学年の1年を含めて、中等教育における期間を通じて通算2年以上在学した者、あるいは在学する見込みの者

引用:2026年度グローバル入試 入学試験要項

なお、在籍していたことを証明するために2学年分以上の在籍証明書(在学期間証明書)および成績証明書の提出が必要です。

試験では個性・経験・熱意を評価

早稲田大学のグローバル入試では、一般的な入学試験では測れない一人ひとりの個性・経験・熱意などを基にして合否を判定しています。書類審査に加えて、論文や面接も選考方法として採用されています。

試験ではこれまでに目標達成に向けてどのような努力を積み重ね、どのような経験を得てきたのかを言語化して伝えることが大切です。書類審査から面接までの選考では、早稲田大学・政治経済学部に入学してから培ってきた経験をいかに活かして将来につなげるのかが問われます。

募集人員は約30名

2025年度入試より、グローバル入試の募集人員は約30名となりました。2024年度までは40名を募集人員として提示していたため、10名程の減少です。

【グローバル入試の募集人員】

入試年度募集人員志願者合格者
2026年度約30名211名48名
2025年度約30名145名50名
2024年度約40名130名51名
参考:【2025年度入試以降】「グローバル(海外就学経験者)入学試験」における募集人員変更について

実際のところ、募集人員として提示されている人数はあくまで目安です。実際には募集人員の変更に関わらず、毎年50名前後の受験生が合格しています。

募集人員よりも実際の合格者数が多いとはいえ、例年志願者数が多いため狭き門であることに変わりはありません。合格のためには入念な対策が不可欠です。

早稲田大学のグローバル入試の試験内容

ここからは早稲田大学におけるグローバル入試の試験内容を紹介します。

グローバル入試では書類選考から面接審査までの4段階の選考を通して合否が判定されます。まずは各試験で行われている選考内容を確認しましょう。

書類審査

早稲田大学・グローバル入試では出願書類を確認し、書類審査が行われます。出願に必要な書類は以下の5つです。

早稲田大学・グローバル入試出願に必要な書類
  • 大学入学資格の証明書類
  • 海外就学経験の証明書
  • 志望理由書
  • 英語能力試験のスコア
  • 国籍確認資料のコピー

なお、早稲田大学・グローバル入試ではオンライン出願システム(TAO)を採用しています。

英語能力審査

早稲田大学におけるグローバル入試では、TOEFL(iBT)・IELTS(Academic)スコアを基に英語能力の有無を審査されます。

出願要件として基準点は明示されていませんが、高得点であればあるほど当然合格の可能性は高くなります。

一般入試とは異なり、TOEFL(iBT)・IELTS(Academic)は何度でも受験できます。もちろん受験機会は年間に数回程度と限られてはいますが、計画的に対策に取り組むことで出願までにハイスコアを記録することは可能です。

グローバル入試は海外就学経験が必須の条件となるため、英語能力の高い人たちと競うことになります。現状のスコアに満足せず、最大限まで高めることが大切です。

論文審査

グローバル入試の論文審査では、自分の考えを表現する論述試験が行われます。試験時間は120分で、日本語による試験です。

論文審査の試験は、制限時間内に配布される資料を読解・分析したうえで自分の意見を述べることが求められます。

試験は早稲田キャンパス内で実施されます。WEB上で表示される受験票に記載されている集合時間・場所を確認のうえ、当日は時間に余裕を持って会場へ向かいましょう。

なお、受験票は専用のWEBページから各自で紙に印刷して試験会場に持参しなければなりません。忘れずに手元に用意しておきましょう。

面接審査

早稲田大学・グローバル入試では、最終選考として面接審査が行われます。論文審査の合格者にのみ出願時に登録しているメールアドレス宛に面接審査の案内が送られます。面接の集合時間や集合場所などの詳細が記載されているので、必ず確認しましょう。

面接審査の会場は早稲田大学・早稲田キャンパスです。一人あたり10~15分程度の時間での面接が予定されています。

面接の具体的な方法については面接当日の発表となります。どのような質疑応答にも対応できるように対策をしておくことが必要です。

早稲田大学のグローバル入試の倍率・難易度

一般選抜に比べ、早稲田大学・グローバル入試の入試倍率は低い傾向にあります。下表に過去2年分の倍率をまとめました。

【早稲田大学政治経済学部 入試倍率】

入試方式2025年度倍率2024年度倍率
グローバル入試2.9倍2.5倍
一般選抜5.0倍3.1倍
参考:パスナビ

グローバル入試の倍率は2.5~3.0倍未満です。一般選抜と比較すると倍率が大きく下がっていることがわかります。グローバル入試では受験条件を満たせる受験生が限られているため、誰でも受験できる一般選抜と比べると合格しやすいのです。

とはいえ、グローバル入試も倍率が増加傾向にあります。合格を目指すのであれば、十分な試験対策が不可欠です。

早稲田大学・グローバル入試の出願に必要な書類

ここからは早稲田大学・グローバル入試の出願に必要な書類を、5つにまとめて解説します。

大学入学資格の証明書類

早稲田大学・グローバル入試への入学資格があることを証明するために、以下3つのうちのいずれかを提出する必要があります。

  • 高等学校等の「調査書」
  • 高等学校等の「卒業(見込)証明書」および「成績証明書」
  • 高校卒業程度認定試験「合格証明書」または「合格(見込)成績証明書」

いずれの場合にも高等学校3年間分の成績等が記載されている必要があります。ただし、卒業見込みの場合には出願時点までの内容が記載されていれば認められます。

なお、高等学校3年間の間に複数の学校に在籍していた場合にはすべての学校における証明書類が必要です。準備に時間がかかることもあるため、早めに学校へ依頼しましょう。

海外就学経験の証明書

早稲田大学のグローバル入試の受験は海外就学経験が出願の条件となるため、在籍していたことを証明する書類が必要です。

以下2つの書類を準備しましょう。

  • 中等教育機関の「在籍証明書(在学期間証明書)」 
  • 中等教育機関の「成績証明書」

日本の高等学校にあたる学年で「日本国外に所在する外国の中等教育機関」に2年以上在学している場合には、日本の中学校にあたる学年の海外就学経験の証明書は提出不要です。

また、「成績証明書」に在学期間が客観的に明記されている場合には「在籍証明書(在学期間証明書)」 の提出がなくても認められます。

なお、上記書類は日本語・英語いずれかの言語のみ有効です。他言語での書類となる場合には、大使館または国で認可されている公証役場等で公証印を受けた翻訳が必要となります。

志望理由書

グローバル入試の出願には志望理由書が必要です。志望理由書はWEBサイトに用意されている以下の指定フォーマットをダウンロードして作成します。

出典:志望理由書フォーマット

志望理由書には以下の3点を含めて書き上げます。

  • 志望学科へ入学を希望する理由
  • 入学後の勉学についての志向
  • 将来(早稲田大学卒業後)の抱負

字数は800字以上1,000字以内(句読点も含む)です。データに直接タイプ入力します。レイアウトや文字サイズなどの変更はしないように指示があるため、作成する際は注意してください。

作成後はPDFファイルに変換します。書類が整ったら、他の出願書類と同様にオンライン出願システムで提出しましょう。

英語能力試験のスコア

早稲田大学・グローバル入試では、英語能力試験のスコアは試験実施機関から直送されたもののみ出願書類として受け取られます。出願者本人の手元にある結果を提出しても、出願書類としては認められないので注意してください。

各試験実施機関に依頼する際には、以下の提出方法を伝えましょう。

試験名提出方法
TOEFL-iBT 早稲田大学にスコアデータを直送してもらえるように手配
※早稲田大学のコード:9342
IELTS
(Academic) 
スコアを早稲田大学に直送してもらえるように手配
【送付情報】
Institution: Waseda University
Department: Admissions Center
Address: 1-6-1, Nishi-waseda, Shinjuku-ku, Tokyo, 169-8050 Japan,
Admissions Center, Waseda University
Delivery Method: Electronic Score Delivery 
引用:2026年度グローバル入試 入学試験要項

なお、書類は出願期間内に早稲田大学に届かなければ無効となります。出願期間前でも受け付けているので、受験を決めたら早めに手配してください。

国籍確認資料のコピー(パスポートのコピー)

早稲田大学・グローバル入試の出願には、国籍確認資料のコピーが必要です。

日本国籍もしくは「出入国管理及び難民認定法の別表第二」に掲げる在留資格を確認できる ページを提出してください。

なお、国籍を複数所持している場合には手元にある全てのパスポートのコピーをオンライン出願システムにアップロードします。出願時点において有効であるものしか受け付けてもらえないので、提出前にあらかじめ確認しておきましょう。

早稲田大学・グローバル入試で重視されること

早稲田大学・グローバル入試を実施している政治経済学部では以下のポイントを重視しています。

  • 高い基礎学力を持っている
  • 知的好奇心が旺盛である
  • 勉学意欲が高い
  • 言語運用能力と論理的思考力が高い
  • 歴史・文化的知識を有している
  • 他者との交流を通して様々な問題に立ち向かう行動力がある

なお、学科ごとには以下のアドミッションポリシーを掲げています。受験学科によって違いがあるため、事前に確認しておくことが大切です。

学科求める人物像
政治学科・基礎学力を十分に備えている
・現代の政治や経済などの社会現象に強い関心がある
・理解力・分析力・コミュニケーション能力・行動力を身につけようとする姿勢がある
・国内外の創造的発展に貢献しようとする意欲がある
経済学科・一定程度の数理的能力がある
・根気よく論理を追求する姿勢がある
・国際関係に強い関心がある
・政治経済の現在や過去に関する豊富な知識がある
・強い長所がある
国際政治経済学科・現代の国際社会における諸現象に強い関心がある
・グローバルな課題を分析し、解決方法を探り、地域や世界の発展に役立ちたいという気概がある
・国際化社会に対応できるコミュニケーション能力がある
・論理的な思考ができる
・相手の立場を思いやれる幅広い感受性がある
・積極的かつ自省的に行動できる
・新たな知見や多様な考え方を吸収しようとする好奇心がある
・日英両言語による専門科目を積極的に履修する意欲がある
・分析力・思考力・実行力を身につける努力を惜しまない
参考:アドミッションポリシー

グローバル入試では、高い学力・国際的なコミュニケーション能力・強い好奇心が求められています。合格のためには、上記のアドミッションポリシーに沿った人間力があるとアピールすることが大切です。

早稲田大学・グローバル入試の合格体験談

早稲田大学・グローバル入試に合格した受験生の体験談をいくつか紹介します。

私はずっとアメリカの高校に通っていたのですが、家庭の事情で昨年9月に日本に帰国することになったんです。それまでは帰国子女枠での受験を考えていたのですが、条件を満たしておらず、受験方法を考えていたところ、転入先の先生から総合型選抜で受けてみてはどうかと勧められました。ずっと英語で学んできた環境から現代文などあまり触れてこなかった科目で受験をするのは難しいと思い、総合型選抜であれば自分がアメリカでしてきた経験を活かしてチャンスがあると思い、グローバル入試での受験に決めました。
1次選考は私服だったこともあり、受験生全員がリラックスしているように思えました。会場に入ってからも、同じ塾に通っている受験生同士で集まっていてあまり大学受験という緊張感は感じませんでした。少し周りの雰囲気にのまれそうになってしまったのですが、「この中で15年分の過去問を解いたのは私しかいないから大丈夫」と自分に強い自信をもっていたのでリラックスして論文審査を受けることができました。

引用:総合型選抜の個別指導塾 洋々

私が帰国生入試に臨む皆さんにお勧めすることは3点あります。それは、現地での勉強に励むこと、世界や日本のニュースに目を通すこと、そして統一試験・英語外部試験のスコアを上げることです。
私の経験からも、現地で勉強した数学や経済などの知識は、早稲田大学政治経済学部グローバル入試で課された小論文のグラフ問題や計算問題に役立ちました。また、良い成績を維持することは書類選考を通過する上でも大切です。
次に、様々なニュースを知ることで、時事問題への理解が深まるだけでなく小論文を書くうえでも貴重な引き出しになります。また、ニュースの内容を自分の体験と結びつけたり問題の解決方法を思索することで、単にニュースの内容を吸収するだけでなく、それに対する批判的思考の涵養にも繋がったと考えています。
そして統一試験や英語外部試験などですが、これらは大学によっては合否に直結する要素です。高いスコアが用意できれば再難関大学も目指せます。そのため、早めに統一試験や英語外部試験の対策を始めることを強くお勧めします。

引用:代々木ゼミナール 国際教育センター

どちらの体験談にも共通しているのは、グローバル入試で合格するには選考の内容に合わせた入念な対策が不可欠ということです。また、書類選考突破のためにも英語能力試験で高いスコアを取るための勉強に早めに取り組んでおきましょう。

【試験別】早稲田大学・グローバル入試の対策方法

グローバル入試合格のためには試験別の対策が不可欠です。そこでここからは次の試験別に、対策方法を解説します。

1次試験(論文審査)

論文審査で出題されるテーマは試験当日になるまで明示されません。

限られた時間の中で唐突に出されたテーマにも対応できる力をつけておくことが大切です。相手に伝わる文章校正を意識した論文が書けるよう、練習しておきましょう。制限時間を設けて時間内に書き終えることに慣れるのもおすすめです。

また、日頃から世の中で起きている時事問題に関心を持ち、情報収集しておきましょう。似たようなテーマが渡される可能性も十分にあります。また、知識を増やしておくことで説得力のある論文を書きやすくなるというのもメリットです。

2次試験(面接審査)

面接審査の対策として有効なのは以下の2つです。

  • 想定される質問への回答を用意しておく
  • 模擬面接を繰り返し行う

面接では主に出願書類で記載した情報を基に質疑応答が行われます。英語能力試験のスコアや志望理由など、提出した書類を改めて確認しておきましょう。特に志望理由は深掘りした質問にも対応できるよう、自問自答を繰り返してスムーズに回答する準備をしてください。

また、模擬面接を実施するのも効果的です。実際の面接の場と同じような雰囲気を体験しておくことで、当日のイメージが持ちやすくなります。面接官役を第三者に依頼しておけるとよりリアルな場面を想定できるのでおすすめです。

面接では、自分のベストパフォーマンスを発揮することが大切です。緊張しすぎずに面接で対応できるよう、入念に準備して自信をつけましょう。

総合型選抜における面接試験の具体的な対策方法をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

まとめ

この記事では、早稲田大学・グローバル入試における受験の基本情報や対策方法について解説しました。

グローバル入試では海外就学経験があり、政治経済に関する興味があれば受験可能です。倍率は一般入試よりも低くなっているため、出願条件を満たしているのであればおすすめの受験方式です。

ただし、早稲田大学は人気の高い大学であることに変わりはありません。グローバル入試が比較的受かりやすいからといって気を抜かないようにしましょう。記事の中で紹介してきた対策に入念に取り組み、万全の状態で受験に臨んでください。

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