この記事では合格に求められるスキルも交え、総合型選抜に必要なものを一覧で紹介します。
「総合型選抜試験を受けるには何が必要なの?」
「用意しないといけない書類がいくつもあるのかな…」
総合型選抜(旧AO入試)は、一般入試とは異なる準備が必要です。でも、どんな書類が必要で、どう準備すればいいのか分からない方も多いのではないでしょうか。
実は、総合型選抜で求められる書類は大学によって様々。志願書や調査書はもちろん、自己推薦書や活動報告書など、複数の書類が必要になることがあります。
そこで、本記事では総合型選抜に必要なものを、一覧にまとめて解説します。総合型選抜試験に必要なスキルも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 志願書や調査書など、総合型選抜試験には複数の書類提出が必要
- 試験では論理的思考力や表現力なども求められる
- プレゼンテーションなどへの試験対策も不可欠
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総合型選抜に必要なもの一覧
必要書類 | 説明 |
---|---|
志願書(エントリーシート) | 基本情報と自己アピールを記入する重要な書類 |
調査書 | 高校での学習状況や成績、活動記録を示す公式文書 |
自己推薦書 | 自身の長所や特技、志望理由を詳しく説明する書類 |
活動報告書 | 高校時代の課外活動や特別な取り組みを詳細に記載 |
志望理由書 | 志望動機や学びたい内容、将来の目標を論理的に説明 |
推薦書(任意の場合あり) | 教員など第三者による人物評価を記した書類 |
多面的に受験生を評価するため、総合型選抜試験の受験には複数の書類提出が必要です。
ここでは、一般的に提出が必要な書類を、6つにまとめて紹介します。
- 志願書(エントリーシート)
- 調査書
- 自己推薦書
- 活動報告書
- 志願理由書
- 推薦書(任意の場合あり)
志願書(エントリーシート)
志願書は総合型選抜の基本となる重要書類です。受験生の全体像を把握するために不可欠だからです。
文部科学省によれば、志願書には基本情報に加え、学業成績や課外活動の実績も記載します。記入の際は誤字脱字に注意し、自身の経験や考えを簡潔に表現しましょう。
多くの大学がオンライン出願を導入してるので、システムの使用方法や提出期限は事前に確認しましょう。
志願書の内容は面接の話題にもなります。記載事項を十分に把握しておくことが大切です。また、志願書は大学側が最初に目にする書類です。第一印象を左右する重要な役割を果たします。
自己アピールの機会と捉え、志望動機や将来の目標を明確に示すことで、より効果的な志願書になるでしょう。
調査書
調査書は総合型選抜で重要な評価資料です。なぜなら、高校での学習状況や成績、出席状況、課外活動を記載した公式文書だからです。
大学入試センターによると、調査書は高等学校の長が作成し、厳封して提出します。受験生の学業成績や人物評価の重要な資料となるため、内容の確認が必要です。
特に、欠席日数や成績の推移、生徒会活動やボランティア経験は重視されます。これらは受験生の学校生活への取り組み姿勢を示すからです。
調査書の記載内容に不明点や訂正が必要な場合は、早めに高校の先生に相談しましょう。また、自己推薦書や志望理由書の内容と調査書の整合性も重要です。
例えば、自己推薦書で述べた活動実績が調査書にも記載されているか確認しましょう。不一致があると、評価に影響する可能性があります。
総合型選抜試験における調査書の重要性を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
自己推薦書
自己推薦書は総合型選抜で重要な評価対象です。受験生の個性や能力を直接アピールできる書類だからです。
河合塾の入試情報サイトによると、この書類では自己分析力や文章力も評価されます。自分の強みを具体的なエピソードで説明し、志望学部との関連性を示すことが大切です。
高校時代の経験や学びが、大学入学後どう活かせるかも記述しましょう。これにより、大学での学びへの意欲や適性をアピールできます。文字数制限や指定項目を確認し、読み手を意識した論理的な構成で書くことが求められます。
例えば、「高校での部活動で培ったリーダーシップを、大学のサークル立ち上げで活かしたい」といった具体的な記述が効果的です。添削を受けるなど、客観的な視点も取り入れて完成度を高めましょう。
活動報告書
活動報告書は高校時代の取り組みを評価する重要な書類です。課外活動や特別な経験を通じた成長を示せるからです。
この書類では、単なる活動歴の羅列ではなく、学びや成長の具体的な説明が求められます。各活動から得た気づきや能力の向上を明確に記述しましょう。
部活動、ボランティア、資格取得、コンテスト参加などの経験を整理します。時系列や重要度に応じて、それぞれの活動の意義や成果を示すことが大切です。
これらの経験と志望学部との関連性も言及すると説得力が増します。例えば、「科学部での実験経験を、工学部での研究に活かしたい」といった具体的な記述が効果的です。活動の裏付け資料(賞状のコピーなど)がある場合は、大学の指示に従って添付を検討しましょう。
志望理由書
志望理由書は総合型選抜で最も重要な書類の一つです。志望動機の明確さと熱意、大学・学部研究の深さを示せるからです。
この書類では志望動機と大学研究の深さが評価されます。学びたい内容と自身の興味を結びつけ、将来の目標も含めて論理的に説明しましょう。
また、大学・学部を選んだ理由も明確に述べることが大切です。大学の特色ある取り組みへの理解を示すことで、志望度の高さをアピールできます。
例えば、「貴学の国際交流会に参加し、グローバルな視点を養いたい」といった具体的な記述が効果的です。文章は簡潔かつ具体的に、自分の言葉で書き、添削を受けて推敲を重ねましょう。
推薦書(任意の場合あり)
推薦書は第三者による客観的な人物評価を示す重要書類です。受験生の特性や能力を別の視点から証明できるからです。
大学入試センターによると、総合型選抜では必須でない場合も多いですが、提出を求める大学もあります。必要な場合は、通常、高校の担任教員や部活動の顧問に依頼します。
依頼する際は、志望理由や自己アピールポイントを明確に伝えましょう。十分な時間的余裕を持って相談することが大切です。
推薦書の内容は、自己推薦書や志望理由書と整合性があることが望ましいです。例えば、「部活動でのリーダーシップ」を自己アピールしている場合、推薦書でもその点に言及してもらうと良いでしょう。
事前に担当の先生と十分なコミュニケーションを取ることが重要です。ただし、推薦書は通常、学校から直接大学へ提出されるため、内容の確認はできません。
総合型選抜の出願から合格までのスケジュール
総合型選抜は一般的に9月から12月にかけて実施されます。理由は、文部科学省の大学入学者選抜実施要項に基づいているからです。
多くの大学では9月から出願が始まり、11月から12月に合格発表があります。その間に面接や小論文試験などの選考が行われます(※1)。
ただ、スケジュールは大学によって異なりますので、志望大学の公式ホームページで必ず確認しましょう。また、準備は早めに始めることが重要です。6月から8月のオープンキャンパスや説明会に参加し、情報収集をしましょう。
志望理由書や自己推薦書の作成には時間がかかります。例えば、夏休みを利用して下書きを作成し、9月の出願に備えるのが良いでしょう。合格後は入学手続きや入学前教育があります。計画的な準備が成功への鍵となります。
※1:大学・高校関係者が合意した入試日程ルールに基づく選抜の実施について(案)
上記のスケジュールをもとに、総合型選抜の合格に向け実際にどう動けばいいのか、試験対策の進め方を詳しく知りたい人は下の記事を参考にしてください。
総合型選抜の合格に必要なもの
総合型選抜では、学力以外の多様な能力も評価されます。合格には、自己分析力や表現力、志望分野への熱意などが重要です。また、面接や小論文などの試験対策も欠かせません。
ここでは、合格に必要なスキルと試験対策を詳しく解説します。
- 必要なスキル
- 必要な試験対策
必要なスキル
総合型選抜では多様なスキルが求められます。これは、学力以外の能力も重視される入試方式だからです。主に評価される能力は以下の通りです。
- 自己分析力と表現力
- 論理的思考力とプレゼンテーション能力
- 課題発見・解決能力
- 専門的知識・技能(志望分野関連)
- 英語力(場合により)
これらのスキルは、総合的な人物評価に不可欠です。例えば、面接では自己分析力と表現力が試されます。小論文では論理的思考力が問われるでしょう。
専門分野への適性を示すため、関連する知識や技能も重要です。例えば、工学部志望なら数学や物理の理解が求められます。
これらのスキルは日頃の高校生活で培うことが大切です。部活動や生徒会活動、ボランティアなどの経験が、スキル向上に役立つでしょう。
必要な試験対策
総合型選抜は一般入試とは異なる対策が必要です。多面的な評価が行われるからです。主な対策ポイントは以下の通りです。
対策ポイント | |
---|---|
志望大学研究 | ・大学の特色や学部の教育内容を深く理解 ・自分との関連性を明確化 |
面接対策 | ・自己PR、志望理由、学問への興味を具体例と共に説明 |
小論文対策 | ・ 時事問題への理解を深める ・論理的な文章構成を学ぶ |
その他の試験対策 | ・プレゼンテーションや実技試験の準備(大学による) |
例えば、志望大学研究では、オープンキャンパスへの参加や大学パンフレットを読み込むことが有効です。面接対策では、想定質問に対する回答を準備し、練習を重ねましょう。
志望大学の選考方法を確認し、それに応じた準備を進めることが重要です。早めの対策開始が成功への近道となります。
総合型選抜試験に向けた勉強法を世英詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
総合型選抜試験によくある質問
最後に、総合型選抜試験についてよくある質問をまとめて回答します。
- 必要なものの提出期限はいつまで?
- 提出書類の不備があった場合どうなる?
- 総合型選抜で学力は不問?
- 不合格の場合、一般入試を受験できる?
必要なものの提出期限はいつまで?
総合型選抜の提出期限は大学ごとに異なります。文部科学省によると、多くの場合9月から11月に設定されています。
この期間設定は、一般入試とは異なる選考プロセスを考慮しているためです。大学側は丁寧な審査時間を確保し、受験生は十分な準備期間を得られます。
ただし、具体的な日程は志望大学の募集要項で必ず確認が必要です。一般的に出願開始から2〜4週間後が締切日となりますが、人気学部では短い場合もあります。
例えば、書類提出が10月15日、面接が11月10日と、書類によって期限が異なることもあります。余裕を持った準備が重要です。
締切の1週間前には全書類を揃え、郵送の場合は配達日数も考慮して早めに発送しましょう。
提出書類の不備があった場合どうなる?
提出書類の不備は選考に大きく影響します。これは、書類選考が総合型選抜の重要な一部だからです。
不備の種類と対応は以下の通りです。
不備の種類 | 例 | 不備の対応 |
---|---|---|
軽微な不備 | 小さな記入ミス | 修正や再提出の指示がある場合あり |
重大な不備 | 記入漏れ、誤記入、署名忘れ、期限切れ証明書 | 修正不可の場合が多く、最悪出願無効の可能性 |
不備を防ぐためには、以下の対策が効果的です。
- 提出前の複数回チェック
- 可能なら第三者による確認
- 提出後の連絡先確認(大学からの連絡に備える)
例えば、志願書の記入漏れは重大な不備となり、こうした不備により出願が無効となったケースもあります。慎重な確認が合格への近道となります。不安な点は早めに大学に問い合わせましょう。
総合型選抜で学力は不問?
総合型選抜は学力不問ではありません。多くの大学で学力も重要な評価項目となっています。
ただし、一般選抜試験とは異なり総合型選抜では多面的・総合的な評価が行われます。これは、学力以外の能力も重視する入試方式だからです。
学力評価方法は大学により異なります。主な方法は以下の通りです。
- 調査書の成績確認
- 小論文や基礎学力テストの実施
- 面接での知識確認
国公立大学では大学入学共通テストの受験を課す傾向が増えています。私立大学でも、学部によっては特定科目の学力試験を実施します。
例えば、理工学部では、数学と理科の基礎学力テストが課されてたりすることもあります。基礎学力は必要不可欠です。志望大学の求めるレベルを把握し、適切な準備をしましょう。
総合型選抜試験の合格に必要な学力の目安を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
不合格の場合、一般入試を受験できる?
総合型選抜不合格後も、原則として同じ大学の一般入試を受験できます。これは、受験機会の確保という観点から多くの大学が認めている方針です。
ただし、出願時期の違いにより、両方の入試に同時出願が必要な場合があります。また、一部の大学では併願を認めておりません。
特に医学部など専願制の学部では注意が必要です。医学部は総合型選抜と一般入試の併願を禁止していることが多いです。
不合格の場合は、その理由を分析し、一般入試に向けて対策を立てましょう。他大学の一般入試や後期日程入試も視野に入れ、複数の選択肢を持つことをおすすめします。
総合型選抜で併願可能な大学を詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。
まとめ
総合型選抜では、多くの書類が必要になります。これらは受験生の多面的評価に不可欠です。
本記事では、各書類の重要性と作成のポイントを解説しました。また、出願スケジュールや必要なスキルについても触れています。
早めの準備と計画的な取り組みが成功への近道です。この情報を活用し、自信を持って総合型選抜に挑戦してください。