この記事では特徴や傾向も交え、学校推薦型選抜に共通テストがある大学を一覧にまとめて紹介します。
- 学校推薦型選抜で共通テストを課す大学はある
- 共通テストの受験が必要なのは国立が多い
- 志望校の受験に必要な科目に絞る
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学校推薦型選抜で共通テストを課す大学は複数ある

冒頭で述べたとおり、学校推薦型選抜で共通テストを必須とする大学はいくつかあります。共通テストとは、大学が受験生の基礎的な学力を測るために利用する、全国一斉に行われる試験です。
国立大学をはじめ「学校推薦型選抜においても一定の学力を保証したい」と考えている大学は多いです。学校推薦型選抜は人物評価が中心ですが、大学の学力レベルを維持するために共通テストの成績を確認しています。
東京大学や大阪大学などでは、学校推薦型選抜であっても共通テストが課せられます。学部によって共通テストで課される科目数は異なるものの、基準に満たないと合否に影響します。学部ごとに共通テストで受験する指定科目があるため、情報収集が欠かせません。
「学校推薦型選抜だから共通テストは要らない」と決めつけず、志望大学・学部の方針を確認しましょう。
なぜ学校推薦型選抜で共通テストを課すのか

学校推薦型選抜でも共通テストが課されるのは、基礎学力を保証するためです。
調査書や面接だけでは、学力到達度を測りにくいのです。そこで共通テストを用いて実力を客観的に確認し、合否の公平性を保っています。
学校推薦型選抜で共通テストが必要な背景としては、次の3点が挙げられます。
- 高校での学習定着度の見極め:合格後の専門科目に備え、最低限の学力を担保する
- 一般入試との公平性:「推薦は学力が甘い」という誤解を防ぎ、選抜方法を問わず学力基準を統一する
- 国の方針に従った必須化:大学独自テストか共通テストの導入を文科省が求めている
参考:3-2-4 「学校推薦型選抜」(現行 推薦入試)における評価方法の改善点を教えてください。:文部科学省
共通テストの基準を設けることで合格者の学習面を保証し、大学側も安心して受け入れられるのです。早めに共通テスト対策を進めれば、人物面と学力を両立でき、合格の可能性を高められます。特に国立大学を志望する人は、指定科目や配点を把握し、計画的に対策をしましょう。
なお、学校推薦型選抜同様に人物評価中心である総合型選抜でも学力試験が必要とされる場合があります。詳しく知りたい人は、次の記事も参考にしてください。

学校推薦型選抜で共通テストを課す大学の共通点

学校推薦型選抜で共通テストを課す大学には「基礎学力を重視する」という共通点があります。前述したように、文部科学省の方針もあり、合否判定の客観性を確保するためです。
具体的には、次のようなポイントが挙げられます。
- 大学ごとに指定科目や基準点が決められ、最低限の学力を満たす必要がある
- 面接や小論文と合わせて評価しつつ、共通テストの得点を重視する大学が多い
- 一般選抜受験者の学力と比較しやすい
共通点からわかるのは、学校推薦型選抜であっても学力対策が不可欠だということです。受験生にとっては、人物評価に加えて共通テストの準備も求められます。共通テスト対策も計画的に進めましょう。
共通テストの有無で学校推薦型選抜の合格率に違いはあるのか

学校推薦型選抜では、共通テストの有無が合格率に影響します。共通テストを課す大学では学力面の評価も加わるため、人物評価だけで合否が決まらないからです。
共通テストが評価に与える影響として、以下のような点が挙げられます。
- 面接・小論文・調査書と並ぶ、合否判定の重要な要素である
- 大学ごとの配点や基準点の有無によって、得点の影響度は異なる
- 学力評価を加えることで、人物評価とのバランスをとっている
共通テストが必要な大学では、学力面の対策を怠ると不利になる可能性があるということです。推薦入試を検討する際は、共通テストの実施有無や配点を事前に確認しておきましょう。
なお、学校推薦型選抜の合格率をより詳しく知りたい人は下の記事を参考にしてください。

学校推薦型選抜で共通テストを課す大学一覧
学校推薦型選抜で共通テストを課す大学は、国立大学が中心です。下表に、共通テストを課す大学をまとめました。
大学名 | 学部名 | 共通テストが課される 教科・科目の例 |
---|---|---|
東京大学 | 法学部、経済学部 文学部、教育学部 教養学部 | 国語、地歴公民から2科目 数学ⅠA・ⅡB、理科2科目 外国語1科目、情報Ⅰ |
東京科学大学 | 生命理工学院 | 国語、地歴公民から2科目 数学ⅠA・ⅡB、理科2科目 外国語1科目、情報Ⅰ |
一橋大学 | 商学部、経済学部 法学部・社会学部 | 国語、地歴公民から2科目 数学ⅠA・ⅡB、理科1科目 外国語1科目、情報Ⅰ |
筑波大学 | 人間学群 心理学類 | 国語、地歴公民から1科目 数学ⅠA・ⅡBから2科目 理科1科目、外国語1科目、情報Ⅰ |
千葉大学 | 薬学部 | 国語、地歴公民から1科目 数学ⅠA・ⅡBから1科目 理科2科目、外国語1科目、情報Ⅰ |
埼玉大学 | 理学部 | 数学ⅠA・ⅡB、理科1科目 外国語「英語(リーディング及びリスニング)を含む3教科5科目 |
大阪大学 | 工学部 | 国語、地歴公民から1科目、数学ⅠA・ⅡBから2科目 理科2科目、外国語1科目、情報Ⅰ |
上表からわかるように、どの大学も国語・数学・外国語を中心に複数の教科・科目が求められています。理系学部では「数学ⅠA・ⅡB+理科2科目」が基本で、文系は「地歴公民から科目選択」をする場合が多いです。
共通テストが必要な大学では、教科数も多くなりがちなため、早い段階で必要科目を把握しておきましょう。
学校推薦型選抜と共通テストを突破する対策方法

学校推薦型選抜で共通テストを課す大学に合格するには、双方の対策と準備を同時に進めることが必須です。
ここからは学校推薦型選抜と共通テストを突破する対策方法を、4つにまとめて解説します。
方法1:受験に必要な科目に絞って勉強する

共通テスト対策で最初に行うのは、志望校の指定科目を確認し、学習範囲を的確に絞り込むことです。出願要件に含まれない教科まで手を広げると学習の負担が増え、得点効率が下がります。
東京大学では国語・地歴公民2・数学ⅠAⅡB・理科2・外国語・情報Ⅰと教科数が多いです。筑波大学人間学群心理学類は、国語・地歴公民2・数学ⅠAⅡB2・理科1・外国語・情報Ⅰと理科は1科目で済みます。しかし数学は2科目必須です。
大学ごとに負荷のかかる科目や科目数が異なります。シラバスや赤本から頻出分野を抜き出し、週単位の学習計画に沿って優先順位を決めましょう。限られた時間を、高配点の科目の勉強に充てることができます。
高校2年の冬までに科目を確定すると、参考書選びや模試活用の方針を早期に固められます。無駄な負荷を避けるためにも、科目選択は慎重にしましょう。
方法2:基礎問題で確実に点を稼ぐ

共通テストは教科書レベルの基礎をいかに正確に処理するかが勝負です。難問対策に走る前に、標準問題を確実に解ける「取りこぼしゼロ」体制をしましょう。
次のステップを実行してみましょう。
難問対策よりも、まずは基礎を落とさないことが、高得点へのおすすめの対策方法です。
方法3:模試や過去問を使って出題傾向に慣れておく

模試と過去問を繰り返し解けば、本番形式に慣れて得点を安定させられます。共通テストと同じ時間・設問構成を疑似体験でき、解答ペースを体で覚えられるからです。
年度別に解いた後は所要時間を確認し、解答順と残り時間を振り返って改善点を洗い出しましょう。正答した問題でも無駄に時間がかかった解き方や、たまたま当たった選択肢がないかをチェックします。
複数年度を解いたら頻出テーマを一覧化し、弱点補強用の短期復習リストを作成すると学習効果が高まります。
模試は復習を一週間以内に終えると理解が定着しやすいです。演習→振り返り→修正を繰り返しましょう。
方法4:書類・面接準備と共通テスト対策を両立する

書類と面接の準備を早めに終わらせておくことで、直前期に共通テスト対策へ専念できます。以下のステップで進めましょう。
書類の準備や面接対策を前倒しして進めることで、共通テスト前の追い込み期を学力対策だけに使え、合格の可能性が高まります。
学校推薦型選抜における面接試験の特徴や対策方法をより詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。

まとめ
学校推薦型選抜において、国立大学を中心に共通テストが必須です。
志望校の科目・配点を確認し、基礎問題重視の学習で得点源を確保しましょう。模試・過去問で時間配分と頻出テーマに慣れ、弱点を補強すれば点は安定します。
書類と面接は締め切りから逆算して前倒しで完成させ、直前期を学科演習に集中できる環境を整えることが重要です。
書類と面接の準備を前もって終わらせておくと、推薦対策と共通テスト対策を両立できます。
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