この記事では目安も交え、欠席日数が学校推薦型選抜の合否に与える影響を解説します。
- 欠席日数が多くても学校推薦型選抜での合格できる
- 出願条件や評価基準は大学によって異なる
- 欠席日数を挽回するには評定でカバーする
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欠席日数は学校推薦型選抜の合否に影響するのか

前述したとおり、欠席日数の数に関わらず学校推薦型選抜の受験ならびに合格は可能です。
ただし、欠席日数は学校推薦型選抜の合否に一定の影響を与えます。ここでは受験・合否それぞれの観点で、学校推薦型選抜と欠席日数の関係を解説します。
日数に関わらず受験は可能
欠席日数が多くても、学校推薦型選抜の受験は可能です。
学業成績や課外活動など、欠席日数以外の要素を総合的に評価する大学が多いからです。学校推薦型選抜は筆記試験だけでなく、面接や小論文、調査書の内容から評価されます。
「3年間で10日程度」という欠席日数の目安を掲げる大学もあります。しかし、募集要項に厳密な基準を明記していないケースは珍しくありません。
欠席日数が多い人も、ボランティアや部活動で成果を出していたり評定平均が高かったりすれば、合格できます。ただし、出席状況を重視する大学や学部では、欠席日数が少ない人と比べると不利になる可能性はあります。
欠席が多い人も、他の要素で評価を高めれば合格を目指せます。出願前に大学が求める人物像や評定基準を確認し、足りない部分があれば早めに補いましょう。
日数の多さで落ちることはない
日数の多さで落ちることはありません。遅刻や早退の回数・欠席理由など、学校推薦型選抜において大学は調査書全体を総合的に評価するからです。
多くの高校では「遅刻・早退3回=欠席1回」として扱い、公欠は合否に影響しにくい傾向があります。ただし、調査書に区別がなく記載される場合は、面接で事情をしっかり説明しましょう。
面接対策や志望理由の明確化などを早めに行えば、日数の多さをカバーし合格を狙えます。欠席日数が多い人は、学業成績や課外活動への積極的な取り組みを示しましょう。
【入試方式別】欠席日数が学校型選抜の受験・合否に与える影響
欠席日数が学校型選抜に与える影響は、入試方式ごとに異なります。ここでは次の入試方式別に、欠席日数が学校型選抜の受験・合否に与える影響を解説します。
公募推薦の場合

欠席日数が公募推薦の受験と合否に与える影響を、下表にまとめました。
受験に与える影響 | ・欠席が多くても出願できる ・公欠は特別扱いされ厳しく見られない ・調査書に欠席日数が多いと書類評価で不利になる |
合否に与える影響 | ・面接や書類審査でマイナス評価をうけやすい ・面接で欠席の正当な理由を説明できないと不利になる |
明確な基準を示さない大学が多いものの、欠席日数が多いと公募推薦の合否には悪影響が出ます。
募集要項に欠席に関する明確な条件を記載していなくても、調査書の欠席数が多いと面接や書類評価でマイナスになる可能性があるからです。
明治大学の「公募制特別入学試験(全国商業高等学校長協会 会員校対象)」では「高等学校第3学年1学期(または前期)までの欠席日数が10日以内」と定められています。
欠席日数の条件を満たしていても、欠席が多いと面接で理由を聞かれる可能性はあります。公欠は合否に影響しづらいとはいえ、理由を説明できないとマイナスの印象です。
公募推薦では欠席日数が多くても出願自体は可能ですが、実際の選考では不利になります。学校推薦型選抜で合格を目指す人は、欠席理由を事前に整理して面接に臨みましょう。
参考:2025年度 商学部公募制特別入学試験要項 (全国商業高等学校長協会会員校対象)
指定校推薦の場合

欠席日数が指定校推薦の受験と合否に与える影響を、下表にまとめました。
受験に与える影響 | ・欠席日数が10日以上あると出願できない可能性が高い ・通学意欲が低いとみなされる ・校内選考で不利になる |
合否に与える影響 | ・高校の指定校枠の維持に影響を与える ・面接で欠席の事情を伝えると合格の可能性を高められる |
指定校推薦では欠席日数が厳しく見られるため、10日以上あると受験そのものへの影響が大きいです。
大学と高校の信頼関係を重視し、通学意欲が低いと判断されると入学後に欠席が続く恐れがあるからです。高校の評判にも影響し、指定校枠が減るリスクもあります。
同じ評定平均でも、皆勤の人と比較して10日以上欠席があると校内選考で不利になりやすいです。「できるだけ皆勤の生徒を推薦する」という方針を掲げられている場合は、欠席日数が10日を超えた時点で候補から外れます。
指定校推薦を狙うのであれば、日頃から欠席を減らしましょう。やむを得ない理由がある場合は面接で事情を伝えることで、合格の可能性を高められます。
【大学別】欠席日数が総合型選抜の受験・合否に与える影響
ここからは次の大学別に、欠席日数が学校推薦型選抜の受験や合否に与える影響を解説します。
私立の場合

欠席日数が私立大学における学校推薦型選抜の受験と合否に与える影響を、下表にまとめました。
受験に与える影響 | ・欠席日数が多くても出願できる ・欠席理由を証明する診断書が有効 |
合否に与える影響 | ・学業成績や課外活動が優れていれば影響は少ない ・公欠や教育的活動による欠席は影響しない |
私立大学では欠席日数が比較的合否への影響は少ないです。そして欠席日数が多い場合でも受験できます。多くの私立大学は学力試験のほか、ボランティアなどの活動実績や面接での自己PRを総合的に評価するからです。
欠席に関して、募集要項に明記がない場合があります。欠席日数の条件がわからない場合でも、病気や家庭の事情を説明できる診断書をできるだけ準備しておきましょう。公欠や教育的活動による欠席なら、マイナス評価を避けやすいです。
私立大学の場合は3年間で10日以上の欠席があっても、学業成績や課外活動などがあれば合否への影響はありません。欠席日数が多い人は事前に理由を整理して、面接の対策を十分に行うことをおすすめします。
国公立の場合

欠席日数が国公立大学における学校推薦型選抜の受験と合否に与える影響を、下表にまとめました。
受験に与える影響 | ・自己管理能力を重視される ・3年次に欠席日数の改善が見られれば受験できる |
合否に与える影響 | ・3年次でも欠席が多いと学習意欲を疑われる ・直近で出席率を改善していると合格が見込める |
国公立大学においても、欠席の多さは合否に影響します。欠席数が多いほど書類審査や面接で厳しく見られがちです。
国公立大学では共通テストや学力試験の結果だけでなく、自己管理能力も重視します。欠席が多いと学習意欲の面で疑問を持たれやすいからです。
2年次までは欠席が多くても3年次に改善が見られれば評価を加点される可能性があります。逆に、3年次でも欠席が増えている場合は面接で厳しく追及されることもあるでしょう。
国公立大学を目指すなら、直近の学年で欠席を減らす努力が必要です。欠席日数が心配な場合は、出席率を改善している事実を示せば合格をつかめる可能性があります。
欠席日数の多さを覆す学校推薦型選抜に合格する3つのコツ

なかには、欠席日数の多さから学校推薦型選抜で合格できるか不安な人も多いですよね。
そこでここからは欠席日数の多さを覆す学校推薦型選抜に合格するコツを、3つにまとめて解説します。
コツ1:今から皆勤を目指す
今から出願までの残りの学期で皆勤することで、学校推薦型選抜に合格する可能性が高まります。
3年次が皆勤に近ければ「今後は欠席が増えない」というアピールにつながるからです。過去に欠席が多くても、直近の出席率が上がっていれば評価が上向く可能性は高まります。
2年次まで合計15日欠席していた生徒が、3年次に無欠席を続けたことで合格できる場合もあります。短期的でも「改善の姿勢」を示すことが評価を挽回する要因になりやすいです。
少しの体調不良でも無理のない範囲で対策を万全にし、用事があっても遅刻・早退せずに登校しましょう。担任や保健室の先生にも「残りの通学日は皆勤を目指します」と伝えることで、サポートや理解を得られやすくなります。
コツ2:高い評定を維持する
欠席日数が多くても、評定平均を4.5など高い値で保てていれば評価を挽回できます。
学校推薦型選抜は調査書の評定も合否への影響があります。そのため、欠席分を勉強や提出物で取り戻せれば十分評価に得られるからです。
学業成績が優秀であれば、大学側は「欠席中でも自主学習を継続していた」と解釈する場合があります。特に主要科目や志望学部の関連科目で得点を落とさなければ、欠席日数の多さを補えるでしょう。
これから実施される定期テストやレポート課題などに全力で取り組み、高い評定をキープすることが重要です。たとえ欠席日数が多くても、勉強への姿勢を示せれば合格につながる可能性は高まります。
コツ3:できるだけ多くの活動実績を作る
欠席日数を補うには生徒会・ボランティア・大会出場など「継続性と成果」を示す実績が有効です。
学校推薦型選抜では「主体性をもった活動を行い、結果を出せる人材」を求める傾向があり、欠席中でもオンラインなどで行える検定・課外活動が評価対象になることが多いからです。
たとえば、近隣のボランティアに参加するなど、欠席があっても活躍の場を広げる方法はいくらでもあります。実績を調査書や面接で具体的に示せれば、大学側に好印象を与えられます。
活動への継続的かつ積極的な取り組みをしていれば、欠席日数の多さをカバーできます。特に大会出場などは「責任感」や「リーダーシップ」を示す上でおすすめです。
まとめ
学校推薦型選抜では欠席日数が合否に影響しますが、大学・入試方式で評価基準は異なります。私立は欠席理由を重視し、国公立は出席状況を厳しく見る傾向です。
欠席を挽回するには、残り学期での皆勤、高い評定、活動実績の積み重ねをしましょう。病気などやむを得ない場合は証明書を用意し、面接で誠実に説明してください。
欠席が多くても合格の可能できるコツを実践すれば、合格できます。
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